2007年8月20日月曜日

8月20日(月)さあ、仕事!

3年生授業開始
・ 一般的に社会の人々は「今日的学校の夏休みについての実態」をご存知なかろう。該当する通学生徒児童がいる家庭ではいざ知らず、それでもほとんどの家庭の、特に父親は格段興味でもなければ記憶にも残るまい。言いたいことはもはや「夏休み」というのは我々の世代が経験した時代とは遠くかけ離れた実態になっているということである。
・ いつの時代から「夏休みという制度」が日本の学校で始まったのかまだ調べていないが、戦後すぐのことであろう。高温多湿の日本では特に必要であったのかも知れない。私の夏休みの経験は終業式の翌日妹と二人だけで列車に乗せられ、四国高松の母の実家に追いやられたことである。2学期の始業式ぎりぎりまで田舎において野山に遊び、年に一度会う旅先の友との楽しみや叔父叔母に映画に連れて行って貰ったなど今でも懐かしい思い出であるが、どうも今日的生徒にはこのような経験はあまり無いみたいだ。
・ 私立学校は随分前から、公立でも数年前から教室はエアコンが完備され、「蒸し暑くて授業など出来ない・・・」という環境にはもはやない。真夏でも授業をやろうと思えば可能なのである。もうひとつ大きな状況の変化がある。公立が土曜日の休みを段階的に導入し平成14年から完全週5日制になった。又大学入試センターが1月中旬にあるし、この「センターの重み」がますます大学受験において増していることもあり、この時期の3年生の授業負担の軽減の為、数年前から音を立てて私学では進学校を標榜するところより又公立学校でも授業日数の確保の観点から「夏休みの短縮」がなされ始めた。
・ 今や私立、公立を問わず、7月21日から8月31日までの期間、夏休みとしているところはないのではないか。本校でもようやく本年度から他校並みにお盆明けから授業を開始することにした。生徒から「何か一言あるかな?」と思っていたが校長の耳には届いていない。逆に他の高校に進学した中学時代の友人に「お前のところはずっと休みでエエナー」と言われたというのは良く聞いていたが、これらの生徒ももうこのようなことを言われなくて済む。
・ 本校は7月一杯特別講習や成績不振者の補講などやり8月1日から5日間の夏季学習合宿を入れており、加えて8月20日から授業となるので夏休みといってもお盆を挟んだほんのわずかの期間しかないのである。
・ 加えて運動部はこの夏季を狙って合宿、遠征練習試合など入れているので逆に生徒にとっては夏休みの方が忙しいし、中には「アルバイト」で「夏休みは稼ぎ時」と思っている者もいるから実体はもはや「昔の夏休み」というのは存在しないと考えるほうが自然である。「夏休みという言葉はもはや実態としては死語」に近い。「夏忙し」と言ったほうが良いかも知れない。
・ 思い切って夏休みを無くし、お盆前後の10日間くらいを「夏季休業日」として位置付けるのも一案である。又1学期を欧米なみに9月からスタートすると完全に夏休みは性格が変わったものになってくるだろう。とにかく浪高も本日から学校は始まり、夏休みは終わった。