2008年3月8日土曜日

3月7日(金)教員免許更新制

1.教員免許更新制
・ 昨秋改正された教員免許状法で義務付けられた「教員免許更新制」について、ぼつぼつ反応が現場から出始めてきている。この法律は教育基本法の改正に伴って改正された教育3法の一つである。
・ 今改正から正式に「私学の教員も対象となる」ことになり、今後どうして行くのか現在「私学協会で検討中」だ。私立学校の対象教員数の把握が難しく非常勤講師となると1人で複数校の掛け持ちしたりしており、正確な数は調査中らしいがざっと80000人という話もある。
・ 狙いは別に「駄目教師を教壇に立たせない」というものではなくて「10年経ったら少し充電しましょうね」くらいに考えれば良いのだが、ついつい「過剰反応」してしまう向きがあるのかな。
・ 確かに平成14年くらいから始まった教育改革の柱は「校長のリーダーシップ」と「教員の資質向上」であることは間違いないし、実際この二つがキーであるのだが、それにしても今回の新聞記事は考えさせられる。
・ 読売と朝日が同程度のボリュームで記事にしているのだが、読売は「4割が失職の不安」の見出しで朝日は「高校教員の6割反対」とある。朝日の記事には笑ってしまった。こういう見出しは何か「意図的」で、大体免許更新制を歓迎する教員は少なくて当然であり、「大歓迎」などあるはずがない。
・ 静岡県の教諭が26都道府県の67校の教員2856人からのアンケートを取り、1643人からの結果を明らかにしたものだ。強く反対と答えたのは40歳代が30.1%と一番高かったとある。全体で60%が反対だ。
・ 読売の記事の中には「4割が免許失効による失職の不安を抱えている」ことが分かったと報じている。朝日はこの部分は書いていない。更新制の対象外の校長、副校長、教頭の管理職も半数が反対でその理由は「多忙なところにこれ以上負担を増やしたくない」などが目立つとある。
・ だらしない管理職だ。多忙が理由ではないと思う。「貴方は資格がどうもありません。免許の更新がなされませんでした。残念ながらお辞めください」と教員に言えないだけの話だろう。
・ 嘘か誠かこのような話がある。大阪市の小学校・中学校校長で定年前に辞める校長先生が多いというが、その理由は本年から適用された「人材評価育成システムの処遇反映」がなされ「貴方はC判定です。だから給料が下がります。」と言えないから、「もう辞めよう」となったというのだ。真偽の程は分からない。
・ 免許の有効期限が10年で「10年目に30時間の研修講習」を受けることが義務付けられるのだが「受けて立たなければ」。大学時代に取得した免許が一生死ぬまで有効な職業は「教師と医師」くらいだろう。自動車免許でも5年で更新講習がいるのだ。
・ 確かに「無茶苦茶な勤務で校内分掌の仕事もサボり、何処から見ても、あれが先生?」などと思われている教員には「針のむしろ」かもしれないが、圧倒的に多い真面目な先生の10年走った後の「ホッと一息の充電期間」があっても良いと私は評価している。
2.ところで府教委遂に発表
 ・昨6日、大阪府教育委員会は「4月1日から全府立学校の敷地内を全面禁煙」にすると発表した。その方針は以前のブログでも書いていたので本校の教員は知ってはいると思うが「遂に踏み切ったか」という感じだ。
・ 児童生徒の受動喫煙を防止するのが狙いで「近畿圏で唯一実施していなかった大阪府も全府立学校171校で移行」し「校内で喫煙室などを設ける指定場所制も禁止」とした。要は「学校の中ではもうタバコを吸わせない」としたのだ。
・ 「人権問題」だとともはや騒ぐ教員もいないだろう。そうしたら生徒や保護者からそれこそ「受動喫煙は人権問題」と訴えられかねない。校外に吸いに出たら恐らく「職務専念義務違反」を問われるだろう。結局「教員はタバコをやめろ」ということかもしれないな。
・ これを受けて本校はどうするのか、現在考慮中だ。「私学だから関係なーい。」では済まされない。既に全面禁煙を実施中の私学は多い。今回のことを契機にドット増えるだろう。「本校でも何時踏み切るかタイミングだけの話」だ。4月1日というのは余りにも早かろう。2学期からとするか。「ウーン、悩ましいところだ。」
・ 勿論敷地内禁煙だから「来客にも遠慮」願わねばならない。これはやれるだろう。たまにしか来られないのだから受け入れられる話だろうが、問題は傍によると体全体から「プーン」と臭ってくる「ヘビースモーカーだ。この人たちはどうするのだろう」。
・ 私は助かる。管理職6名のうち実に4名がスモーカーである。「部屋にお香を焚いて」臭い消しを心がけているのだが、彼らが朝9時理事長室に朝会で入ってくるなり、臭ってくるのだ。
・ 本校では1人の有力な先生が禁煙しているという話が入ったので、この前お会いした時「禁煙ではなくて“休煙”でしょうとからかった」のだが彼はこのことを知っていたのかもしれない。そうだとしたら「すごい先生」だ。「禁煙を応援しよう。そのうち止めなければならないのだから。」「そうだ、禁煙奨励手当てを考えるか!?」