2007年10月25日木曜日

10月25日(木)全国小中学力調査

1.全国小中学力調査
・ 昨日から今朝にかけ、テレビもそうであったが、今日の朝刊各紙は揃って1面に取り上げ、更に詳細な解析記事を出して論評している。地域・経済格差が影を落としていると言う論評が主体であるが、概して「知識」は及第、「活用」に課題があると整理している。これなど当たり前で大人でも「応用力を身に付けるのは難しい」ものだ。
・ 当初からこの種の全国調査では「都道府県別の差異が話題」になるのは元々分かりきっているのだが、やはり各紙とも「府県別の違いを強調」している。秋田・福井が好成績、沖縄・「大阪が低迷」と。「私もまさか大阪がここまでとは想像していなかった」が、出てきた結果は結果であり、知事や教育長のコメントが大阪府教育行政に携わっている方々の正直な感想だろう。「ショック」とか「真摯に受け止め・・・」とかという言葉を使われていたなー。でも府民にはある程度の衝撃が走ったかも知れない。府教委、市教委の顔が青ざめるのも分かるなー。
・ 「本校の中学生は国語、数学とも大きく全国平均を上回り、大阪府平均をも超えている」。特に数学Aの正答率は私学平均よりも2ポイントも上回っているが、全国傾向と同じで国語、数学とも応用力に課題があると数値は示している。国語Bは大きな課題を突きつけられたと考えており、「日本語が読めてもそれがすぐ思考に結びつかない今日的生徒の弱点」を示している。ここが出来れば数学のBも正答に接近できるのだが、問題の意味が本当の意味で理解されていないのではないかと私と中学校教務部長との話となった。ある中学校の国語の先生は「何でこんな問題が出来ないのかなー」と嘆いたと言うが、問題はこの部分で、「教師の思い込み」で授業しても学力は付いていないことを証明している。更に詳細分析し、全教職員で「今後、単位数やシラバスをどうしていくのかを議論」していく。
・ この「全国調査の弊害を指摘する論評」も教育評論家や大学の教授らから多く出されているが、個人的には「データの使い方であって経年の変化を見ることで教える側の参考資料には十分なり得る」と思っており、秋田に負けた、沖縄に勝ったなどと本気で言う、見識の低い人など学校関係者には居まい。「本校は来年度もあれば参加する。」
2.家庭科調理室
 ・改装なった調理実習室で中学2年生が自分たちが育て収穫したサツマイモを使ってお芋のバターきんぴらと芋の蒸しパンを作って校長を招待してくれた。この学年は男子校最後の生徒であるが、「出来は最高」。エプロンをした男子生徒も可愛いものだ
高額な投資であったが、作って良かったと思った。それにしても立派な実習室で鍋、フライパン食器、冷凍冷蔵庫の大型などすべて新品で驚いた。「辻クッキングスクール」よりも立派ではないのか。まあ来年から完全に共学になるし、これで「恥ずかしくない設備」として胸が誇れると思う。「家庭科の先生の強いご要望に応えた投資」です。先生、宜しく生徒への指導をお願い致します。
3.教職員人権研修会
 ・テーマは「在日朝鮮・韓国人の抱える課題と未来予測、提言」。講師はS学園のK先生で現役の高等学校教諭である。大変に重い内容であったが、私も含めて教職員には良い研修会であった。