2009年10月31日土曜日

10月31日(土)高校授業料セイフティネット


・ ここ2週間ほど「新型インフルエンザ」は本校の方向を避けてくれたと見えて、感染で学校を休んでいた生徒の数は学校全体で2名程度台で推移してきていた。ところが今週月曜日26日から徐々に増えてきて29日では一挙に6名となったのである。
・ テレビでは毎日新型が学校に猛威を振るっていると報道されていることに比べれば少ない数値だと思うが、とにかくまったく「先が読めない」ので困る。29日にはある特定クラスで一挙にご自宅から発熱で学校を休むという連絡が6名あり、今朝この6名は新型と診断された。すぐこのクラスを「学級閉鎖」にしたのである。朝の8時である。
・ このクラスの生徒は学校に着いて、そのまま「バイバイ」で自宅に戻ることになった。毎日がこのように電話に張り付き、数を数えて判断するのが教頭の大きな仕事になっている。仕方が無いのだが「何か変」な気がする。

・ 明日は「中学校の体育大会」であるが今朝の朝会で若し明日雨が降って中止になっても「順延」とはせず「中止」とすることを決定した。新型インフルの問題や来週以降一挙に気温が下がるとの天気予報だし、11月7日に順延してまで体育大会を強行する余裕が無くなってきたのである。

・ 朝会のもう一つの話題は「ホームページの充実」と「保護者と学校との連絡体制の強化」である。ご家庭のパソコンと携帯電話による学校との「情報往復」について少し議論をしたのである。
・ 29日の職員会議で私はこのことを教職員に訴え、その動きも出てきている。例えば本校公式サイトにある「保護者通信」欄も今までとは違って「入り易く」するように学年主任と広報情報委員長とが話し合ってくれた。
・ 今後は「携帯電話をいかに戦力化するか」だろう。これだったら「忙しいお母さん」もちょっとした時間のあるときに携帯から覘けるし逆に学校のサーバーから直接携帯電話に送信できる。別途確認したいと思っている。

・ 管理職朝会のもう一つの話題は昨日行われた「中高連臨時総会」の話であった。私は別口で神社庁の大きなイベント「関係者大会」があり、来賓としてのご挨拶もあり、事務長に代理出席してもらったのであるが議題は「高校就学セイフティネット」である。
・ 毎日毎日新聞紙上を飾る「高校授業料の無償化」について、昨日の総会で大阪の私学は足並みを揃えて大阪府とタイアップして「家庭経済問題のために高校へ行けない生徒を大阪では無くする」という行動を取ることを決したのである。
・ 橋下知事も大層ご熱心で「公立と私立足並みを揃えて」といわれ、困窮家庭には府が独自に大阪の私学に対して「特別な支援給付金を交付」してくれるということである。対象校は「私立高校就学支援推進校」と名づけるらしい。
・ 推進校の定義は現在府の私立高校の「標準授業料が55万円以下の学校」と言うことらしい。この金額を前提にして年収規模が350万円以下のご家庭には「国が24万円」、加えて「大阪府が最大31万円を上乗せ」してくれるというのだ。これで合計55万円だから「実質無償化」である。
・ 問題は授業料が55万円を超える学校であるが、これも全く問題ではない。国と府がそこまでやってくれるなら授業料が平均を超える「本校を含めた学校も支援をする」のはやぶさかではない。元々私は29日のブログでも書いているように考えていたことである。
・ すなわち本校で言えば授業料が約60万円だから「差額の5万円」を「奨金制度」で支援すればこれまた実質無償化となって大阪府内では年収350万以下で私学選択しご家庭では「授業料無償」が実現する。これは「画期的なこと」である。
・ 来年度新入生からとなっているが今居る生徒は「知らなーい!」とはならないから現在1,2年生の高校生にも何らかの対応が取られるだろう。民主党の政権交代で「高校授業料無償化政策」がこのように短時間で話が発展してきたのである。
・ 大阪府の素晴らしさは機敏に動き「全国に先駆け」て私学にも同じ制度をすべきと動いたことである。府の「私学課の大ヒット」と言ってもよい。橋下知事は元々「教育バウチャー論者」であったから、ある意味この提案は「形を変えた私学への教育バウチャー」であると考え、この案を喜んでおられるとのことである。
・ 今回の措置はある面「公私間格差の是正」であり、年収規模が350万円と制限はあるにしても「一歩前進」であり、本校としても前向きに「推進校に名乗り出る」ことを申し出たのである。すなわち「就学奨学金制度(仮称)」を制度設計」することとした。
・ 本校のご家庭でどれ位のご家庭が「年収が350万円以下」であるか統計データを詳細チェックしなければならないが、相当大きな数値になるのか府の平均くらいになるのかまだ分からない。
・ 差額5万円と言うのは「小さな数値ではない」。高校3年間で15万円であるから「経営にも影響を与える数値」であるが「デフレの世の中」「景気低迷の世の中」「雇用不安の世の中」で私学を選択してくれた生徒への「就学セイフティネット」は考えなければなるまいと私は判断したのである。そうしなければ更なる「公立回帰」が加速する可能性がある。
・ 「 新武道館」「新校舎建設」が迫ってきており、少しでも「財源を確保」しておきたいが、「浪速としての矜持」を保つために必要である。生徒が来なくなればお仕舞いである。従ってこの財源不足分は別途教職員に説明してご協力願う局面が出てくるだろう。
・ 来年度以降はまず「労働基準法」準拠の手当て類などは当然触れないからそれ以外の諸手当てなどを幾分合理化しなければなるまい。最後の最後で給与に手を付けざるを得ないが得ないがそれは最後の最後である。
・ 私は本日「臨時職員会議」を行いこの問題を説明した。明日4大紙に大阪府発表で大きな記事が出ると思うので教職員に知らせておいたほうが良いと判断したのである。新型インフル、授業料など毎日色々あって大変である。

