2009年4月27日月曜日

4月27日(月)性教育指導

・ 久し振りに保護者から「クレーム」があった。教頭先生がお電話を受けたものである。「お名前を」と申し上げてとお願いしたそうだが、「匿名」であったそうだ。匿名は本当に困るが仕方がない。保護者のお気持ちも分かるからだ。
・ これが「生徒の保護者」ではないと考えた場合は「放置」することもあるが「お話の内容」から判断して内部か外部か我々にはすぐ分かる。学校に文句を言ったからと言って決して生徒に不利益になどならないから、堂々と名乗って欲しいが、親の気持からすれば「それでも名乗りたくない」というところだろう。
・ お話の内容は「保健体育の授業」で「性教育の部分」が「過激」ではないかというものであった。教頭から報告を受けて私は敏速に今行われている「保険体育の教科指導」の「性教育の部分を教科書、副教材、模型」などを校長室に持って来させチェックしたのである。
・ 数ヶ月前に外部の先生をお呼びして「中学生対象に出産」というテーマで大きなプロジェクターを使って行う「授業を参観」した「ことがある。これは大きな意味で人権教育の一環であった。
・ しかし正直言って私の世代には「驚き」の内容で「そこまで教えなくてはならないのか」という感想で授業のあと、担当の教諭を部屋に呼んで少し議論したものだった。こういうのを目の当たりにすると「時代の変遷」を痛感する。
・ 今回は高校生対象の通常の授業であり、気になったのである。学習指導要領から「保健の教育は必修で2単位」と決められておりこれをクリアしなければ生徒は卒業できない。週1時間で2年間高校生はどのような保健教育を受けているのかがテーマである。
・ 今回保護者からお電話を頂いた部分は「大修館書店」というこの分野では最大手の有名な書店発行の「現代保健体育」という教科書でこれは文部科学省の検定をパスしているもので全く問題はない。
・ これは我々の想定であるが、クレームを受けた授業は「生涯を通じる健康」の章で「思春期と健康」「妊娠・出産と健康」のパートだろうと打ち合わせで結論を得た。クレームの内容から最近行われた授業の内容とクラス、担当教諭がほぼ特定出来たのである。
・ 内容は正直書くのもはばかられる感じであるが女性、男性の生殖器を細かく図示し、言葉も「射精」「マスターベーション」「コンドームとピル」などオンパレードであり、「間違いだらけの避妊法」などの項目もある。
・ 要は「性意識の男女差と性的欲求」にどう対処し、「性に関する情報と性行動を正しく教える」と言う視点にたった指導要領なのである。教科書とは異なるプリントもチェックしたが「胎児はなんというところを通って出産されるのか」というような問題形式なのである。
・ 本校は共学にして4年であるが学校の歴史は80年を有に超えており、保健の教育は経験豊富の先生が多く、その点に関しては問題ないと思うが「男子校時代」と違って女生徒も多いだけに「発言には慎重を期する必要」があると考えて、その点も確認したし、生徒の代表にも女性教諭からヒヤリングして貰ったが、問題はなかったということであった。
・ 「担当した先生は生徒思いの良い先生」であるし私は今回の事案は保護者の幾分過剰な反応と結論を出した。それでもクレームが合ったと言うことは事実であり、今後気を付けなければならないことは当然である。
・ 実は性教育指導に関しては「東京都で訴訟問題」に発展しており、いまだ社会の一部の方々からは「学校教育における性教育」問題は「微妙な途中段階の問題」と考えることも出来、慎重である必要があると私は考えている。
・ 東京都の都議会議員が都内の養護学校の性教育指導に「人形」を使って「なまなましく」指導するのを観察し、これらの教諭は「ジェンダーフリー」を標榜する思想的に偏った偏向教育の一つとして「都議・都の介入」事件となったケースである。我々は「萎縮する必要はないが」、「教育として厳粛に進める」ものだと私は考えるのだ。
・ 従って教える教員も自信を持って厳粛に教科指導欲しいとして今日保健体育の教員全員に集まってもらって私の率直な思いを伝えた。特に「言葉の引用」には注意を要するとした。
・ 生徒の中には「成長の過程」がそれぞれ違うのであり、ある生徒には問題ない言葉でも別の生徒には「気分を悪くする」ように受け止めることはあるのが当然であって、それは「生徒の目」を見ながら進める必要がある。
・ 教員も人間だから「ハイな状態」と「ローな状態」と色々あるだろうがハイの時に「調子に乗って」言わないでも良いようなことを言ったり、「教科書にない言葉」を使ったりするとそれはやはりまずいと私は考える。
・ 2,3日前の大阪の新聞では松原市で高校の女生徒が子どもを出産し、その子どもを放置して浴槽の中で嬰児が発見されると言う事件が報道されていたが今や高校生に対する保健体育科の授業はますます重要度を増しており、「エイズの防止」「薬物汚染」など「真綿でくるんだような指導」ではなくて「問題の核心を真正面」にすえる授業がますます求められることは間違いないところである。
・ 本校の保健体育科の教員は「センスを持って」この問題に立ち向かって欲しいと念願するばかりである。想定する対象のクラスには「校長のメッセージ」を保護者宛に届けることにした。
・ しかし「匿名」というのは本当に困る。現認するのが難しいからだ。全てが想定でことを進めなければならない。しかし「声なき声」に耳を傾けることが必要と考え、私はこのように対応したのである。