2008年5月27日火曜日

5月27日(火)修学旅行その1鹿児島

中学校修学旅行その1
・ 文句の言いようのない天気に恵まれ予定より30分以上も早く伊丹空港着。それでも生徒は既に全員集合だ。暑いのに伝統的にジャケット着用となっているので生徒は暑そうである。PTA役員の見送りがあった。
・ この時期多くの中学生が修学旅行で,隣のゲートは樟蔭女子中学で長崎雲仙方面、その隣は神戸の共学の公立中学だ。初めて知ったが修学旅行生は最初に乗り、最後に出ると決められているらしい。どの学校もそのようであった。他の中学の生徒や教師を観察していたが、生徒は違うが「なんで教師はすべて同じように見える」のか。何でだろうと思う。
・ ANA、飛行機は予定通りの時間で鹿児島空港着陸。32名の生徒のうち、10名強は初めての飛行機だとかで些か興奮気味。緊張したらしい。出迎えのバスガイドさんの出迎えを受けて一路「知覧」に向けて。若い23才の美人のガイドさんで一挙に車内は盛り上がる。
・ 一番前の席を与えられたが「何か照れくさいというか気恥ずかしいというか」15才の中学生に混じってガイドさんのアナウンスを聞いているとそのような気がする。どうして観光バスのガイドさんというと、あのようにプロらしくやるのであろうか。まさにプロと言う感じがする。マニュアル、先輩からの引継ぎ、訓練、すべての総合力だ。
・ 車内で話題を色々と提供する。鹿児島弁でしゃべり、後で標準語で同じように話したりするのが面白い。8つの果物の名前を挙げて好きな果物に手を上げさせ、その後「講釈」が入る。「桃」のときに教頭先生が手を上げたら「貴方はスケベーです」と言われていた。理由は桃の形が女性のお尻に似ているというのだ。先生、真っ赤な顔になっていた。
・ まず昼食だ。「ウーン」という感じだ。食べ盛りの中学3年生だから、「先生、ご飯もう無いのー」という声がする。サツマ揚げ2切れにハンバーグ、これは冷たくて酷かったし、釜飯も冷めて量も少ない。あれでは足りないだろう。別にケチった訳ではないという。添乗員さんが見て回っていたな。
・ 生徒から「お土産、買っても良いですか」と。このレストランの売店で買いたいというのだ。そういえばガイドさんが知覧はお茶の産地ですと盛んにPRしていた。おそらくお小遣いを貰ったおじいちゃん、おばあちゃんへのお土産に「知覧茶」と思ったのだろう。私もつられて買ってしまった。今日的生徒は「優しいところ」があるのだ。
・ 食後「知覧特攻平和会館」に歩いて向かう。まず館長さんから30分程度のお話を伺う。知覧生まれで特攻隊のことを分かり易く生徒に説明してくれる。大変良かったと思う。生徒代表が感謝の言葉を述べて館内自由見学だ。熱心に回っていた。「何か感じるものがある」のであろう。
・ 本校の生徒、ここまで極めて立派である。無茶苦茶な生徒はいない。「品が保たれている」のが嬉しい。校長として誇りだ。知覧を出発してガイドさんが、少し改まって「劇場的に」特攻隊と鳥浜はまさんという特攻隊の母と言われたお話を20分程度歌入りでしてくれた。「シーン」として生徒は聞き入っていた。
・ バスは山川の地熱発電所に到着。九州電力のPR館であるが生徒には大変勉強になったのではないか。発電の仕組みがよく理解出来た筈だ。地球がボイラーというのが分かったかな。
・ そして今日のお宿、「指宿海上ホテル」に到着だ。このコースになって以来の定宿で社長さん自ら出迎えだ。私の部屋はなんと部屋数が5つもあるこのホテルで特別のスイートではないか。気を使っているのだ。目の前は錦江湾だ。着替えて近くの「砂蒸し」に出かける。なんとも心地よい。浜辺で砂を体全体にかけて地熱でユカタ着のまま体を蒸すのだが生徒も大変喜んでいた。時間は30分もは出来ない。結構熱いのである。平日だというのに観光客が多い。
・ 観光と言うとこの指宿はNHKテレビの「篤姫」の舞台になっているところだ。ここは生家島津今泉家の領地である。しかしガイドさんが篤姫の話をしても生徒は関心を示さない。「テレビを見ている人?」と聞いても誰も手を上げない。「へー」という感じだ。
・ 今鹿児島県は盛り上がっているが主演の宮崎やよいさんは良いが名前が気に入らないという。薩摩の人は日向すなわち宮崎県人は昔から嫌いだそうで「宮崎の姓」が面白くないと思っているらしい。
・ 7時から夕食。今度はボリュームたっぷりだ。生徒はかぶりつくように食べ始める。見ていて気持ちが良い。本校の生徒は「頂きます」と「ご馳走さまでした」を本居宣長の和歌を合唱して一斉にする。それを見ているホテルの人は例外なく驚く。良いしつけである。
・ 砂蒸しが効いたのか、体調が良い。20時から展望風呂貸し切り、21時30分点呼、22時就寝となる。しかし教員も大変だ。でも男子生徒ばかりだけだからこのようにスムースに行くが来年2倍の生徒数で男女となったら「大変」な事は容易に想像できる。しかし「それが仕事」だと思えば又楽しいではないか。
・ 添乗の看護師さんが鹿児島空港から同行してくれているのだが、何もすることがなくて「笑ってばかり」いる。余程本校のことを気に入ってくれたのであろう。明日は屋久島、天気予報は50%で雨だ。