2007年11月15日木曜日

11月15日(木)校務分掌

校務分掌
1.本校には校務分掌として7つの部門がある。「教務部」、「進路指導部」、「生徒生活指導部」「人権委員会」「保健体育部」「図書研修部」「助成委員会」とあるが現在、助成委員会については活動休止中である。理由は別途。
2.上記以外に「係り、任務」というのがあり、「入試広報室」「広報情報委員会」「PTA担当」「セクハラ委員会」「中高一貫特別調整」「職員会議議長団」「体育館,修養室」等がある。驚くことに「校務運営委員会」も単なる係り、任務である。これについては別ブログで言及しなければならない。校務運営委員会が単なる係り、任務ではあるまい。私は「校内意思決定のための最も重要な委員会」であると位置づけている。
3. 分掌も係りも「当て嵌め人数」は長い間の慣例を踏襲して人数を割り当てていたが、4月校長兼務の時に一部改めた。例えば入試事務室を「入試広報室」とし初めての人員増強や外部からの契約社員を投入したり、「広報情報委員会」を新たに組織してPTA機関紙担当と併合して機能強化を図ったりである。「浪速通信」はここから誕生した。「保健体育部」も従来は保健部で「心・技・体」というのに体育を司る名称がなかったりで、驚くのは「議長団」というもので何か戦後間もない労働組合のイメージで「エー!?なんなの、これ」という感じがしたのを今でも覚えている。
4.分掌の中で大部隊は「生指」であり、常勤講師の先生も入れて25名、次が教務部で23名、本校でもやはり「学校運営の両輪が教務と生指」であることが分かる。しかし教務が何ゆえこのように多く必要なのかまだ理解できていない。「頭の良い先生の少数精鋭で良い筈なんだがなー」。別途解析しなければならない。次に進路が14名、今後更にマンパワーの増強が必要となってくるかもしれない。又来年度から中学校で「運動会」を始めるので、保健体育部は来年以降は、少し人数も増強しなければならないかと思っている。
5. このように分掌と言うのは時の「学校課題」にあわせて「増強したり、削減したり」するのが元来の「あるべき姿」であり、10年一切変わっていませんというのは、私からすれば「あり得ない話」なのだが、中央省庁と一緒で時に「省あって国なし」と同じで「分掌あって学校なし」という妙な場面が出てくるのだ。特に公立ではその傾向が強かった。一人でも減らして他の分掌に回そうとすれば大反対の声が上がる。「皆の労働負荷を均等に、均等に」という考えが背景にあるのだが「世の中に均等な負荷などある筈がない」。教員はここが分かっていない。給料に差がないからこういう現象が起きる。
6.本校はさすがに私学であり、「今すぐ対応しなければならなとする基本的なビヘイビア」が身に付いており、余り分掌の数の変化に文句は出ない。これは立派だ。
7. 現在最も忙しいのが「生徒生活指導部」であり、特に本校は「生指の浪速」を標榜するくらい一生懸命頑張ってくれている様子だが、「生徒の結果に対して頑張るのではなくて結果が出ないように頑張る」、こちらにも力を投入して欲しいと思っている。(この意味分かってるでしょう!)「共学にして3年目、多くのやらねばならない課題」はある。従って本年は知恵を出して生指を強化した。特に見ていて良いと感じるのは、当然と言えば当然だが学年主任、科コース長、と担任が連繋してくれていることだ。そこに生指が絡む。
8.でも生指部長に言わせればまだまだ「教員間の温度差」があり、この是正が急務だと嘆くが、どだいこれは難しい面があり、「個々の先生の個性」で出し方が異なってくるのは当然だ。しかし「言うべき時に言わない」のでは生徒指導はできない。「あの先生は何もいわへんで」「あの先生は厳しい」という評判があっては生徒の思う壺である。見てみぬ振りをしたらそれでおしまいだ。そういう人は早く変わったほうが良い。いずれにしても「生指は全教職員で対応する考え」が大切である。
9.「教科指導は出来ますというのは当たり前」で、そのことで国家資格を得ているのであり、教科指導が心もとないというのでは教師の資格はない。当たり前でしょう。問題は「クラス経営が出来るか」と言うもの、言い換えれば「生徒生活指導」が出来るかが教師の腕の差ではないか。一こま50分の授業を成立する腕がなかったら教師ではない。自分の授業で「騒がしい生徒を黙らせる」「生活規範が徐々に良くなる」「遅刻が減少する」等々はまさに「教師の腕の見せ所」ではないか。
10.それに「若いうちは様々な分掌を経験したほうが良い」。「教務一筋」というのも悪くはないが、それでは寂しいのではないか。ある程度のベテランになって専門分掌を固定し、副主任や主任(主事)となっていくのが理想的だ。そして管理職だ。大阪府で言えば、「教務育ち(ばたけ」「生指育ち(ばたけ)」と言う言葉があるくらい分掌の育ちが固定化されたものがあるが今一つと感じる。
11.加えて最近思うのであるが「私学の教員は入試事務の経験があるほうが望ましい」。本校は一法人一学校だから40年間の勤続として様々な分掌が経験できる。一度入試事務を経験すれば「考え方態度が変わる」のではないか。少なくとも中学校や塾関係者の前では「謙虚になり、偉そうにはできなくなる。」社会が理解できるようになる。積極的にチャレンジして欲しい。