2009年3月17日火曜日

3月17日(火)ICカード化

・ 過日、教務部と広報情報委員会が新しい提案を持ってきた。話を聞いて即断即決で「許可」をした。嬉しくなるような提案であった。要するに「学生証・教職員証のICカード化」である。
・ 現在の紙に書いて作成しているものをJIS規格のICカードに変えてそこには「バーコード」を印字し、「図書カードや定期券購入証明書」を兼ねるのだ。これにより日常行っている生徒指導部の正門遅刻チェック指導では「遅れてきた生徒に生徒証出しなさい」と言って「カードリーダー」でバーコードを読み取れば一発で生徒情報が管理できる。勿論このことが目的ではないが。
・ こういうと人権団体から何かクレームが付きそうだが「本校の生徒の為の教育活動に応用」するのであって問題はあるまい。とにかく「個人情報を厳重に管理」しながらスピーディに適切な教育活動に高めていける。
・ とにかく今の紙方式は劣化が激しく水にぬれたりすると「パー」だ。これを「プラスチック製」にすることで十分な「耐久性も保証」できる。このプラスチック導入は人件費の節約にもなる。現在生徒個人のデータを印刷して切り取り、写真を添付した上で割り印を押すという作業をしており1枚の生徒証を作るのに相当な手間と時間を要しているのである。
・ 又生徒証とは別途に「図書カード」も作成しており、これらをあわせると大変な作業なのである。プラスチックカードのバーコード方式ですべて兼用でき耐久性もある。カードには必要な情報だけ登録できるので紛失や盗難にあった場合でも安心であり、バーコードには番号だけの登録で読み取り端末で個人情報と照合できるようにしたから個人情報管理は安心できる筈だ。
・ 私は前からICチップを埋め込んだもので全ての生徒情報管理をすべきと思っているのだが「順番がある」ということだろう。教務部長は「新校舎ではIT武装化された教室」でICチップ付きのカードで教室の出入りまで把握可能と言っている。素晴らしい。
・ ただ問題はカードリーダーが高価なことであるが買えない金額ではないから即断即決としたのだ。それにカラーリボン、カード素材が必要で導入初年度はイニシャルコストがあるから一枚のカード単価は1300円となるが次年度以降は300円程度だ。
・ 毎年専願合格日に写真をとり併願者は併願登校日に撮って入学式に学生証を渡すと言うのはどうだろう!教務の案では「PTA役員と保護者」にもお渡ししたらという。良い考えだ。学校に来るたびに正門で署名などしなくとも良くなるから大変喜ばれる筈である。
・ すでに在校生の写真を撮り始めている。カードは4種類、まず職員証、保護者入校証、中学校生徒証、高校課程生徒証だ。学校のロゴマークが入り「校長名と印影」の入った「本格的」なものである。
・ 私はこのような提案が先生方からあると「嬉しくなって」くる。「良い学校を実感する」からだ。もっともこの提案は4月から本校初めての「指導教諭」となる教務部長だし、広報情報委員会のT教諭だから彼らの「能力からすれば当然」とも言える。
・ この分野でも一つ新しいことに突入することが嬉しいではないか。「今頃、何を言っている、遅い!」と言われても構わない。一つ一つ着実に進めていくだけだ。公立はまだやっていない筈だし他の私立はどうなのだろう。
・ 実はもう一つITに関する大きな答申があった。それは「ボツボツ、WEBサイトのレベルアップを考えたらどうかと前に宿題」を広報情報委員長に投げかけていたのである。
・ おかげさまで「本校の公式ホームページは大変良くアクセス」されている。この前の合格ネット発表の時など30000件ものアクセス数であった。定常的にはトップページと理事長校長公式メッセージ、中でもブログ「校長日記」の一日当たりのアクセスは個人としては結構高い数値で徐々に伸びている。
・ しかし元来はこのWEBサイトを保持する目的から言えばもう少し、「生徒向け」を充実すべきと言う考えは理解出来る。確かに毎日更新する校長日記は学校長として「何を感じ何を思い何をどのようにしていきたいのか」日常周辺で起こる出来事に関連させて「正直に、正しく、タイムリー」に話題を提供することは意味はあるだろう。
・ しかし我々はもっと「受験生に向かっての情報提供」を図って行きたいと広報情報委員会は考えている。高校と中学があるから中学生と小学生向けのページだ。それと在校生向けにももう少し充実させたいと考えている。
・ そういうわけで検討した結果が報告されたのである。一つのソフト会社を探してきているのだが、その会社の作成した「追手門大学のホームページ」が評判を呼んでいると言う。この会社は阪大とかけいはんな新産業創出・交流センターとか彦根市のホームページを作っている立派な会社であるが「値段が高い」のがネックである。
・ それにこういうソフト開発はその後も「メンテナンスとかのランニングコスト」がかかるのだ。私はそれを危惧していると言うか心配している。今のホームページは学校が作ったもので基本的にお金はかかっていない。
・ 「少し贅沢かな」と思ったり、「広報は必要なコストと割り切って行くか」と思ったり、今思い悩んでいる。多聞尚学館で出費があるし、出来れば広報情報委員会で手作りしてくれると助かるんだけどなと思ったりもしている。
・ 本校ではまず私が着任して「全員に個人パソコン」を渡し、校内メールシステムを整備し、イントラネットを開発して各種申請業務や職員会議に置き換わる「掲示板」を作り、とにかく情報の公開と迅速さを図ってきた。成績処理システムや入試判定システムの開発なども彼らはやってくれた。
・ そして校長日記を始め、保護者通信を設け、ネットによる志願者受付や合否発表までIT技術を駆使してきた。それに今度は個人管理にICカードが登場する。とにかくこの2年のIT化変貌、これが裏のエネルギーで「学校改革」を推し進めてきたことは間違いない。「特筆すべき一大成果」である。
・ 広報情報委員会を作りそのトップにO教諭を当て嵌めた。この教諭は民間経験が長く、教諭というよりマネージャーだ。頭も切れる。ただもうすこしビヘイビアで他の範となるよう「ピリッ」として欲しいと時々二人だけの時に話している。もうそろそろ「そういう年」だ。民間なら「仕事の出来る男」で済むが学校ではそういうわけにも行くまい。
・ それにもう一人T教諭だ。着任時校内は「大きな騒動」が持ち上がっていた。当時常勤講師であったT先生は当時の全管理職から評価を受けず既に「雇い止め」が通告されていたのである。今は退職して本校にいない教諭や前述のO教諭などが私に直訴し、それを認めて急遽、決定を取り消したのは私であった。
・ そのときの副校長は私に「理事長は彼の人間性を知っているんですか」と迫って来たのを今でも忘れることが出来ない。「人間性という言葉」を使ったのを今でも覚えている。私は異論を押さえつけ継続採用とした。「私の最初の仕事」であった。1月9日着任で1月20日過ぎには覆したのである。当時の校長は内定していた英語の非常勤講師の契約を切るのに苦労された。
・ そして最終的に私は自分の責任として専任教諭として昇格させたのである。しかし今私は当時の管理職の言っていたことが少し理解出来るようになってきている。O教諭とT教諭、優れた能力を有した部分と改善しなければならない部分を持つだけに「人間というのは難しい」ものだと何時もこの二人を見ると私は感じるのである。
・  この二人には「将来を大いに期待」しているから私は敢えて厳しい。本当に「将来を嘱望」している。特にT教諭には以上のような経緯があるだけに気になって仕方がないのである。とにかく期待していなければ何も言わない。仕事ではなくて人間を鍛えなければならない。言われるだけまだましだと思って欲しいとつくづく思うのである。