2009年10月30日金曜日

10月30日(金)教育費と公費




・ 文部科学省の「大学設置・学校法人審議会」は27日来春の開設を目指す「国公立の大学5校と大学院7校の新設」を認めるよう文科省の川端大臣に答申したとこの日の新聞に各紙が扱いは小さいが報じていた。
・ 「 新たな学部の設置」は12校13学部、新学科は大学が4校、短大が1校、通信教育が1校認められ審査継続は11校で12月に再審査となるらしい。私は目を追うようにして「関西大学の認可状況」を見たのであるが高槻キャンパスの「社会安全学部の250人」が認められていたので「ほッ」としたのである。しかしもう一つの「堺キャンパス新学部」は次回の審議会に繰り延べになったのか。
・ この二学部には「パイロット接続指定校」として「生徒や保護者の期待」が大きくとにかく早く文科省は認可して欲しいものである。今回は大阪では関大だけであった。しかしこれらを良く見ると何と定員5名とか10名とかの大学院の研究科新設がある。驚いた。5名ですぞ!院生5名で教授などを揃えたとして経営的にやっていけるのか。
・ 大学の新設は5校と前述したが内3校は「短大から格上げ」でこれを見ても「短大の苦しさ」が見て取れる。しかし私は思うのだ。少子化でもなんでも「大学は増え続けている」のである。しかし「これって本当に驚く!」と思う人はまだこの方面の知識が足りない。
・ 今春「大学進学率が50%」を超えたことが大きな話題になったが4年生大学に限れば日本の大学進学率は必ずしも「世界トップ水準」というわけではないのだ。例えば2007年比較で言えば「日本の大学進学率は46%でOECD27カ国中18位だから平均以下」である。
・ トップはオーストラリアの86%、OECD平均でも56%だから日本の46%は威張れる数値ではないのである。日本は高校卒業後短大や専門学校に進むケースが多くこれらを含めれば76%になるが、やはり大学とは4年生以上を言うのではないか。
・ ところが日本の「高等教育機関の中退率」は著しく低く90%と19カ国中断トツのトップである。OECD平均では69%で最も低いアメリカは47%だから「日本の大学は入りさえすれば卒業できる」という実態を示しているという見方も可能だ。
・ 単位を取れば卒業できるのだから外部が「とやかく」言うわけには行かないが、背景の一つに「大学進学の経費」が影響していると私は考える。9月26日の毎日新聞の「教育の森」にもこの点での言及はなかった。
・ 「大学留年」でもすれば日本では教育費が高く、企業の就職も有利とはならないから「とにかく4年で卒業」しておこうと考えるのはうなずける話である。ただ問題は本当に勉強をして好成績で単位を取ったのであれば良いが、「アルバイト」にばかり精を出してぎりぎりで卒業しているとは言うのは「せつない」気がする。
・ 一言で言えば日本の大学は「余裕がない」ように見える。大学だけではないのだが公立も私立も何か余裕がなく「せかせか」しているように感じるのは私だけなのか。それもこれも私は教育に占める「公費の少なさ」が原因であると思っている。
