2008年7月19日土曜日

7月19日(土)1学期終業式

・ 1学期が終わった。「大きな問題もなく順調に経過」した。教職員が頑張ってくれたからこそだ。部活動表彰をし、2学期まで事故の無い様に、3年生は「頑張りどころ」と激励して終わった。しかし暑い日だった。
・ 今日は何時もと違って場所を中庭学院神社前から「体育館」に移した。目的は終業式の後の「全校集会」である。2学期から「生徒生活指導強化作戦」を展開することを生徒に校長の声で直接伝達するためだ。少し何時もより時間が長くなるので配慮したのである。
・ 体育館にはエアコンが無いので中学生は新館ピロティの椅子席とし、ビデオモニターで実況中継し、高校生だけ体育館に集める。密度を薄くしたのである。保健体育部長のアイデアだ。彼は良くやる。風通しを良くするために会場内の幔幕はなしとし、窓を開けっぱなしにして風を取り入れる。時間短縮のために一部を合理化し、生徒は床に座らせることにした。すべて「熱中症防止」のためだ。
・ 昨日、臨時職員会議を開き、「職員の意思結集」を図った。今日のホームルームで各クラス担任には「保護者宛の私の手紙」も生徒には手渡した。今日「ホームページの保護者通信欄には全文をアップ」することになっている。
・ このようにして準備は整った。「全ては生徒の為」である。本年本校は多くの生徒が入学してくれた。現在来年に向かって「広報活動」を展開しているが「塾関係者の情報」では「浪速人気」は依然として高いと言う。
・ 去る13日は初めて中学校の入試説明会でも昨年の25%多い保護者が参加してくれた。高校はボツボツと中学3年生が高校訪問で本校に来てくれている。明日は本校で初めて「クラブ体験入学」を行う予定で予想を超える多くの中学生が来て呉れそうだ。本校の部活人気は高い。昨日のブログではないがやはり「クラブ投資」は必要だ。第二グラウンドの評判が高いと聞く。
・ このようなときに一番最初に目に付くのは「在校生の姿」である。「在校生の姿が美しい」と「学校の品格」が評価される。ところが、ところがだ。99%以上の生徒は立派であるが正直中には「クビを傾げる生徒」が出始めてきているのも事実である。数が多いとどうしてもそのような生徒は出てくる。入学式当初から徐々に服装が乱れてきている。
・ 決して無茶苦茶に悪いわけではないが明らかに「校則違反」だ。違反だ、違反だと言い立てる積りはない。可愛い生徒ばかりだが、どうもその数が増えてきつつあるような気がするし、真面目にしている生徒や保護者から「うちの子は真面目に云々しているのに学校はどうして・・・」という声が出始めてきたからでは遅い。ボツボツ,舵を切るときと校長として決断した。
・ それが「生徒生活指導強化作戦の展開」だ。髪染め、スカート丈、化粧、男子のずり下げズボンについて「指導を強化」することにした。内部で相当議論をした。生指を強くして「嫌がる保護者はいません、入試広報活動には影響はありません」との意見も出た。
・ ただ「総論賛成、各論反対」が世の常で保護者も「わが子のこととなると口を開く」だろう。「あの子も髪を染めているではありませんか、どうしてうちの子だけが・・・」となるものだ。
・ しかし私は「退かない」。度重なる違反には「進路変更」を勧める覚悟は出来ている。私は「学校を守らねばならない。」ただしだ、ただしだ。「喧嘩を売っているわけではない」「粘り強い教師の指導」がやはり決め手になる。そのことは分かっている。
・ 「教員の温度差こそ問題」であり、これがあれば一挙に崩壊する。「あの先生は厳しくて、あの先生は優しい」では生指は出来ない。極力教師間の温度差をなくするように今日の職員会議で徹底した。
・ しかし「言っても、言っても出来ない生徒」に言い続けることは教師を疲れさせる。「生指に関わる教師の消耗感は我々の想定以上」であり、教師を追い込むことになる。生徒を追い込むなら良いが教師が追い込まれては意味がない。
・ そういう意味で全員が対応する「織田祐二の踊る大捜査線」としたのだ。生徒からは「キターッ」との声が聞こえる。勿論この程度のことで、ある日を境に「全面的に好転」など期待はしていないが、「些かでも押し戻す」ことが出来よう。それで良いと考えている。「生徒のエネルギーと学校のエネルギーの綱引き」である。
・ 一方、「スカートの丈」については腰のところで生徒が勝手にくるくる巻いて短くならないように新しい商品があると聞き、早速見本を取り寄せたが、これはダメだった。小さなプラスチックが2箇所ほど入っているのだが「外せばそれまでよ」だし、ウエストが「痛くなる」と間違いなくクレームが付く代物だ。しかし笑ってしまった。「各校も苦労している」のだなと。
・ 次に考えているのが、ジャンバースカートと言われているものだ。ワンピースである。これだと清楚に見えて又ウエストをくるくるして丈を短くすることは出来ないだろうという意見が出た。すぐ飛び付いたのであるが「すこぶる女生徒の評判は悪い」と制服屋さんは言う。入学者が減るとまでいうのだ。
・ 「生指の浪速」を標榜するが実力を見せなければならない。今カナダでホームステイしている2年生のクラスにもメールで知らせ生徒には徹底した。果たしてこの作戦、どのようになっていくのか、想像が付かないが教職員一致協力して「数歩、前に出る」ことにしたのである。
・ 今日は私も制服のズボンをはいて壇上で「づり下げズボンの実演」をして「いかに格好悪いか」を示してやったのだが生徒は「拍手で大喝采」大きな笑いを取ったが、笑うのではなくてちゃんとしてもらわねば困る。しかし「ウーン、生指は本当に難しいなー」と思う。しかし諦めずにとにかく少し「押し戻そう」と思う。