2008年5月9日金曜日

5月9日(金)その2:歓送迎会

・ 本日「歓送迎会」があった。例年この時期である。3月31日付けで「退職された先生方」と4月1日で新たに仲間になって頂いた「常勤講師の先生方」を歓迎する会合である。ところが本校は欲張りで5月8日に「永年勤続表彰を受けた教職員」の祝賀、更に加えて「6名の新専任教諭誕生」のお祝い、最後に全教職員の「慰労会」もかねているから、盛りだくさんだ。
・ 場所は去年失敗したから今年から元に戻した。「道頓堀の中華料理店」だ。メニューは何時も中華である。円卓回転テーブルで一席10名程度が据わり、今回はなんと11テーブルで110名の大宴会となった。
・ 名誉理事長、理事長職務代理をはじめ理事、監事もご出席頂き、言ってみれば「学校法人主催の招待パーティ」である。昨年から私が執行するようになり、大分雰囲気が変わってきたという。
・ 特に出席者は昨年が70名そこそこで、それでもかなり圧力をかけて集めた数値であったが、なんと今年は何もせずに100名を超えたという。数年前までは出席者が少なく、なんとも締まりのない会合だったという。気力のうせた人間集団にはよくあることだ。皆が勝って気ままで「ばらばら」だったのだ。
・ しかし今の浪速は違う。「当たり前だ。これは年に一度の準公式行事だ。単なる飲み食い会合ではない。」組織人として「大人のお付き合い」というものだろうと先のブログに書いた影響もあるかもしれない。たとえ、お酒が飲めなくとも「付き合い」をするのが「品格ある大人の対応」というものだろう。
・ こういうところに出て「常日頃とは幾分違った自分を出し、日ごろ口を利かない人間とも接触してみる。おまけにお酒と料理があり、お土産まで付く」と言うのだから「行かないほうが損だろう」。子どもでも分かる話だ。それでも行かない人間がいるという。 お体の調子でも悪かったのだろう。
・ お土産については昨年私が始めたのであるが「551の豚マン10個入り」だ。狙いは「ご家族へのお土産」ということである。私の「ささやかな心配り」だ。飲んだ後、電車で帰る人には申し訳ないが、持って帰ってもらう。それにしても原料の小麦粉の値上がりで豚マンも値上がりしているのには驚いた。4月以来「一個当たり20円の値上げ」という。 従って一箱1600円のお土産である。
・ 551の豚マンはお好きな人と、あの匂いが駄目という人もいるらしいが、一般的に男は「どうも」と言う比率は高いが、女性陣と子どもはお好きなような気がする。しかしあの「赤い紙袋」、何とかならないものか。すぐ分かる。持って歩くのが些か恥ずかしいくらいだ。まあ 大阪らしいがね。
・ 従って私は何時も私の分を人に差し上げる。心斎橋や道頓堀を551の紙袋を引っさげて歩く趣味は私にはないからだ。551なら「アイスキャンディ」に限る。あれは安くて旨い。でもお土産にはならない。溶けるから。丁度中国の胡主席が大阪入りした日だし551の豚マンを食べて頂いたら良いのにと思った。
・ 今日は新しい常勤講師の先生方が33名と全員出席で誰が誰やら分からなくなるので胸に全員が「名札」をつけるようにした。常日頃接触の機会が少ない名誉理事長や職務代理には便利だったと思う。当然私にとってもそうである。正直まだお名前とお顔が一致しない。
・  しかし予想したとおりだ。理事長職務代理の乾杯の後10分も経たないうちに宴席は「ぐちゃぐちゃ」になっていった。まず体育のベテラン教員の一人が私の横の今年退職した教員にビールを注ぎに来る。これを皮切りの席は「徐々に乱れ始める」。 まだ料理は前菜が出ただけだ。
・ 名誉理事長、理事長職務代理の席はオードブルが出てまもなく、酒を注ぎに来る連中がいるものだからお二人とも遂に席を立って対応されている。ほとんど食されていない。理事長には「様子を伺っていたのだろう」が、一人がビールを注ぎに来て以来、「堰を切ったように」常勤講師や専任の先生が並んで私に挨拶とビールを注ぎに来られるのだ。