・ とにかく日本の「GDPに占める教育費支出は06年度で3.3%」である。「OECD平均は4.9%」だから比較可能な28カ国中ワースト2位で大阪府公立中学校の全国学力テストの成績と同じで低すぎる。
・ 大体GDPとは国内総生産であり、国民が稼ぎに稼いだ総合計のお金の中からたった3.3%しか教育に回していないのだからどうしようもない。「ダムや道路も大切」だが「教育は国家百年の大計」なのだから「もう少し教育に回せ」と言いたい。
・ 民主党もこの辺は分かっており、だから先の選挙のマニフェストには「GDP比5%」と高らかに掲げている。特に問題なのは「大学」である。たったの0・5%でOECD平均1%の半分しかない。
・ しかし悲劇は「私費負担の重さ」で公私含めたすべての「教育支出に占める私費負担の割合は33.3%と韓国の41.2%に継いで高い」。これを大学だけに限ればOECD平均の27.4%をはるかに超えて67.8%が私費に占められており、やはり韓国についでワースト2位である。
・ まあ日本の大学は暗黒物語、残酷物語である。重い負担は「家計を直撃」しており、前日のブログにも書いたが家計の33%以上が教育費であるからこれはしんどい。08年度の大学初年度納付金は131万円にもなりローンを組まねば大学にやれないのである。
・ 国立大学の授業料も過去30年で15倍になり国公立も低所得者の受け皿にはならない。これは私立高校にも似たような現象であり今年大阪府で起きた「橋下知事の一方的な助成削減は世の流れに逆行する施策」で公立回帰が始まり私立は「授業料を上げざるを得なかった」のである。
・ 日本私立中高蓮によれば08年度末の「授業料滞納率は2.7%」というから低い数値ではない。家庭の経済が緊迫してきている証拠だが、これでは学校もいずれ経営に打撃を与えるだろう。
・ 前述した民主党の教育マニフェストのGDP5%を達成するには「財源は新たに8兆円」というから今の実態からすれば「天文学的数値」で達成の為には北欧各国のように国民は「税率25%程度の目的税」的なものを考えないと実現できない話である。
・ 「国の形を根本から変える覚悟」が政府にも国民にも無ければ出来る話ではない。「やれ道路だ、ダムだ」などとローカルなことばかり言っていては既存の積み上げの上に若干部分を入れ替えるやり方では何時まで経っても無理だろう。
・ 今の民主党を見ていると駄目だ。がん病巣部は温存して塗り薬や貼り薬で「見た目を良くしよう」と言うばかりで本質的なものへの迫りがない。ただ「高校授業料の無償化は大ヒット」だと私は思う。
・ それは「無償化」だからである。有償に対して助成の最大限が無償であるが有償と無償は「概念」が全く異なる。「高校も義務教育化」したと考えても良い。次は大学である。大学こそ「知的創造立国」の為には必要な公的装置である。日本の大学をもっと楽にして余裕を与えていかねばならない。そうすることで「大学の質」を高めていかねばならない。「国の行く末はやはり大学」が担っているのだ。

