2008年4月10日木曜日

4月10日(木)春季例祭

1.春季例祭
・ 春の朝の雨、それは酷いものであった。風も強く、洋服や靴などずぶ濡れだ。本日は「春季例祭」、1,2限を使って行う。昨年までは午前中4限授業をして、その後例祭とし、そのまま帰宅させていたが、今年から例祭の後は6限まで授業だ。
・ 昨夕が合祀祭、今日は新入生を迎えての「神前祈願と誓いの日」だ。教職員と生徒の今年1年の健康と安全を願い、明るく学校生活が送られることを祈願するものだ。加えてこの1年間の我々の努力を見守って欲しいとの「誓い」も込めている。
・ 9時頃突如、雨が止み、「晴れ間」が出てきた。生徒は「教室での参列の形態」とするか「中庭に出して正規の方法」でやるか、思い悩んだが、「中庭で実施」と結論を出し、生徒を急遽中庭に整列させた。途中で雨が再度降り始めたらどうしようと「はらはら、どきどき」し通しであったが、何と式の最後まで持ってくれた。「神慮」を頂いたとしか考えられない。
・ 式を終えて「新校歌」をCDで披露する。壇上で校長がみぶりてぶりで独唱だ。もとより音痴だし上手く歌えなかったが「生徒は大笑い」で、座が緩んだことは間違いない。最後には「アンコール」の声が出たくらいだから、良い形で生徒には新校歌が披露できたと思う。
・ 今日は「直会(なおらい)」と言って神に供えられたものを共に頂くと言う神道では意味ある行事があり、生徒全員には1人一冊「ノート」が配られる。これで終了だ。全校生徒が集まる最初の行事であり、「学校としての求心力を高める」為にも大変良い行事だと思っている。
2.大阪府歳出削減 職員給与10%削減ニュースから
 ・今朝の読売だけが報じているのだが、スクープ、1面トップ記事で橋下改革チームが「職員給与を10%削減する」との案を最終的にまとめたとある。知事の意向を反映しているともある。これで効果が300億円で不足財源1100億円の大きな柱となるとしている。
・改革チームと言っても間違いなく橋下知事の考えであろうが、「警察官や教職員も含めて」であるから今後大きな論争が出てこよう。そうでなくとも全国レベルで低い自治体の代表格の大阪府が更に給与を削減したら「士気と人材確保に影響が出てくる」というのも分からない話ではない。
・しかし知事は『府民サービスを削って人件費を丸々残すと言うことは府民の理解を得られない』と強硬らしいが、組合の反発は避けられないだろう。しかし最後は「府民の民意」が決め手になるのではないか。
・しかしこのニュースは私学にとっても極めて重要な情報だ。昨日知事は最初の私立高等学校として「堺女子高」を訪問したらしいが、学園長から「私学助成削減は困る」と訴えられて、「何もコメントしなかった」らしい。やる気なのだ。
・府立高校の教職員の給与が10%削減されたら、「私立高校の教職員の給料はどうなの?」との議論が当然出てくる。先のブログにも詳細解析しているが府の進める「私学助成削減高校対象10%」が若し、なされたら極めて厳しく経営に影響を与えることは間違いない。どの私学も精一杯の経営状況の中で、この不足する財源の措置どうするのかと考え込んでしまう。
・一つの方法は「授業料の値上げ」であるが、そう簡単にはいかないだろう。難しい問題だ。特に本校は近隣や似たような学校に比べて授業料で大きく差がある。低いのだ。私学助成の削減があろうともなかろうとも授業料のアップを考えているところなのだが、いかにもタイミングがまずい。
・来年度、授業料を上げれば「先取り」と言われそうだし、上げなかったら「他の私学との格差」は残ったままだ。そして私立学校の中には「うちは上げません」と「ええ格好」するところもあるだろうし、新聞には「値上げした学校」「値上げしなかった学校」と報道されるだろう。有り得る話だ。
・微妙な問題になってきた。春季例祭で来校されたM職務代理と角つき合わせて相談するも結論が出ない。「困った、困った」。タイミングが極めて悪いのだ。大体本校は具体的数値は言えないが、府立の教員に比べて、給与が高いわけではなくてほぼ同じレベルであると推察しているが、公立が10%下げて来たら、当然「下げろ」、「下げなければ経常費補助金をその分下げますよ」と物言わぬ無言の圧力を感じる局面も否定できないから怖れているのだ。
3.給料の上がらない時代の到来
 ・もし大阪府が警察官と学校の教職員の給与を10%下げたら、大きな分水嶺を越えることにならないか。「最後の砦が崩される」感じだ。最も日本全国年収が200万円をきる勤労者が1000万人を超えたと報じられているから「時の流れ」という大学人や経済人もいる。
 ・テレビにもよく出ている森永某氏は「年収300万円で暮らす方法」とかの本を書いて有名になっているが、年収300万円というのは現在の日本の教職員平均の半分以下だ。6000万人の全国勤労者の中で1000万人が200万円以下だから、確かに教職員の給料は高いかもしれない。「しかしなー。そうは言っても学校の先生だ、給与が高いから誇りを持って仕事が出来る」という面もあるだろう。
 ・今年の春闘も福田総理がわざわざ経団連に「給与是正」を訴え、経団連会長も「出せるところは出す」と言ったが結局、円高、オイル高、米国サブプライムローン問題でそうならなかった。「もはや給料が全体として上がる時代は来ない」のでないか。30数年に及ぶ企業勤務時代の経験と勘でそのように思う。
 ・学校の教職員も「生活のスタイルの変更」が求められているのかも知れない。「一般勤労者と異なる生活パターンとスタイルが維持できなくなってきている」と感じる人は感が良いし、準備が出来る人である。
・ 高級車に乗り、タバコを吸い、高価な服に身を飾り、時に居酒屋で酒を楽しみ、月に1,2回はゴルフに汗を流すスタイルは、最も一般の勤労者にはないスタイルであるが、「できなくなる時代がそこまで来ている」と感じる人は常識人であろう。辛い世の中になってきたものだ。
・ 昔の大阪府の知事に10%もの給与の削減を言う人などいなかった。橋下知事は「なかなかやる」。しかし前途は険しいだろうな。私は私でしっかりと大阪府の動向を見守りながら「浪速教職員の生活を守る」ために戦っていかねばならない。「大阪府も夕張市になってはならないし、浪速も道頓堀「くいだおれ」になってはならない」。経営者にとっても舵の取り方が難しくなってきた。