2009年4月8日水曜日

4月8日(水)ゆるキャラとホームページ

・ さて21年度の「始業式」であった。今年の「始動」である。8時30分登校、45分から「始業式」である。昨年と比べて150名増えているので中庭がギリギリ一杯である。しかし場所を運動場に変更する気はまだない。やはり「学院神社が見える場所」が良い。1844名と数値は大きい。
・ 新校舎建設時は「学院神社」の場所を移動しても良いと神社庁からは了解を得ているのだがまだ何処にするのか具体案はない。始業式の後で生徒は「宿題テスト」となる。高校2,3年生は4限で終了し時間割発表、1年生は5限まで英数国で行い、6限は「オリエンテーションやクラブ紹介」となる。
・ 始業式で私は「英検全員受験」を伝達した。丁度昨年本校は英語検定協会から成績が上がったので「表彰の盾」を頂いたのでそれを生徒に披露して「受験の意義」などを説明した。生徒からは「悲鳴」に近い声が上がっていた。
・ そして「ゆるキャラ」として「本校の別の顔」として「マスコットキャラクター」を募集したのである。彦根城をPRして一躍有名になった「ひこにゃん」にあやかった訳でもないが今学校の間で「独自のキャラクターが人気」を集めていると言う。「笑いを取ろう」としたのだが、生徒はまだ意味が良くわかっていないみたいだった。
・ 少子化で生徒集めに苦労する中で「ゆるキャラ」が校章や校歌に取って替わる「学校の顔」になってくるのか。生徒がどういう反応を示すか非常に興味があったのである。奈良県でもゆるキャラの「せんとくん」は大変有名になった。あの宣伝効果は大きい。
・ 岡山県立倉敷古城池高校は学校の象徴であるフジの花をモデルにした「トーカちゃん」を昨年9月に作成した。離れた目と笑った口のとぼけた姿はまさにゆるキャラである。鳥取県立岩美高校は「イワッツ」と言い、地元の海岸に飛来するイワツバメがモデルであるとのこと。
・ 私立京都明徳高校は現在図案の募集中で4月中に決めるそうだ。同校の担当者は「学外で校歌や校章を紹介する機会は少ない。キャラクターならどこの学校も分かって貰いやすい愛着を持ってもらえる」と話していると4月3日の朝日夕刊記事は報じていた。
・ 校歌や校章など研究している九州女子短大の大庭教授は「今の子どもはイラストやアニメに馴染んでおりキャラクターは早い時期から学校への愛着を持ってもらう道具になるだろう」と評価している。
・ 私はこの記事に引っ張られたのである。先生は「制作を通じて生徒の仲間意識も高められ、教育的意義もある。漠然と作るのではなくて校訓や校歌、学校の歴史などを考えれば学校のシンボルとして広がるのではないか」とも話されている。「ウーン、果たして本校の生徒はこのゆるキャラをどのように受けとめるであろうか?」。しかし今日は「覚めていたなー」。「自治会長」を呼んで念押しをしたが・・・。

・ 一方大学の認知度に今や「ホームページは必須の道具」であり、日夜進化している。在学生への情報提供と言うよりは高校生に訴えて志願者増を狙っているのは「みえみえ」であるが「ここまでやるか」という感じだ。
・ パソコン画面いっぱいに不適な笑みを浮かべた男が現れた。黄色いマフラーに黒いライダースーツ、赤いサングラスが怪しく光っている「広報人間ギケイダー」だ。ギケイダイとは岐阜経済大学をもじってのネーミングである。
・ これを導入してから「HPのアクセス数」が2ヶ月で13万件を超え、「資料請求」は前年の3倍になったそうだ。開始当初は「幼稚だ」とかの批判があったらしいがこの大学の入試広報課長は「ウエブは大学に興味を持ってもらうための仕掛け」と割り切っている。
・ 各大学がサイト作りに力を入れる契機になったのは日経BP社が毎年やっている「全国大学サイトユーザビリティ調査」があるみたいだ。同社が設けた60項目で点数をつけてランク付けしている。現在国公立100校と私大100校を対称にしているとのこと。
・ 「徳島大学」は2年連続で1位になっており06年度は国立75校中55位と低迷し奮起し07年秋に全面リニューアルした結果トップに躍り出たと言う。更に個性的なサイトも出てきている。「東京農業大学」は4年前から職員が試行錯誤で手を加えて来て売りはブログなどのコミュニティサイトで学生が書くブログは30ほどあるらしい。相撲部のサイトが人気だそうだ。なんとこの大学のアクセスは多いときは月間100万件というから驚きだ。
・ 大学はあまり書き込まず、学生と受験生が主体らしいから手間隙は不要で完全にサイトの行先は高校生に絞っているのだ。ウエブ会社の「ハーティン・マーティン」は企業に比べ「大学のIT化は遅れており」多くの大学のサイトの改定を手がけている。「中央大学」も熱心らしい。
・ しかし高校のゆるキャラとか大学のホームページとか我々世代の想像を超える新しい物が登場し始めた感じがする。まさに学校も「市場経済時代」に突入した感じだ。放っておいても生徒の集まる灘高校や東京大学はこのようなことは必要ないだろうが高校でも「優勝劣敗」がはっきりし始め、大学の半分が定員割れしている現状ではとにかく「生徒・学生集め」に血眼になるのは仕方が無い。
・ 「そこまでしてまで・・」という人は危機感の無い人か、割り切った人間なのであろうが学校責任者の私などは若い人たちの職場を存続させるために「脅迫観念」に近い感じで「生徒募集に極めて敏感」である。
・ 若し来年、今年みたいに生徒が来てくれなかったら「どうしよう」ともう来年のことを心配しているのだ。しかし理事長としてはこうでなければならないと思っている。今一生懸命頑張ってくれている教職員のために「今日から来年度の生徒募集活動の始動」だ。入試広報室と広報情報委員会の活躍にかかっている。
・ ゆるキャラと新しい発想のホームページについて「自治会担当の先生と広報情報委員会の先生に期待」するところ大だ。出遅れを恐れ、後で後悔しないためにも「やれるものはやろう」というスタンスが私の持ち味ではないか。どうせやるなら他校より先行したい。