2009年10月29日木曜日

10月29日(木)高校授業料無償化







・ 全国の「高校の授業料が無償化」なのに大阪だけ(保護者から)取るのは「恥ずかしい」と知事は言われたとある。こういう「けれんみ」のないというか「素直」なところが府民の支持を得ている証左だろう。私は知事のこういう発想をするところは好む。人間は「恥ずかしいかどうか」が重要な「判断基準」である。
・ 大阪府は「全国一公立高校の授業料が高く」て全国平均118800円に対して144000円と25200円もの開きがある。従って府が何もしなれば保護者には25200円請求しなければならない。これでは無償ではなくて有償となる。
・ 大阪だけが有償となれば、「全国の笑い者」になるだろうから橋下知事は他に財源を捻出して全国並みに無償としたのである。財源は23億円と言うから交響楽団やワッハ上方資料館への支援額どころへの補助金額ではない。まあしかし財源など世帯の大きい大阪府だからどうにでもなる話なのだろう。
・ 鳩山政権が進める目玉マニフェストの「公立高校授業料無償化」はほぼ案が固まった。当初言われていた家庭の年収規模での格差もつけず一律支給となった。年収2000万円の家も生活保護世帯も全く同額である。そういう「思想」だからそれはそれで仕方が無い。助成ではなくて無償だから全く別の「概念」である。
・ 嬉しいのは文部科学省の施策だ。「私立高校生にも公立と同額の補助」をしてくれる。低所得者には倍額の25万円と言うから小さな金額ではない。又最近ではそれでも低所得者には負担が残るから公立と同じく「完全無償化の検討」が進んでいるという。
・ 基準は年収規模が350万円以下であれば無償化できるように文科省から総務省に「地方財政措置要望」に盛り込むことを決めたと報じている。これは今までの公立の授業料減免などに負担してきた「地方交付税」が不要になってくるからでこれを流用しようという考えだ。間違いなく回して欲しい。
・ 私学の設立者としては「大いに保護者の負担軽減に繋がる」ものであり、歓迎したい。世界では高校授業料は殆どが無償であり、「流れ」である。ただ注意しなければならない視点もある。
・ 日本は現在「高校進学率が97%を超えており」無償化するからと言ってこれ以上進学率が上がるとは考えられない。ここはポイントである。すなわち政策効果は民主党のマニフェスト「生活が第一」を受けた「生活支援」であり、生活の質的レベルアップが目的なのである。こうなると一律支給はおかしいと言う議論にもなってくるが。
・ この施策で教育効果があるとは考えられない。正直言えば「奨学金拡充」などに向けられるべきで「本当に必要としているご家庭」に傾斜配分で向けられても良いのではないかという意見も強い。
・ 「高校中退の理由」ははっきり言って経済的理由と言うより「学校との適性」や「学ぶ意欲の問題」などが90%を越えているというデータや意見もある。ほぼ100%の生徒が携帯電話を持ち月々10000円の携帯電話代と同額の月々10000円の授業料とどのようの整合性を取るのか。
・ 学校が終われば遊興費のために「アルバイト」に精を出し、4万円や5万円を稼いでいる今日的高校生もいる中で、本当に困っている生徒への支援を拡充してやりたいという学校関係者の意見は結構多い。