・ その数50人を超える。それをいちいち受けるのは大変だが、職務として「一応カップで1センチはお受けした。」はっきり言って「大変だった。」しかし皆さん、礼儀だと思ってご挨拶に来られるのに、対応しないわけにはいかない。「こちらも失礼な態度は出来ない」。笑ってお受けした。しかし常勤講師の先生方は今日のところは挨拶だけで良いのではないかな。
・  「考えてもみよ」。「今日は私の席だ」。会費制ではない。私の招待だ。それを招待された側が「お酒を私に注ぎにくるなんておかしいと思いません?」結局マナーとか礼儀とか基本的なことを知らないのだろう。来るなら「XXです。英悟を担当しています。宜しくお願いします。」で良いのだが、「そうもいかない」と考えられたのだろう。最後の方になると「ご挨拶が遅れました」と言って来られるお方もいたね。早くも、遅れるもないわな。運動会ではないのだから。
・ 宴席最後の最後を見計らってだろうか、ある「専任教諭に連れられて挨拶だけ」に来られた先生がいらっしゃったが、これは素晴らしいやり方だ。部活動顧問に就任してくれたと言う。ベテランの先生だからこちらも立って返礼した。力のある専任教諭が連れて来たのにこちらが座ったままでお受けするわけにはいかないからだ。
・ まず原則、基本的に「ホストたる私が席を動かない限り、席を立ってはいけない」。もしくは「デザートが出てから」だ。「酒席の常識」だ。もしくは私から「本日は無礼講」と言えばすべては自由で許される。上着もホストから「お外しください」と言われて初めて取るものだ。一昔前までは、基本的にお酒を注ぎに、目下があるいは部下が上司に対して最初に「酒を注ぎに来るなど無礼なことはあってはならない」と教えられた。「基本を教えておこう。」 基本を知った上であとは「応用編」だ。
・ まず部下は上司の前に進み出て「お流れ、頂戴いたします」と言って上司からまず「注いで貰う」のが酒席のマナーだ。然る後「ご返杯」と言ってそこで初めて上司に杯を「洗って返し」、そこで初めてお注ぎするのである。伝統ある企業の総合職の社員はまず入社後、このようなことから指導を受ける。もっともこれは日本酒の場合であるがね。ビールコップでは無理だ。タバコもデザートが出てきて初めて一服つけるのがスタイルだ。
・ それは「酒席の失敗」を避けるためだ。学校の教員はこういう訓練を受けていないし、時代も変わってきたから、言う人もいなくなった。返杯のスタイルも「不衛生」とかの価値観で廃れていったのだろうと思う。しかし今でも一流どころでは「完全にこのスタイル」を守っている。
・そんなことは全く考えず、ただ「注ぎに来るだけ」なのだ。今日は100%ビール瓶を持ってきた。今日の私は紹興酒であったが、私が何を飲んでいるかなど頭にはないのだろう。まず相手が何を飲んでいるか観察しなければならない。
・ 冒頭の教員など、直ぐ席を立ち、尊敬するお一人にお酒を注いで「さあ、これで今日のやるべきことは終わった。後は知らない。」くらいにしか考えていないのだろうか。又理事長がもう50杯もビールを注がれているなんて誰も考えない。「とりあえず理事長にビールでも注いで挨拶しておこう、損にはならないだろう」ってところではないか。
・ しかし大変盛り上がった大宴会でした。成功です。「先生方、ご苦労様でした」。来年まで又頑張ってください。これで公式の宴席はもうありません。実は今日はPTA総会ですがこれは「会費制」ですから基本的に自由です。連ちゃんで大変ですが今日、出席される先生、頑張りましょう。
・ 中締め後、理事長職務代理と二人で外に出たが、理事長職代理はなんとおなかをすかして、私から「コーヒー」でもと誘ったのだが「先生、ラーメンにしましょう」といって高島屋近くのラーメン店に入った。今日は中華料理店でのパーティであったのにラーメンだ。聞いてみれば今日は宴席で「食べた記憶がないという」。「あー!」。でも大変ご機嫌で「良かった、良かった、嬉しい。昔とは様変わりだ」とご機嫌でした。名誉理事長も大変ご機嫌でお帰りになられた。何か先生方と約束されたらしいが、「まさか、教員が理事長、校長の許しもなく、勝手に約束などする筈はなかろう」と思うのだが・・。