2008年9月7日日曜日

9月7日(日)その2:知事の手法

・ 今朝の新聞も知事の教育問題の「爆弾」が炸裂している。今日の見出しは「府教委解体」「PTA解体」と。段々と「過激」になる。気持ちが昂揚してきているのだ。分かるような気がする。予算を通して「さあ、やるぞ!」といったところだろう。
・ 府教委に対しては全国学力テスト結果の市町村開示ができないような指導力がなければ府教委の(義務教育課?)小中学校課など「廃止」だと言っているのである。指導力がないならそのような組織は不要と論理は簡単だ。
・ 抵抗する市町村には「人件費以外はすべての補助金は出さない。勝手にやれ」と言っている。PTA解体は「もはや教育活動とは離れた組織で見直しが必要、役員だけのPTA組織など不要」だと叫んでいるのである。しかしPTA問題の根は深く幅が広いことを理解しなければならない。
・ 本校のPTAが聞けば間違いなく「怒り心頭」に達するだろう。確かに「PTA組織も改革をしていかねばならない」ことは事実であるが、一まとめにして「解体」と叫んでも解決にはならない。最もこういうやり方が知事の手法であることはすでに府民は分かっている。議論を巻き起こそうと、まず最初に「爆弾を投げる」。
・ 今や多くの家庭のお母さんは仕事を持っており、「子どもの為に、家計を些かでも助けようと外で頑張っておられる」ことをまず理解しなければならない。家の居間に座って、せんべいをかじりながら昼ドラマを見ているような母親は居ない。
・ 少子化でお兄いちゃんや弟妹も居ない。「子どもにとって、唯一落ち着く場所は学校だけ」なのだ。PTAに振る前に「学校がしっかりと面倒を見る」ことがまず最初に来るべきである。私学は特にそうだ。それが「私学の付加価値」である。PTAはその後だろう。私はそのように考える。
・ 昨日のブログに書いたが「駄目教師を追放」して学校を正常化してその後、「学校と家との役割分担を考える」ということだ。今や家庭教育が崩壊しているとの意見は常識となってきている。それを前提に「どうするか」ということだ。まず生徒の「生活習慣の改善」から始めなければならない。急がば回れだ。学力の議論はその後かもしれないと最近考えるようになってきた。
・ 何で学校で「髪型や茶髪、スカート丈、ズボンづり下げ、遅刻」などに「どうしてここまでエネルギーを使わなければならないのか」という思いはあるが、「親の言うことなど聞かない生徒」にはまだ学校の先生の「威厳」が残っているだけに「学校が教える」のも仕事のうちだと私は教師には言っている。保護者もそれを期待している。「先生、宜しくお願いします」と。
・ しかし「疲れますよー。生徒指導は!いたちごっこ」みたいなところがある本校は9月1日から「生指、踊る大捜査線」として「教員を総動員して指導大作戦を展開」しているのだが、正直大変です。化粧が出来ないなら「学校には行かない」と保護者と学校に来たりします。

・ 今日の新聞で面白かったのは「知事の私設秘書がビデオ」を持って「国際児童文学館」の「隠し撮り」をして勤務員の仕事ぶりをチェックしたことが「疑問」と報道されていた。知事は「民間なら当たり前」と強弁していたが「当たり前ではない」。
・ これは「非定常な手法」で、民間なら何処でもしていると思ったら大違いだ。断定して貰っては困る。知事は「民間、民間」とよく言われるが「民間と言っても千差万別」で一くくりには出来ない。
・ 児童文学館廃止を打ち出したときに抵抗が大きかったので実情を調べさせたのであろうが「案の定、職員は何もしていない。子どもは漫画ばかり読んでいた。あれは国際児童文学館ではなくて児童漫画館だ」と知事はこき下ろしていた。
・ 館長は「漫画本は蔵書の14%しかない」とかなんとかピントの外れたことを言ったらしいが、これには笑ってしまった。しかし今の子どもが文学書など読むわけがないではないか。
・ 今度の総理候補として立候補した自民党幹事長の「麻生さんでも漫画ばかり」といってはばからない世の中だ。私は国際児童漫画館と名前を変えたら、子どもが殺到すると思う。来たら門を閉めて閉じ込め文学書を読ませ、読んだら1冊漫画を差し上げるとしたら入館者は急増すると思うがなー。
・ さて日曜日もあっという間に終わった。今週は極めて重要な週だ。9日には大学との打ち合わせ、10日は堺ロイヤルホテルで「塾長様入試説明会」、週明けには「秋の理事会」。そして個人的には「母の命日」が来る。お彼岸だし、お墓参りに行かねばならない。父母の墓前に報告することが多い。