2008年9月23日火曜日

9月23日(火)浪速祭最高潮

・ 朝の気温は幾分低く、「絶好の文化祭日和」である。生徒も今日は朝が早い。私も朝の8時前には全ての新聞に目を通し終わった。途中休み無く10日間も勤務が続くと些か疲労感が残る。先生方もさぞお疲れだろう。今日一日無事に済めば二日間は休業だ。
・ 浪曲にご招待した地元「遠里小野町会」から浪速祭と言うことで「お祝い金」を持参されてきたそうだ。申し訳ないことだったが、有り難くお受けした。それにしても「浪曲の評判」が大変良かったとのこと。これだったら生徒が一巡する3年後には又検討できるかも知れない。
・ 朝一に英語科のK教諭が入る。ESSの顧問だ。昨日、中庭の軽音学部の演奏とESSの発表との時間調整に問題があったのだが上手く話がついたらしい。しかし野外ステージの場所は中庭模擬店の傍で途切れなく楽器が鳴り響き、歌声が劈く感じで聞きたい人、聞きたくない人、お構いなしに人の耳に勝手に入ってくるのは不味いなと感じた。来年は時間制限や設置場所も考えねばならないか。でも雰囲気を盛り上げるには丁度よいかもしれないし、難しいところだ。音量の調整で済めばそれにこしたことはない。
・ 今回は私にとって2回目の浪速祭。要領が分かって来たから「作戦」をあらかじめ練っていた。各クラスの催事と各模擬店を回りクラブ活動の場所も覘いてやらねばならない。中学生の体育館でも寸劇やコーラスは見逃せない。順序が大切だ。
・ 「中学生はいとおしい」からそれだけ時間をとってやりたい。ESSが企画したDVD映画を使って日本語のテロップ付きの英語版を同時進行で会話をESS部員が進めていく「面白い試み」も是非見たいと思って覘いたが面白かった。「知性的な企画」で大変良い。これぞ高校生と言う感じだ。
・ 12時までには戻り、「神輿のお練り」への参加は絶対外せない。「浪速祭のクライマックス」だ。それにしても「訪問客の多さ」は一体どうしたことか。PTAの特製クッキーやPTA絵馬の売れ行きも気にかかっていたがクッキーは早々に完売だ。絵馬は少し残ったみたいで学校に置いて帰るという。
・ そういう中で「嬉しい話」が飛び込んでくる。「硬式野球秋季大会」で本校が関大北陽を4対2で下したというのだ。「これは凄い。強豪の北陽を破ったとなるとこれはいける気」がしてきた。
・ 神輿組はちょうど12時「担ぎ手全員集合」。小さな神輿は中学生3年生、大きなものは高校生運動クラブ員と決めている。全員で神社にお参りして正門を出る。ぐるりと学校の周辺を塀沿いに1周するのである。住吉警察署にはあらかじめ届け出ているから問題ない。
・ もう保護者も外部からの訪問者も驚きだ。特に保護者はカメラ、携帯片手に列に並んで歩かれる。訪問者もさぞ驚いたであろう。小さな町が持っているよりも大きな本格的なお神輿が全員揃いの法被を着た生徒で「ワッショイ、ワッショイ」と掛け声宜しく練り歩くのだから「これぞ祭」と思われたに違いない。
・ 特に今年初めての常勤講師の先生方は「度肝」を抜かれたのではないか。それにしても午後は気温が上がってきた。「校長先生、買ってください」「来てください」と頼まれれば「ハイヨ」と行くタイプだからもう3000円も両替しているがこれでも小銭が足らない。心得たもので事務室は多額のコインを両替用に用意しているのだ。
・ 本当は単衣の着物を着て来ようと最後まで迷ったが「着てこなくて良かった」。汗で大変だ。まだ午後から人が続々と入門される。本当に「入り」が良い。これも「学校の勢い」かも知れない。「嬉しいことだ」。
・ こういう時でも「入試広報室は塾説明会」に出かけて行ってくれている。この「分業」が極めて重要で来週「27日の浪速中学校体験入学」の参加希望者がすでに昨年よりは大幅に超えている。入試広報が生徒を集め残った教員でお祭りを世話する。この「呼吸」が学校を活性化させる。
・ 20年度の中学校クラス数は3クラスであるが。出来れば来年も3クラスで抑えたいと思っているが場合によってはクラス増となるか。その場合は教室が不足する。仮設校舎が必要となる。「ウーン」という感じになるが、生徒が来なくて「ウーン」よりは良い。
・ 体育館の催しもの、3年生が良かった。「ソーラン節」の踊りだ、揃いの法被で本当に上手くやってくれた。男子中学校として最後の学年だ。共にこの5月修学旅行に屋久島に行き「縄文杉」を目の前にして「無念の撤退」をした私の仲間(?)、中学3年生だ。特別の思い入れが私にはある。
・ 来訪者には3種類の人間がいる。まず保護者、これにはお祖父ちゃんやお祖母ちゃんが含まれる。そして近隣のお方、模擬店やバザーを楽しむためだ。最後に若い人々である。これは様々で本校生徒のお友達が多い。中学時代の友人だろう。
・ お友達も色々で、「あっと驚く為五郎ーッ」というようなタイプが居た。歌舞伎の役者みたいに目の周りに隈取を入れて下着が見えそうな短い服で神の色はマリリンモンローみたいな金髪だった。スカートの色も違うし、他校の生徒だろう。私は「安心した」のである。
・ スカートとズボンで本校生徒かどうか見分けがつく。学芸の中等学校も居れば桃山、帝塚山、公立では登美丘も居たが、今生指の先生が頑張っておられるが、「変わったスタイルの生徒」は本校のみではないことが今日分かった。慌てることはないなと感じた。まだ本校の方が良い。
・ 皆一律に本校の文化祭の方が「メチャ面白い。うちんところはショボイ」と言う。特に面白かったのは羽衣の中学生で私が校長と知ると「校長先生、浪速に入れて」と来た。驚いたのは「公立」の生徒だ。「あれは何者」だと言いたいような格好をしていた。口では言えないくらいだった。
・ 全教室開放だから「どこへ行っても構わない」のだが私は部屋を出るときは今日だけは鍵をかけた。もしもの対策である。開いている門は正門だけでそこには当番の先生が門立ちして『不審者』を警戒している。
・ バザーの客は2時30分でもまだ行列だ。時間差で部屋にお入れしておりその分少し時間がかかるがお客はゆっくりじっくりと品物選びが出来る。そして保護者は順番に我が子の出番に見にいけるというわけだ。上手いこと考えてくれた。
・ バザー会場の横には大きな喫茶コーナーが設けられ手作りクッキーとお抹茶、コーヒー、紅茶などが200円で振舞われる。カフェテリアでは「芋粥」だ。本校の伝統の出し物らしい。僕も頂いたが旨かった。かゆに乗せてある「塩昆布」が絶妙であった。
・ このようにして時間はゆっくりと過ぎ、3時になっても人混みが変わらない。私は3時で「上がり」だ。このようにして20年度浪速祭は終わったのである。3時50分「蛍の光」が流れ始めて正門が忙しくなる。
・ これから片付けだがこれがまた嬉しいように完璧に綺麗に片づけが生徒の手で始まる。「本当に本校は良い学校である」ことを痛感する一日であった。そして最後に自治会役員と全教職員が「簡単な締めの会」を職員室で行う。
・ 自治会長の挨拶は大変良かった。私は自治会役員への慰労と激励、そして先生方へ「お疲れの出ませんように」と締めくくって挨拶を行い、「3日間のお祭り」は全く事故無く終了を告げたのである。