2007年10月24日水曜日

10月24日(水)匿名でない手紙

1.昨日のブログ「匿名の電話と手紙」の翌日に今度は「匿名でない記名のお手紙」を頂いた。学校運営に関してご評価頂いており、18日の校長日記「浪速スクールランチボックス」に関する前向きなご提案の内容である。結構この種のお手紙は頂くが、今回は大変タイムリーであり、内容も考えさせられるもので大変勉強になりました。正直、嬉しくてしょうがないので差し出しのお方の許可を得て全文を載せて頂くことにした。有難うございました。
2.ブログ「校長日記」もこのようにして役に立っているかと思えば、しんどいけれども毎日書く意味もあるのかなーと思う。日記なるものは「三日坊主」と巷間言われているように、すぐ頓挫するものだが、もうしばらく頑張ってみるか。

3.10月20日の高校入試説明会にご参加頂いたあるお方からのお手紙
(文中○○は私が原文を変更しました。)

浪速高等学校
木村智彦校長先生

昨日(20日)学校説明会に参加させていただきました。実は私が個人的に○○を教えている生徒さん達の受験を考えていて説明会に行こうと思いました。「浪速が良くなってきた。」「校長先生が良いらしい。」という噂も伺っていて、楽しみにしていました。

まず駅から学校までの先生方の案内と、学校での先生方のご挨拶に好感が持てました。いろいろコースやカリキュラムの変更が丁寧に説明され、大変良くわかりました。でも何といっても最後の校長先生の10分間のお話には、大変感動しました。あんなに内容と思いとが詰まった心に残るお話をしていただき、元気をいただきました。(話せば長くなるのでいたしませんが、私も教育には大変強い「思い」があります。)

さて、在校生の保護者でもない一母親が、こんなお手紙を差し上げるのは、とてもおせっかいだし、失礼なことかもしれませんが、少し気になったので書かせていただきます。

あまりに校長先生のお話が良かったので、先生のことに興味を持ち、インターネットで調べさせていただいたら、先生のブログに遭遇しました。これまたすごいエネルギーだなと思いました。その10月18日のところに「浪速スクールランチ」とありました。実は昨日の説明会の後も、学食が気になって、先生に尋ねたところ、場所を教えていただき、「でも今色々検討中です。」とおっしゃっていました。

私の中でスクールランチはものすごく大きなウエイトを占めるものです。というのも、私は色々あって、娘の学校(私学)の給食業者(○○○の業者)を変更させていただいた張本人であるからです。(あのO-157で有名になった堺の住人でもあります。)業者選択の際、私なりに勉強し、めぼしい弁当会社もあちこち見学に行きました。今「食」に関する問題があちこちで浮上していますが、給食・弁当会社の実態もかなり怖いものがありました。もし「ランチボックス」を検討されるなら、ちゃんと工場まで行って実態を見てきてください。工場の衛生管理状態はもちろん、食材(どこの国からきたのかわからないような缶やビン詰めがあります!)や調味料(醤油の代替品やグルタミン酸がいっぱい置いているところがあります!)など、それから人材についてもちゃんと視察、調査されることを強くお勧めします。給食業界の怖さ、不思議さ本当に同感です。

また「母親の愛情弁当」もよくわかるのですが、失礼ながら先生の年代の方はこれに弱いようです。でも、現在では働く母親も多く(私学の学費を稼ぐために!)、学校選びをする際にも、学食や給食は大事な要素になりつつあります。それに高校生にもなったのなら本当は自分の弁当は自分で作るぐらい自立させて(して)いてもいいのではないかと思います。(お恥ずかしながらわが子もダメですが!)諸外国の話もよく聞きますが、日本の母親はやりすぎかなと思います。小さいころに愛情いっぱいに育てておけば、高校生にもなってまで毎日お母さんの弁当で愛情を確認する必要があるかなあと、この点においては?です。でも先生の「この子達を預かっている責任感」を感じていただく、純粋な感性には、有難い気持ちでいっぱいです。

それと、親の弁当にしろ業者のランチボックスにしろ、とにかく食の安全にとって大事な要素の一つは「作ってから食べるまでの時間」です。私学の子は通学時間も長いので、家で作った弁当を電車やバスに乗せて運び食べるのは、近年の温暖化も考えると、決して安全とは言えません。業者に運ばせるなら、安全な運搬方法を持っているところにしなければなりません。

さて、娘は私学小学校からその系列の中学校に進みました。小学校の給食が変わるとき、同じ業者が中学校の給食もやってくれることとなり(その方が採算性もアップします。)、実は学校にもともとあった古い厨房を復活させて、その業者が頑張ってくれています。運命的に出会ったような方で、すごく良い社長さんです。(給食業者でも学校でもトップが大事ですね。)私にとっては「夢のまた夢」だと思っていた自校式給食が現実のものとなり、中学校の給食もどんどん進化しています。子ども達には決して豪華でなくても「今日食べて安全、食べ続けて安全」なものを食べさせねばなりません。ランチボックス形式も利点がたくさんあり良いと思います。ただ、ランチボックス(仕出し弁当)形式にしろ、自校式でできれば、私はそれがやっぱりベストだと思います。覚悟はいりますが…。

子ども達の、そして教職員のみなさんの健康のために、どうぞ、あきらめずに、最善をつくして検討してください。(もちろん木村校長先生ならそうされると思います。)
古くても厨房があるのなら、中学校と組んででも再活性化する道も検討なさってはどうかと思います。
学校の誇れる「浪速スクールランチ」が出来上がることを願っています。
2007年10月21日

追伸:もちろん色々勉強されている先生に大変失礼な手紙になったかもしれませんが、どうぞお許しください。
  (差し出し人のお名前)略