2009年2月7日土曜日

2月7日(土)第3回進路志望調査結果

・ 来週10日から一斉にスタートする大阪、兵庫、京都の「私立高校入試」の出願状況中間集計が出揃ったと今朝の朝刊各紙は報じているが、中間では無くてこれが「試験前の各校別志願者数値の最後の発表」である。
・ この記事だけは何時も「目を皿」のようにして「数値を追う」。だが大分その目も悪くなってきたと見えて眼鏡を外して紙面すれすれにしないと数値が追えない。嫌だがぼつぼつ「老眼鏡」のお世話にならねばならないのか。近眼度が強いから老眼が今まではそう気にならなかったので老眼鏡は持っていないのだ。
・ 各府県で軒並み志願者が減っている。「大阪では特に落ち込み」が目立つと。間違いなく「不況の影響」で「私立を敬遠する受験者が増えた為」と報じ、大阪の場合は「橋下改革の私学助成削減の影響も」とあるが一方では以下のような記事内容もある。
・ 即ち、大阪私立中高連は「助成削減を受けて授業料値上げを決めた高校でも志願者を増やしているケースがあるため,どの程度の影響か分からない」とのコメントを出しているが、その学校は「浪速」であることは間違いない。後述するが大阪高校は「共学化人気」で2年連続の人気度を誇るが今年入学料や授業料を上げていない。本校は6万円のアップをお願いしたが、「絶対数値も伸び率も断トツ」である。
・ 1月21日のブログで第二回進路希望調査結果の発表を詳細分析しているがこれにのっとって数値を追ってみる。朝刊各紙で遂に具体的に「浪速の名前」が登場してきている。新聞各紙は定員に対する志願者数、即ち「競争倍率」を指標としているのだがその数値と学校名を出しているのだ。
・ 学校別で倍率が最も高かったのは大阪高校の7.18倍、次いで「浪速の6.61倍」、追手門学院の6.32倍が3強と記事にはある。男子校では興国の3.62倍、女子校では四天王寺の3.88倍となっている。しかしこれは「定員数の設定次第」で大きく変化するもので私学の場合それほど、本当にそれほどなのだが「定員数は気にする必要はない」と私は考えている。
・ 「学科別の倍率」、これは意味がある。近大付属・理数は10.71倍、コース別では桃山学院の英数が16倍である。「浪速の理数科は募集人員40名に対して11.3倍」だからここでも「浪速人気」が読み取れる。
・ しかし専願・併願の合計数値を「人気度」と定義すればどうなるか、ここが問題で先のブログに対比して分析すると、トップ10は:
  近大附属(3405)、浪速(2466)、大阪(2297)、大阪学芸(2037)
  大産大付属(1887)、常翔学園(1812)、大商大堺(1762)
  四条畷学園(1678)、桃山学院(1635)、清明学院(1418)
  男子校では興国が1271、女子校では堺女子が941名とトップを譲っていない。
・ 近大附属は募集定員が680人と群を抜いて大きく本校の募集人員400名の1.7倍だから比率をかければ本校は4192名は集められると計算出来る。まあ近大附属は別個の統計で整理した方が良い。まあ「巨人」である。
・ 重要な、意味ある数値は「専願率」である。「公立を受けないでその私立学校一本で行きたい」という「専願充足率」は今後の「私学の命運を握る数値」である。これを分析しないと幾ら専願・併願合計値が「大きい、大きい」と喜んでも意味はない。そこで「どういう学校が専願比率が高い」のであろうか。そこを見ておかねばならない。
・ その前に新聞各紙の論調は「専願率、さらにさがり20.98%」と報じている。平均の数値が20.9%だから「大阪の私学の現状はお寒い限り」なのである。この数値は過去最低だった前年度を更に下回った。平成3年度がピークでこの時は37.7%であった。バブル景気に湧いていた頃であったと言える。
・ 専願者だけで「外部募集人員を超える学校も前年同期の10校から3校に減少」しており、産経などは「私立離れ」が浮き彫りになったと「悲しくなるような表現」を使っている。そうなのである。大阪の私学は「公立の滑り止めの形態」がはっきりしてきた。しかしこれではいけない。
専願率の高い学校は以下の通り:入試広報室がまとめて報告に来て呉れた。朝の新聞を見て10時過ぎにはこのデータを報告に来て呉れた。「素晴らしい」ことだ。こいう「動き」が出来るようになったことが「極めて嬉しい」。「反射神経」だ。

興国(143.2%)、関西大学第一(126.7%)、大阪(112.8%)
関西大学北陽(91.4%)、大阪商大堺(90.6%)、履正社(87.2%)
堺女子(70.4%)、大阪商大(76.6%)、大阪桐蔭(76.6%)
常翔学園(工大グループ)(74.3%)、近畿大学附属(70.1%)
清明学院(70.0%)、浪速(69.7%)、樟蔭東(67.9%)
上宮(63.1%)、桃山学院(62.5%)、清教学園(54.4%)
明星(53.3%)、四天王寺(50.3%)、常翔啓光(49.8%)
初芝立命館(47.5%)、清風(44.6%)、東大谷(44.6%)
清風南海(42.5%)、大阪学芸(42.3%)、関西大倉(33.1%)
近畿大学泉州(25.8%)、初芝富田林(21.0%)、早稲田摂陵(5.8%)

・ 「独立系の本校は13位」に付けている。あと少しで70%台に乗る。頑張らねばならない。しかし「大学系列は強い」。関大北陽を見よ。あの学校が関大グループに入った瞬間,難関高校に様変わりだ。
・ 又見逃すことの出来ないことは「特徴を有する学校」である。典型的なところは「興国」「堺女子」「清明学院」である。このように「明確なポリシー」を有して生徒募集をしている学校は根強い力を有している。
・ 従来強いと見られていた学校も専願比率を落としており、どちらかと言うと「進学校」に多い。これは恐らく難関私学を敬遠して「公立は1段レベルを落として公立での確実性を狙った為」ではないか。本校よりも低い桃山、清教、明星、四天王寺、清風、清風南海、大阪学芸などの数値を見るとそう思うのである。「本当に怖い世界」だ。
・ 今「何かが動いている」と見られている浪速高校や大阪高校はフォローの風で人気がある。特に大阪高校は「共学2年目と地の利」で好調である。
言って見れば「株式上場記念のご祝儀相場」と言う人もいるが私は「この学校には何かがある」と評価している。
・ とにかく「足元」を見ながら「堅実に、謙虚に」1歩1歩進むことが肝要である。「調子にのってはいけない」のである。心静かに3月24日の公立の合否発表を待たねばならない。