2008年7月17日木曜日

7月17日(木)その1:知事の公用車

知事の公用車
・ 橋下知事が叩かれている。公用車を使って「市内のフィットネスクラブ」にいったというものだ。今朝の産経などは結構大きく取り上げ、他紙も記事に大小はあるが触れている。書くことがあまりなくなってこのようなことまで書かないとネタがないのかもしれない。
・ 昨日はテレビまでやっていた。夕方のあれは何というのか、「報道番組」ではないし、「オチャラカ」とまで行かないが、目的が良く分からない番組だ。自称評論家諸氏やタレントや芸人さんがあれこれ感想じみた「コメント」らしいものを喋っているのだが、あの種の番組を見ると気分が悪くなる。
・ 言っている内容は時に良いこともあるのだろうが大体的や深い考察からは程遠いコメントで、とにかくメディアを私物化しているような場面が多々ある。特に名産とか旨いレストランの料理とかを出演者が「ぴちゃぴちゃ」食べる様子は「お里が知れるような感じ」がして嫌になる。「食べ方に品がない」。昔は人前では物を食べてはいけないと我々の世代は教えられたが、いまや大きな影響力のある大きなネット系テレビでもこうだ。
・ 話しを元にもどそう。「何が問題なのか」。知事用の公用車であり、原則的に24時間使って良い筈だ。大阪府のトップだ。直接選挙で選ばれた首長であり、「特別職」である。特別職とはこういうことだ。「その代わり一切の責任を取ってもらわねばなるまい」。テレビでぺちゃぺちゃ食べているような人があれこれ論評するなって。
・ 殺人予告が来たり、何時襲われるかもしれない可能性の高い人だ。「府民全体で守らねば成らない人」だ。こういう考え方が重要だ。いつ何時に何があるかも知れない人に個人の車やタクシーなどでは「緊急の時に間に合わない」。知事を守れるのか。このようなことを騒ぎ立てるのは日本だけではないか。メディアが発達したお陰で即座に情報も得ることが出来るようになったが、メディアがこのようなことを問題視するから品のない話しとなる。
・ 組織のトップの仕事のためには「執務室」と「移動用の車」である。それに「有能な秘書」がいる。これが三種の神器である。部屋に閉じこもって人に会うのが苦手の人が首長が務まるわけがない。「分刻みで動いてもらわねばならない」。日本全国、政府も会社も学校も自治体もそうだ。その代わり「多くの良い仕事と課題解決」をしてもらわねばならない。公的か私的かなどは本人の判断だろう。そのような人を府民は選んだ筈だ。
・ 就任して半年、走りに走ってストレス太りだ。本人はちょっとした時間を見つけてジムに走った。その後府庁に帰って又仕事だ。自宅に帰ったのは22時前だ。「何処が悪いのか」。走らなくても運転手のコストや車の減価償却は進んでいる。
・ もう一つの指摘は予算案の修正に向け職員が走り回っていた中にという論調だが、関係はあるまい。これも分かっていない人の言いざまだ。「知事の仕事と職員の仕事とは全く違う」。職員が走りまわっておろうが、寝ていようが知事は知事としての仕事の優先順位で動けば良いのであって、10000人もいる職員の動きなど管理し、調整するのは副知事や部局長、課長等管理職の仕事だろう。「何のために中間管理職がいるのか」と言いたいところだ。
・ 知事は堂々としていた。「反省はしていない。批判があるならそれは私の仕事が評価されていないということ」と言い切っていた。それで良い。特別職や公益法人の理事長などは時間に拘束されなし、「就業規則の制約など受けない」。当たり前のことだ。
・ 「24時間仕事がトップの姿勢」である。そのかわり「処遇には配慮」をしてもらっているのだ。公用車も配慮の一つだ。自分の車と考えて良い。その代わり「仕事の成果でお返し」をするのだ。評価されなければならない。ジムに公用車で行こうが、寸時を惜しんで子どもの誕生日にお祝い品を買いに高島屋まで公用車で行こうが構わないのではないか。段々と日本の言論はおかしい方向に来ていると感じる。これらを「言論の自由」というのでは寂しい。