2009年2月24日火曜日

2月24日(火)おくりびとアカデミー賞

「米国アカデミー賞」の外国語部門賞を邦画の「おくりびと」が獲った。英語では「ディパーチャーズ(出発)」と名づけられていた。「素晴らしい快挙」である。日本人として、また一人の「映画好き」として大変喜んでいる。誇り高い。
・ 私は昨年の9月15日のブログで「映画おくりびと」と題してちゃんとこの映画のことを書いている。私はこのように世界的な賞を頂く日本映画を封切り時に観ていることを些か自慢したいのだ。そういう「先見的(?)」な面が私にはある(?)。」アカデミー賞を獲った映画だから慌てて「観に走る」というのは「私のスタイル」ではない。
・ しかしそうは言っても「行けなかった人」は居るだろうから、そういう人は今回の受賞で日本各地の映画館で「アンコール上映が計画」される筈だから是非観ておかれたらどうかと思う。50年ぶりの快挙というから、こういう機会は「外したくない」よね。
・ 誰かに聞いたか、何かで読んだか、とにかく「納棺師の仕事」には「幾らお金を積んでも惜しくない」くらい感動するらしい。「愛する人」を「黄泉の国」に送り出す「出で立ちの装い」は自分自身が「死を受け入れる」ための儀式なのかも知れない。

・ 9月15日のブログの一部を再掲する:
 “ そういうときに便利なのが「映画鑑賞」である。田舎と違って今住んでいる場所は映画館が歩いて数分の直ぐそばにあるから「良いと評判の映画」は行くのである。しかし本当に久し振りの映画館だ。
 
映画は「おくりびと」というタイトルで本木雅弘、山崎勉が主演で「納棺師」という職業を真正面から捉えた意欲作だ。海外のモントリオール世界映画祭で賞をとった作品で、監督は良く知らなかったが滝田洋二郎氏である。
確かに「素晴らしい映画」だった。私が「ここ10年で見た映画のうちで最も良かった」と自信を持って言える。テレビなどでも宣伝しているので興味があったのだが、期待を裏切らず「面白いというか感動」というか「何かが私に入ってきた」映画であった。

映画でも舞台でも唄でも美術展覧会でも見ることによって「何かの影響」を自分自身が受ける。これが大切だ。それにしても主演の本木、山崎両氏の演技は圧巻だった。巣晴らしい。特に名優といわれる人の演技の素晴らしさは「物を食う」シーンに現れるというのが私の見方で、今日の映画もそういう場面が多かった。
脇役陣も余貴美子、吉行和子、笹野崇文、峰竜太等でそれぞれが良い味を出していた。しかしとにかく山崎勉、本木雅弘両氏はこのような役では他の追随を許さないだろう。代表作となるような名演技であった。「私は感動した」。

親子の情愛を絡ませながら人間の尊厳である死での旅立ちを主題に涙あり笑いありで、昔伊丹万三作品の「お葬式」という映画があったが、それを超えるものだと感じた。家に帰ってもまだ「死体の雰囲気の微粒子」が体にまとわり付いている感じで、さすがにそのまま「夕食」というわけには行かなかった。風呂に入る。
是非多くの人に見ていただきたい作品でした。詳しくは書きませんが「きっと心に残る」映画となるでしょう。家の大きなテレビでDVDで見るのも悪くはありませんが、映画館でみる迫力と臨場感は違います。“  (以上)

・ 映画の「おくりびと」は「ディパーチャー」と訳されていたが、「出発とか、立ち去り」の意味で使われることが多いが、この際調べて見ると古語で「死death」と言う意味があることが分かった。「ハハーン」、それでデパーチャーと翻訳したのだ。
・ 些か不適切ではあるが「私がおくりびとになる卒業式」が近づいてきた。そうだ、この28日には私は男子334名、女子119名、総勢453名の大量の若者の「送り出し卒業させるおくりびと」なのである。
・ 映画では死者に「死に化粧」を施し、「旅立ちの衣装」に着替えさせ、「お棺」に安置するまでが仕事であったが、手順の内容は異なるが「一つ一つ所作」が決められているところは同じだ。ただ我々の場合は共学2年目の女生徒、119名いるが「化粧」は許されていない。
・ メインは「おくりびとたる私」から「送り状(卒業証書)」が渡され「式辞」が話されることである。映画は「天国への旅立ち」であるが我々の場合は「夢が耀く大学への送り」なのである。
・ 元気一杯、会場を飾り、音楽を流し、雅学部と管弦楽部、それにピアノ演奏と盛りだくさんで私は可愛い生徒を送り出すのだ。彼らの「門出」を祝ってやりたいのだ。そういえば「門出の英語は同じくディパーチャー」なのである。(これは落ち?)

・ 今年の「センター試験結果分析」を各教科から受けた。色々と行事があって昨日までかかった。各教科はそれなりに「しっかりとした分析」をしてくれていた。しかし結果は「満足できない」。まだ「伸ばしきれていない」。まだまだ「伸びるはず」だ。
・ 朝一番、副校長、教務部長、進路指導部長、「理科の教諭2名」を呼んで「来年のセンター試験対応」についてお願いをした。特に「理科の学力に不安」が拭えないからだ。1点でも2点でも点を上げるように「ベストを尽くして欲しい」とお願いした。
・ 本校は余りにも「英国数」に特化して「理科、社会が手薄」である。結局生徒は「手が廻らない」のだが、そういうことばかり言っていても前には進まない。少し「知恵と工夫を出して欲しい」と思うのだ。

・ 中学校の副校長に今の中学2年生に昨年度、一昨年度の「全国学力学習調査テスト」の「事前模試」を年度内に実施するよう指示した。その結果を全国平均、大阪平均、本校の過年度の3年生の平均と比較して対応を考えねばならない。
・ 大阪府は「陰山メソッド」で「絶対に上げてみせる」と意気込んでいる。我々は我々で「対応を考えていかねばならない。」5月に実施されるからもう直ぐだ。「心配性だから色々と考えることは尽きない」のだ。