2008年6月14日土曜日

6月14日(土)それなら職を変えてください

それなら職を変えてください
・ 昨日のブログはPTA社会見学会を書いたのでこの記事には触れなかったが、読者の中には「書いて欲しい」と思っておられる人もいるだろうし、学校の教職員も理事長は「絶対書くぞ!」などと想像している人もいようから、ご期待に応えて結局本日書くことにした。昨日はわざわざ部屋に来て「知事は理事長と同じことを言っていますね。当たり前ですよね」という先生も居たが、「俺の方が先だ。」と言ってやった。
・ 12日に府庁で行われた朝礼で男性職員の一人が用意したメモを読み上げたというのだ。その内容は「我々は人件費がカットされ兼業も禁止されているが知事はテレビに出て稼いでいる。」「人件費削減や思い付きの独自事業、選挙の負託を受けたと言って自分を正当化する姿勢に士気は下がっている。」「「職員は納得しているのではなくて諦めている。」「橋下さんは人として尊敬できない」とまくしたてたというのだ。
・ 12日の夕刊には朝日、読売、日経が翌日13日の朝刊は毎日などが囲みにして記事にしていた。見出しは各社それぞれであるが、例えば朝日では「府庁職員“尊敬できない”、橋下知事“なら職を変えて”」である。読売は橋下知事“批判に応戦、それなら職を変えてください”」、日経は「府の男性職員“士気が下がった”、知事“不服なら職かえて”とある。
・ 知事は反論したそうだ。「ここは団体交渉の席ではない。上司に対してのものの言い方がある。私のやり方が貴方の意に沿わなければ職を変えてくださって結構です」と切り返したという。これは朝日の記事からだ。
・ 読売は知事の発言として「公務以外のテレビ出演は断っている。」また「僕は府民の代表者。府民に軸足を置かなければ選挙で選ばれた意味が無い」と。知事は会議の冒頭、「人件費カットは大変申し訳ない」と謝ったというのにこの職員はまくしたてたという。
・ まったくこの職員は「分かっていない」。こういう人間が府庁にいる事自体悲しいことだ。「橋下さんも辛いなー」と思う。5兆円の負債残高があり、10年連続の赤字財政、ここで職員の人件費カットなど「仕方がない話し」だ。当然とは言わないが仕方がないではないか。
・ 4%から16%カットしても345億円だが、それでも大きい。1970年代の革新府政時代から始まり、ノック知事や太田房江さん時代の「失われた8年」でここまでになった。太田さんは減債基金の取り崩しまで秘密にして財政状態を隠し続けた。そこを橋下知事は「臭いものの蓋を取り、聖域といわれる職員給与や私学助成の削減にまで手をつけよう」としている。
・ 企業でいう『破産』にあたる「財政再建団体」に指定されたら「鉛筆一本買うにも国の許可が必要」と言われるほど厳しい国の管理下に入るのを知事は阻止しようと頑張っているのだ。部下が「ボスに付いていかなくてどうする。」
・ 夕張は市長ら特別職は月額70-80%、一般職員の基本給は平均30%カットだ。その状態を避けようと「収入の範囲内で予算を組む」というごくごく当たり前のことをやろうとしているだけだ。知事は言う。『府民サービスに切り込むのだから職員の給与カットは仕方がない』と。
・ それを「尊敬できない」とか「選挙で選ばれたことを正当化している」とか無茶苦茶を言っている。議会制民主主義や「首長の役割」などこの男は全く分かっていない。知事が「それなら職を変えてください」と言ったのは当然だ」。そこまで言われたら「知事も言うしかないだろう」。
・ 大体某新聞などもけしからん話だ。前の見出しに「府庁役人の声の代弁として“何か悪いことをしましたか”」と書いてあったが、悪いことをしたからカットではなくて「お金がないからカットしているだけの話」だ。この連中の頭には給料が下がるのは悪いことをした時だけと思っているらしい。
・ 先般伊勢神宮で行われた評議員会でも全国の代表者から私が大阪府から来ているのを知って、「何か悪いことをしましたか」とだれそれが言ったと新聞にはありましたが「あれは戴けません」社会や民間では当たり前ですと言っておられた。
・ 今回のことはテレビでもコメンテーターは「言い方が良くない」とこの男性の発言を非難していた。新聞記事もその後の余波はまったく報道されていないから、「取り上げるにもアホらしい」と考えたのではないか。
・ それにしても前には「知事をあなた呼ばわり」した女性職員や今度の男性職員など困ったものだ。「言論の自由ではあるが、こういうのは言論の自由とは言わない。」頭脳や意識のレベルも高くはないのだろうが「一般の社会的常識」を有していないということではないか。
・ 私も最近ではあまり言わなくなったが「自ら転進をお考えください。本校は今“これこれしかじか”なので、このようにしなければなりません。」としっかりと「説明責任」を果たし、それでも「分からない、付いてこれない」お方には「転進をお考え頂いたほうがあなたの人生にとって良いのではないですか。無理して辛い職場にいる必要はありません。先生の人生です。お好きな道をご選択ください。私はやらねばならないことを責任を持ってやりきり、不退転の決意で進めます」とよく言った。余り感心した言い方ではないことは分かっている。
・ 知事がこの職員から「尊敬など出来ない」と言われたから応戦、応酬、激論したとは考えたくもないが、私は「尊敬などして貰わなくて結構」である。尊敬などする前に「自分の仕事をちゃんとしてくれ」と言いたい気分だ。
・ 今は「平時ではない。激動の変革の時だ。」「同じ船にのっている乗組員が一枚岩でなくてどうする」。まったく大阪府と同じ状態で同じようなことを「丁度まったく1年先行して実行」している本校だけに「橋下知事の思いは良く分かるのだ。」部下の人件費を喜んで切るトップなど居ないだろう。「我慢、我慢、我慢だ。我慢しなければならないことは人生で2ないし3回くらいはある。それが人生だ。今がその時ではないのか。