2008年2月3日日曜日

2月3日(日)節分会

目覚めると外は「」であった。今日は「節分会」。積もるほどではないが幾分横なぐりに霙混じりである。寒い日になりそうだ。何時もの喫茶店でモーニングを食しながら新聞数紙に目を通す。今日は午後からラグビーの応援に出かける約束だ。午前中は特段予定もなく、この天気ではウォーキングということにもならず、部屋に戻り、久し振りに本をめくったりする。
1.竹内洋先生
・ 1942年新潟県生まれ、京都大学教育学部卒業、社会学者で現在関西大学文学部教授、元日本社会学会会長。この先生の著述は面白い。大変勉強になる。今、順次先生の著書を読み込んでいるが、中々時間がとれない。
・ 今日のような悪天候でもない限り、すぐ外へ飛び出していくから、本には中々手が届かなった。昔は本の虫でよく読んだものだ。それに年とともに頑固になっていくみたいで本を読む順番も決まっており、こうと決めたら特定の人の著作ばかり読むという感じだ。竹内先生の後はもう一度「田辺聖子」と決めている。今、無性に彼女の本を読みたい気がする。今日の本は「大衆モダニズムの夢の跡・・・彷徨する教養と大学」から「いじめ問題」について竹内先生の論考を考えながら、実際の現場での出来事を比較する。言ってみれば「比較教育学」だ。
2.教育問題のアプローチ
 ・先生は教育問題のアプローチには二つのやり方があると言われる。一つは「問題対処型」、即ち何か問題があったら、とことん調べて対策をとるというスタイル。これは本校といわずほとんどの教師というか学校のやり方だ。学校は毎日動いており、これはこれで否定できなくて、時間をかけてじっくり対処というわけにはいかないこともある。
 ・竹内先生は時に「どうしてこのようなことが起きるのか」という「再考的」立場に立つことが重要と言う。社会学者であり、当然の視点である。「我々はこのような人の論点を時に勉強しなければならない」。「最も教師の弱い部分」であると私は見ている。
 ・例えば「いじめ問題」について前者は「いじめが起きた。なくするにはどうしよう」という立場になるし、後者は「いじめが何ゆえ教育問題になったか」からスタートしていく。どういうわけか私はこのようなアプローチが好きだ。
 ・先生は次のようなところから論考を進める。“ついこの前までは「年下の者をいじめてはいけない」というように「いじめるという動詞」が使われることはあっても「いじめという名詞」は使われていなかった”というのだ。確かに私の母も「妹をいじめてはいけない」と良く叱られたものだし、「いじめ智彦」とは言われなかった。
 ・そこで先生は「いじめの歴史」を整理する。それによるといじめという名詞が登場するのは1981年11月という。朝日新聞の「今、学校で」のシリーズ中で「いじめの関係」という見出しで使われたのが初めてと書いている。
・ しかしいじめはまだそれほど頻繁に報道されていたわけではなく、1985年1月に水戸市立笠原中学校の生徒Mさんが学校内の「いじめを苦に自殺した事件報道から一挙に社会問題化」した。
・ この事件は臨教審でも取り上げられ、同年3月文部省は各都道府県教育委員会にいじめ調査を依頼通知した。「児童生徒のいじめ問題に関する指導の充実について」とあるから政府公文書にいじめが名詞で登場したことになる。
・ 1980年代半ばは「校内暴力」の対策が進み減少したときにあたり、校内暴力の厳しい取り締まりは逸脱行動を陰湿化するから客観的にいじめが増えるということもあるが、先生の教育に携わる人々の「問題探しのまなざしがいじめを格好の対象とした」という論考はさすがに社会学者らしいではないか。
・ いじめ撲滅キャンペーンの発端になった前述のMさんの遺書には「いじめ」の字はなかったという。この事件の2年後の1987年に文部省はいじめは三分の一に激減したと調査結果を発表した。人々の問題探しの視点は「不登校」に移ったという。
・ ところが1994年11月に愛知県西尾市の中学生O君の「いじめによる自殺」事件から一挙に再びいじめは社会問題として浮上し、「いじめは減っているのではない。水面下で陰湿に繁殖しているという問題捜しのきっかけになった」と先生は分析する。
・ 文部省は10年ぶりにいじめの調査をしたら、「いじめ件数が急増」しているということが報告されたのである。この調査はほとんど意味をなさない。「いじめは主観的な概念」であり、文部省の定義は「自分より弱いものに対して一方的に身体的、心理的な攻撃を加え、相手が深刻な苦痛を感じているものであって、学校としてその事実を確認しているもの」である。実はこの「定義が問題」となるのである。
・ 「本校でも今年、正直に白状すれば「いじめ事件」はあった」。無いといったら嘘になる。文部省のいじめの定義が如何に学校現場の把握するいじめと乖離しているか、今後竹内先生の論考と本校での実例をベースにいじめ問題の本質に迫り、実践的な対応を取っていく参考としたい。(字数の関係でいじめ問題に関しては本日はこれで終わり)
2.ラグビー応援
 ・東花園、12時50分キックオフ。相手は全国区レベルの強豪大阪工大付属。
 ・残念ながら「完敗」、点差は書かない。地力の違いだ。仕方がない。しかしベスト8だ。ブロックでは準優勝。試合後生徒には「今後この敗戦から学び、又頑張れと激励」。
 ・しかし「強いところは徹底的に強い。少しも手を抜かないというか、油断をしない。完膚なきまでに叩き付ける。」私は自分で言うのもなんだが、優しいところがあり、時に油断をするが、今日の試合を見て大変勉強になった。
.巻き寿司
 ・元々「巻き寿司」は三大好物の一つで、帰りに近鉄で1本買う。今日ははずんで1001円の「特選巻き」だ。しかし大変な人出である。何本も買ってる人もいる。日曜日だし、「家族のために家で作れば良いのに」と言えば主婦を敵に回すか?単身とか一人身は買うしかないが、「今日くらい家で作れよ」と言いたいね。