・ 又「給食費や授業料未納問題」ではお金があっても払わない「保護者のモラール低下や意識の問題」もあり今後「授業料無償化」だから「教材費や修学旅行費」など払わないケースが出てこないか心配している学校関係者もいる。
・ 先般大阪府の教育長は府議会において高校授業料の未納が遂に4億円を超えたといって「対応策」を取ると言明しておられたが、無償化になる前に回収して欲しいものだ。府民の税金である。「税公平の原則」である。
・ 本校では授業料の滞納はあるにはあるが「昨年は年度末でゼロ円」だった。今年はどうかといえば少し出ているがこれはご家庭の経済状態の厳しさと我々は分析している。しかし今まで順調に来ている。素晴らしい保護者ばかりで私は嬉しい。少し実態を示しておこう。
・ 7月末で滞納額が370万円、8月末で220万円、9月末で110万円、10月中旬現在で31万円となった。この31万円も今後の納付日が全て分かっている話だ。私学だから保護者からの納付金がなければ学校はやっていけないと「教員と職員がチーム」を組んで対応してくれているからである。
・ 勿論「街金融の取立て屋」になってはいけないから、その点は厳しく指導しているがご理解を頂いているみたいである。本当に困っているご家庭には「相談に乗る」という姿勢があれば保護者はぎりぎり頑張ってくれる。
・ 私の意見は拡充しなければならないのは「高等教育の分野」ではないかと思う。大学支援の話が何処からもない。これは深刻な問題である。統計データがあり30歳で結婚、37歳で幼稚園児が二人の家庭での教育費は17%に対して、52歳で大学生二人の家庭では33%に教育費が跳ね上がるという。「大学生への奨学金の拡充こそ焦眉の急」ではないのか。
・ しかし「とにもかくにも」、国も大阪府も私立高校のことを考えてくれている。しかしこの高校授業料の無償化の財源は4600億円と言われる。そして文部科学省の来年度予算の概算要求は5兆7500億円と昨年より4700億円増大しこの大半が高校授業料無償化である。
・ 早速産経新聞だけが28日の朝刊1面トップで報じていたが財務省は「教職員給与」に関する国庫負担を現在の1/3から1/4へと引き下げる方向で検討しているとの記事であった。
・ この「国庫負担金」問題は平成17年当時の小泉政権が「三位一体改革」で1/2を1/3に引き下げたものでこのブログでも随分前に何回も記述してきたものであるが、現政権も財源の当てとしてここに「目に付けた」というわけだ。4100億円になるらしい。
・ 今度は同額の税源を地方へ移譲できないだろうから「地方の負担割合」が増えれば財政難の自治体は「教職員給与の総額を抑える」しか方法はないから「更に教職員の給与が下がる可能性」が出てきた。これは「地方の反乱」を招きかねない一大騒動になるかも知れない。
・ これが成されれば高校の授業料の無償化とは実は全国の「教職員の給与を下げてそれを財源」として回すということになるのである。これが行き過ぎれば全国各地各都道府県で同じ先生なのに「給与の高いところの先生と低いところの先生」が際立って発生するということになるのか?
・ 大阪府が新しく導入する公立私立高校授業料施策は公私比率7:3の崩壊とあいまって「新しい時代への突入」となってきた。別途詳細に論じなければならない。本校も来年4月に向かって新しい「制度設計」が必要になってきた。本校独自の「経済的困難家庭への特別支援策」を考えるべき時期がきたという感じである。

