2009年2月21日土曜日

2月21日(土)日教組:西宮教組

・ ちょっと古くなるが1月30日の「産経新聞」に注目する記事があった。「コピー」を取ってそのまま放置していたが、今朝の産経に扱いは小さいが「その記事の続報」と言うべき記事があった。他紙は一切この記事には触れていない。
・ その記事と言うのは見出しが「西宮教組 教頭殆ど組合推薦」「日教組究明議連が会報で告白と指摘」とある。記事の内容というのは兵庫県西宮市教組の会報「西教組ニュース(昨年12月4日発行)」が「ここ数年は教頭任用者のほとんどは組合推薦です」と堂々と“告白”した問題である。
・ 自民党有志でつくる「日教組問題究明議連(会長・森山真弓元文相)」が明らかにしたものだ。その組合ニュースには「行政や非組合員からの教頭任用をどう減らしていくかが今の重要な課題」とまで書き、「民主的な職場、ゆとりある職場づくりのために教頭推薦を完全に集約しましょう」などとも書かれている。
・ 又兵庫県教組が公務員には認められていないストライキを計画して県教委との交渉に臨んだとの内容もある。書いたものだから「すべて事実」であろう。文科省は「あってはならないことだ」として次回会合で調査指導結果を議連に報告するとあるのが1月の記事であった。
・ 今朝の記事は「文部科学省の担当者が確かに兵庫県教育委員会に指導を行った」ことを昨日20日に開催された議連に報告したらしい。文科省の指導内容とは「教組側から教頭推薦メモを受け取らない」「一般教員にも組合推薦を受けない」である。
・ 指導を受けた県教委は「誤解を招く」として「西宮教組に抗議」すると共に「文書による釈明」を求める通達を出したと言う。この記事を読んで私は麻生総理にぶちつけた元小泉総理の「笑っちゃう」ではないが本当に笑ってしまった。「空いた口が塞がらない」とはこういうことだろう。
・ しかしこれが「現実の姿」なのである。兵庫県教委だけに話ではなかろう。全国的に日教組の組織力の強いところでは「大なり小なり」行われていると考えた方が良い。この組合ニュースを直接読みたい気がする。
・ その気になれば入手可能だが読まなくとも何が書いてあるか大体分かる。「ふざけた話」だ。「教頭がすべて組合推薦ということは校長も組合推薦」ということになる。「組合のお墨付き」を得た者だけが管理職に登用されるというのは「信じられない話」である。
・ 裏を返して考えてみれば、このようにして教育委員会と日教組は裏で「馴れ親しんで」きたのだ。「ずぶずぶの関係」ではないのかと言う人は多い。お互いが「持ちつ持たれつの関係」なのである。だから大分県のような教員採用試験にも組合関与の疑念が取りざたされる。
・ 組合推薦で管理職になったものがリーダーシップを発揮して「学校改革」を推し進める等できるはずはない。「教員の抵抗」を受けたら、それで「お終い」だからである。「シカト」などは日常茶飯事で県教委と組合とのハザマで心の病に直ぐなるのも分かるだろう。
・ だから何が起きるかといえば「妥協」だ。「ここは顔を立てて受け入れるから、この部分は駄目よ」「これだけはやってね。その代わりこれは来年に延ばすから」などの「取引」は日常茶飯事ではないか。これが「教育現場の実態」であるということにもっと社会の人は気付かないといけない。
・ 本校に昨年11月から大阪市立中学校の現役教諭だった者が、公立教員を辞めて私を頼って来ているのだが、その先生の退職の理由は「どうしようもない組合教員の態様にほとほと嫌気がさした」という。それに対して「何も言わない、やらない校長」は「学校に居るのが辛いと見えて」定時に成ったら直ぐ帰宅する人で「幻滅を感じて」公立との「おさらば」を決意したという。

・ 一方今朝の朝日新聞は7段抜きで「日教組の教研」について特大記事を掲げている。今日21日から広島で行われる日教組の教研は「防壁下の教研集会」として広島国際会議場は「フェンス」で囲まれていると言う。
・ 「右翼の街宣車の侵入を阻止」するためだろうが、教師集団の教研集会の会場をこのように防御せざるを得ないところに「我が国の教育現場の悲劇」があると私は考えている。昨年は社会問題となったが東京の「新高輪プリンスホテルが会場の貸し出しを拒否」した事件は記憶に新しい。
・ 今朝の朝日は珍しい「トーン」の記事で「日教組、闘争イメージ払拭に懸命」との見出しも付けている。日教組の副委員長も「普通の先生の集まりになっているのに、政治的な闘争をしていた団体の記憶が一部で残っている」と話している。
・ 上記のコメントが面白い。「なっているのに」とあるのは昔はそうでなかったと幹部が認めているのだ。又「普通の先生の集まり」と書いているが「普通の先生」という表現が面白い。しかし私は「本当に普通の先生か」と聞きたくもなるのだ。
・ 今回は分科会の会場は「日教組」や「教育研究全国集会」などの看板は立てないしマスコミにも講師名や会場を報道しないで欲しいと「異例の要請」があったという。実行部隊の広教組は組合員にも1週間前まで分科会会場を知らせなかったという。これではまるで「秘密会合」みたいだ。
・ 何故このように広教組は「ハレーション」を起こしているのか。それを私は想定する。実は広島県は今まで卒業式の国家国旗掲揚問題で現職の校長が2名も「首吊り自殺」をしたところで何しろ「広教組」は「名うて」の、激しいことで有名な日教組組織の一つである。「平和都市広島」の組織である。
・ あの事件後の平成11年の後「学校改革」が本格化した。そのような教員団体が主催する本家本元の場所での教研集会だから、広教組の警戒心は並大抵ではなかったろう。今回は「右翼も総力を上げてくる」と県警本部は警備を2100人体制で臨むと言うが「国民の血税」を使っての「普通の先生の集会」を防御せざるを得ないところに私は「悲しい複雑な思い」を有するのだ。

・ 2月7日の大阪日日新聞は大阪府守口市の現役教師が「国旗国歌の現状報告」で「強制反対集会」を開いたとの記事が出ている。2008年3月の「門真市立第三中学校の卒業式」でたった一人しか国家斉唱をしなかった学校で勤務し、反対闘争を繰り広げている川口精吾教諭が主催したものだ。
・ 相変わらず「国旗国歌反対、子どもを戦場に送るな」のお題目であるが、このような先生が「普通の先生」と言えるか。明らかに「イデオロギー偏重」であり、「政治闘争そのもの」ではないか。
・ そういった教員団体への参加率が少なくなったとは言え、まだ「28%台の組織率」になっているということに「戦慄を覚える」のだ。数値は小さくとも彼らの活動の影響は「日和見主義的教員」へ大きく被さっている。
・ 前述の記事で日教組の副委員長はあるところで「日教組って、非合法組織ではないのですか」と真顔で聞かれたという。しかし聞いた人の「感覚」が素晴らしい。一部には間違いなく非合法組織みたいであると言われたら反論できないのではないか。
・ 「学習指導要領」という法律に定められた卒業式の国旗掲揚国歌の斉唱を無視し、国政選挙、政治闘争のために「カンパ」を行い、今だに「ストライキ」を持ち出しては「管理職の人事権に口出す」ような、非合法な常識のない組織が日本の教育現場の大きな影になっているということに私は「我慢がならない」のだ。