2008年7月30日水曜日

現地7月29日(火)ホームステイ先訪問

・ 現地のホームステイを担当しているスタッフに頼んで「2軒のホームステイ先を訪問」させて頂いた。「百聞は一見に如かず」だ。生まれて初めてホームステイというものを観ることが出来た。
・ 浪速のケースで言えば現地の(エージェンシー)として小さな会社がある。女性一人の会社で大阪の守口出身の女性だ。彼女から具体的にお話を聞くことができた。元々この女性はボンバレーカレッジに留学しておりそのまま現地人と結婚してこの地に住んでいるという。
・ 浪速のステイ費用は「ずばり34カナダドル」だと言ってくれた。1ドル110円として3740円が一日あたりの費用である。これには3食が含まれているから我々の感じからすれば「大変な安さ」だと思う。この値段は確かに安く、通常は8週間とか1年の留学する時の値段だという。「浪速特別価格」だと言っていた。有り難いことで申し訳ない気がする。
・ お金の流れは一旦ボンバレー大学に入りその後ステイ費用をこの会社経由で各ステイ先に入る仕組みとなっている。元々ボンバレーが直接ステイ先も取り仕切っていたが法令でそれが出来なくなりこのようなエージェントを作ってそこ径由するようにしたものらしい。
・ 従ってすべての「ステイ先リスト」が彼女の経営する会社に渡され、この日本人女性が浪速教職員34名のステイ先を決めているという。現在100軒以上のリストを有していると言われていたが、「大変な仕事」だと。良く分かる。
・ 生徒には日本で「アプリケーションフォーム」というものに希望等を、例えば同世代の子供いる方が良いとかなどの希望調査をして「当てはめる」のであるが時に「マッチングしなくて」問題となる。これが「最も困る」としみじみ言われていたなー。
・ 昨年も1件、今年も1件あった。理由は「性格が合わない」とかいうが、調べてみると「かまってくれない」「冷たい」「歓迎されていない」とか思い込んでいくらしい。あれほど出発前に私からも「郷に入れば郷に従え、自分の家とは違う」と注意したが、自分のことになるともう駄目だ。
・ 自分の家のように好き勝手に快適に過ごしたいと言ってもそれは駄目だよと言ってもこれだ。ステイ先が「困惑」して、間に入ったスタッフと本校教員は大いに気を揉むという。ステイ先のホストファミリーは「何年も経験があり、基本的には自由に使ってね」「余りあれこれ口出ししないスタイル」としているのだが上手くいかないケースがあるのだ。
・ 食事も持参の日本食や簡易食品を自分だけ食べる場面もあるという。今年のケースは「生徒の扱い方が分からない」と言ってエージェントに言って来たそうだ。今までの生徒と少し違うと言っているのである。要はだんだんと「子供っぽくなってきている」と言われた。
・ ホームステイも様々な理由で実施されており、子供が独立したから余分の部屋を、最初から一部屋余分に作って活用、等あるのだが基本的には「ボランティア精神」がなければ3週間も3食付で4000円以下で面倒は見られないだろう。勿論部屋を有効に利用して少しでも「稼ごう」と言う気持ちはベースにある。当たり前だ。欧米のスタイルだ。
・ 1昨年は一人が行方不明になりかね、そこの主人が必死に探し、駅に深夜ポツンといるところを保護されたりしたことがあったそうで預かる側の精神的苦労も大変なものだろう。いずれにしても今日的生徒は「我慢や修養が足りない」のではないか。常日頃の生活習慣が如実に出るという。
・ 昔は直接エージェントの電話番号を教えていたが、もう電話がかかりまくって大変だったという。それで今回はT教諭をつけ、すべては彼径由としたから「助かりました」とこのエージェントは言っていた。しかしこのT教諭は逆に電話が鳴りっぱなしだったという。「先生、・・・・どうやったらええノン」と。
・ 以上のような様々な話を聞いていたので是非この目でステイ先を確認したいと思い、日本を出る前にアレンジを頼んでいたものだ。「たこ部屋」「2階の布団部屋」などでは許されないし、大体どのようなご家庭か大変興味があったのである。ところがトンでもなかったのである。
・ 1軒目は郊外50分程度のところにある住宅街の立派な家であった。フィリッピン系のビジネスマンで奥様と娘さんの3人家族に2名がお世話になっている。それぞれ個室が与えられ洗面所や洗濯室も別になりとにかく新築間もないのか快適そのものだ。
・ このお家は2年目にも男子生徒を預かって頂いたことがあり、親浪速のお方だ。生徒たちも満足しており「優しいお人柄」に滞在を楽しんだと思う。行ったときにはおにぎりと味噌汁を作ってくれていた。まったく言うことのないご家庭でこちらが恐縮するくらい気を使っていただいた。勿論お土産は心を伝えるものであり、用意していったが逆に帰りには頂いたくらいだった。
・ 女性徒の部屋も見せてもらったがきれいに片付いており、良い滞在をしたことが観てとれる。すでにスーツケイスには日本へのお土産などが一杯詰め込まれており、「早く帰りたい、でも寂しい気もする」と二人とも言っていた。
・ 今日、もう一軒を訪問した。カナダ人の家でびっくりするような「大きな家でプールやピアノ」まで揃っている。素晴らしい作りと家具で言うことはない。可愛い女の子が姉妹でおり、会社の社長の主人と美人の気さくな奥さんだ。全く言うべきことはない。
・ ところがだ。ここにステイしているのは前のステイ先が気に合わないといって替わってきた二人組だ。一部屋しかないところに二人も来たものだから同じベッドに寝ているらしい部屋も乱雑だった。ここには書けないが「色々あって」「ウーン」と言う感じだ。ホストファミリーには言うことはない。感謝だけだ。
・ 今年からステイ先を2名一組としたが「これは失敗」だと思う。帰ってから「総括」したい。ステイ先に帰っても二人であれば家族と話などしないだろう。部屋に閉じこもっただけとならないか。ステイ先で英語を使わねばステイする必要はない。ホテルや寄宿舎で良いはずだ
・ 「今回の訪問で見えないものが見えてきた気がする。そういう意味で大変良かった」。「再構築」するという私の方針は間違っていなかったのである。