2009年7月10日金曜日

7月10日(金)新武道館建設場所の決定




・ 6月25日の職員会議で「新校舎建設チーム」のチーム長が「新校舎建設の前哨戦」となる「新武道館の建設場所」について校長への「答申内容」を全教職員に説明してくれた。5月連休明けから検討を始めて「チームとしての結論」を出したものだった。
・ 仕事量はそれほどではなかったと思うが「内容が重たい」ので内心は「苦悩」するものがあったと想像する。問題は「プールを残すか、つぶすか」である。これは大変良く分かる。私の悩みもそうだった。
・ チームは「3案を検討し提案」した。現在あるプールの跡地にプールを残しながら新武道館を作る案、プールを無くする案、まったく別の場所に作る案である。それぞれをA案、B案、C案としている。
・ 私は何回もこのブログで表現したが本校のグランウンドは大阪市内の学校としては「微妙な大きさ」である。「広くもないし狭くもない」。上を見たらきりがないが「土地一升、金一升」みたいな貴重なところだけに贅沢に使うわけにはいかない。
・ 「横に張り出すのではなくて縦に伸ばして」極力「運動場の面積は確保」してやらねばならない。体育授業、運動会、部活動などに支障をきたす様では何をやっているか分からない。ただこの一点だけである。
・ 幾ら大正12年に出来た学校で「学校が出来た当時は周辺に家一軒もなかった」といっても今は「詮無いこと」。当然現在の法律にのっとった「建築の高さ制限」はある。これも頭が痛かった。余り上に伸ばせないのである。
・ 正直に明かせば今から半年前に私は本気で「隣接の市営の墓地を購入したい」と市役所に走ったが、これも徒労に終わった。「あれやこれや」で今ある土地の中に作らないと方策はなく、一方で「耐震強度問題」からボツボツ「新校舎」を作らねばならない「タイムリミット」は近づいてきたのである。
・ 前回の職員会議から2週間、今日の職会で全教職員の意向を確認したのである。答申を受けて私の判断で決めることは出来たが、「21位世紀に生き続ける校舎を使うのは若い教職員」だ。その意向も知りたかったのである。
・ 前回の職会では水泳部の顧問から「折角部員も増えているのになんとかプールを残せないか」との意見が出たり、入試広報室の立場からは「プールを保有していない学校が多い中でプールがある学校はアドバンテージである」との意見もあった。いずれも分かる。
・ 様々な意見があることは大変結構なことであるが「すべてを満足させることは出来ない」。学校としての結論を出さねばならないのである。その結論を出せるのは「学校長のみ」である。当然「結論を出した人間に全責任が伴う」のは当たり前である。
・ 教職員の意向を確認した結果、「圧倒的多数でB案が支持」された。意向に沿う形となったが私もB案すなわちプール無し案を採用することとし、「空手道場、剣道場、弓道場」を集約することとした。教員に責任を分担させたわけではない。この「決定の全責任は私にある」。これが「最終結論」である。
・ ただし将来新校舎建設の時に「新プールを設置」することを「真剣に検討することを結論に付与」し全教職員に伝えた。「検討する」との表現の根拠はまだ先のことは分からないからである。まずとりあえず「新武道館の姿」を見てからである。今から将来「プールを新設します」と断定的に言う訳にも行かない。お金はどうにでもなるが問題はスペースだ。
・ チームが答申した資料の一部に「学校の支援要望」があり、答申に沿って学校としては配慮していくことを決めた。同時に水泳部にも同じような外部の場所の提供と金銭的支援をしていくことを決断したのである。「当面外部のプールを使え」「費用の面倒は見る」ということである。
・ 新武道館(仮称)建設の目的は答申書に見事に書かれている。
  “ 本校は神社神道を建学の精神とし、「敬神崇祖」を教育の根幹として、「浄・明・正・直」の心を養うために設立された学校である。
   「武道は神道とも関わりの深い日本の文化」であり、本校の重点科目の一つである。武道を通して礼節を重んじ「世のため人のために奉仕する心」「思いやりの心」「謙虚な心」を兼ね備えた、「真に自立した心豊かで社会に有為な人材を育てる重要教育施設」と位置づけ、以下の項目を満たした施設の建設を目的とするものである。
また、新武道館(仮称)は空手道、剣道、弓道をはじめとする種々の武道施設を一カ所に集約し、授業、クラブ活動、「一般への開放」が十分に行える設備を備える必要がある。
①新経営計画の最終目的として「新校舎建設」があり、その種地として現在の清明館・直心館の場所が必要である。
②武道施設を集約することで「本校の特質を明確化」し、他校との差別化を図る。生徒募集上も優位に働く可能性が高い。
③体育(主に女子)の「授業の複線化」を図り、場所の不足を補う。特に次年度からは土曜講座が行われる関係上、今まで以上に運動場の使用が混雑する。
④「地域に開放」することで、住民の方々と円滑な関係が結べ、今後の新校舎建設についてもよい方向に働くと考える。※法律上許される高さの制限が、そのまま実現出来るかどうかは地域住民の方の学校に対する理解度によって変わる(可能性がある)。“
・ 以上で「新武道館建設」についてはスタートが切れる。さて「建設工事メーカーを決定」しなければならない。現在のところ当プロジェクトに関心を寄せて頂いているゼネコンメーカーさんは6社ほどあり、近いうちに「提案募集」を正式に図るつもりである。
・ 本校はどのメーカーさんとも「しがらみ」は全くない。すべて「等距離」である。ただ「建設の趣旨に沿う素晴らしい設計と合理的なコストを提案」して頂ければ有難いと考えている。簡単に言えば「丸投げ」であるが、この方が「ゼネコンさんもやりやすい」のではないか。
・ 学校教育法で規定された学校であるから「応札作業」への費用負担は一切不可能と考えており、その点は自己責任としてお願い致したいのと、使用する鋼材は「住友金属工業㈱及びそのグループの鉄鋼製品」のものにして欲しいという希望を表明する積りである。
・ 現在「事業発注仕様書」と「提案募集要領書」を最終的にまとめている段階であるが、教育施設に関わることに特別の意義を考えて頂けるメーカーさんと組んで行きたいものだ。「建設の槌音が聞こえる学校は元気な良い学校」の証明である。生徒のための教育施設設備がまた新たに実現することになる。面白く、楽しくなってきた。
・ 校内的には「新武道館建設チーム」を新たに編成する。現在メンバー編成を考慮中だ。実際この武道館を使う実務派の教職員を当てはめることになろう。新たに指名されたメンバーは決定メーカーさんと「膝突合せ」、「自分の家を建てる積りで良い仕事」をして欲しい。