2009年10月27日火曜日

10月27日(火)扶桑社教科書広報誌「虹」







・ 扶桑社(育鵬社)の教科書広報誌に「」というものがある。季刊で年に4回の発行とか。B5版見開きで簡便なものであるが、「中身は濃い」。様々な人のお考えやご意見が大変に参考になるというか、勉強になるのである。
・ そのトップページに「巻頭言」の欄があるのだが短い文章の中に珠玉のものがある。この年になると徐々に「尊敬する人」など減っていくものだが、今でも私が尊敬する人物に上智大学名誉教授の「渡部昇一先生」がおられる。
・ とにかくこの先生の書かれたもの、発信されたものはすべてが「滋養」となって心と体に入ってくる。こういう先生を我々日本人は有していると思えば「まだ日本も捨てたものではない」と思うのである。
・ 単なる大学の学者ではなくて碩学、知識人、教養人などの表現は先生に失礼であろう。思想家、哲学者に近いが、それでも当て嵌まるとも考えられないがとにかく知識の膨大さを「見識」に発展させ、それを見事な語り口で分かり易く「ぶれず」に発信されるその「スマートさ」と「度胸のよさ」に私は言いようも無く「惹かれる」のである。
・ 保守的論客、右派の泰斗、右の理論派などと固めてしまうことは出来ない。とにかく私は好きだ。最近では「WILL別冊 歴史通」の10月号に「谷沢永一先生と対談」が出ていたが素晴らしいものだった。
・ 司馬遼太郎の「坂の上の雲」を紐解くものでまさに「Big対談」であった。余談になるがこの秋口以降、明治時代を描いた坂の上の雲が「一大ブーム」になるかも知れない。NHKテレビでドラマ化されるなどその「予兆」はある。「国揺るぐ今、明治時代に学べ」と言うことかも知れない。
・ この渡部先生の素晴らしい言葉に前述した「虹」の巻頭言があるのだが、それは「義務教育の歴史は虹を見せること」というのがある。私は先生のこの一文にも感銘を受けたというか目の前の「もやもや」が吹っ飛んだのである。
・ 歴史教育の役割とは少なくとも義務教育レベルの歴史では「きれいな虹が見える位置に子供たちを導く」ことが大切だと言われているのである。又「歴史的事実と歴史は区別しなければならない」とも先生はおっしゃっておられる。これらの言葉で私は目が覚め、腹が据わったのである。
・ 本校は大正12年に当時の大阪府の神社界の有志が基本財産を持ち寄って当初は「神職養成の学校」として設立された。爾来85年幾多の歴史を刻み今日では大阪を代表する私立学校として厳然として存在している。
・ 私はこの学校の理事長・校長として着任以来、「学校の勢い」を取り戻すべく、理事会ならびに教職員と一丸になって「学校改革」を推し進めてきた。それは今までの流れの中での「改善・変革の類」などではない。「新たな学校の創立」と言うほうが近い。
・ 今や半分近くの教職員が勤続3年未満の新人であるが従来より本校に勤務して呉れている教職員は「肌身に染みて」、「何がこの学校で起きたか」分かっていると思う。3年間の「改革の軌跡」は一言では語れない。
・ 私は思ったのである。「学校の形」は決めた。次は「学校の心」であり、橋下改革により大阪の私学は厳しい状況下に置かれ「公私入り乱れての学校特色競争」はますます厳しい段階を迎えているという背景もあった。
・ そういった環境条件の中でもっとも重要なことは「私立学校としてのアイデンティティの再確認」であった。「特徴を特色に変えてそれを本校の存在価値」とするために「神社神道と言う学校の原点」に立ち戻ることを決心したのである。
・ まず「学院神社」周りの環境整備を行い、「神域」として復活させた。「絵馬」までオリジナルのものを作った。そして「学校行事」を全面的に見直したり、補強を加えたり新設したのである。「新春拝賀始業式」も始めた。
・ 「神道科の教科書」も我々の手で作らんと2年の歳月をかけて全面更新しようとしている。そして「後醍醐天皇の建武の中興」の立役者、楠正成公生誕の地にある千早赤阪村の廃校となった小学校を買収し「多聞尚学館」として校外学習合宿施設として再出発させ「学院神社の分社」も設立した。
・ そしてその私が最後に目指したものが新たな「中学校歴史教科書の採択問題」であった。神社神道を建学の精神にいささかなりとも近づくためにあらゆる視点で検討を進めようやく結論を得た。「本校のアイデンティティ」を再確認し心を充実させていくためにどうしても「我が国の歴史を大切にする教科書」が必要であったのである。
・ 「日本文明・文化のこころとかたち」は間違いなく古事記、日本書紀の「神社神道の精神」から「国つくり」がなされてきた。神道の脈拍に仏教を受容し、「和魂、大和こころ」を形成してきた我々は大化の改心、明治維新と改革の潜在的能力を有している国民である。
・ 「五穀豊穣」を祈り、「自然と共生」してきた日本人はまさしく今日的エコロジーの世界を古代史から面々と繋いできた国民である。「山川草木悉皆成仏」こそ日本文化の核心である。
・ 現存する国家の中で最古の国は我が国であり世界最古の王朝が万世一系、一度も途切れることなく続いている日本の中で、数少ない神社神道の学校として「原点に立ち戻る」ための社会科の教科書は「扶桑社版の歴史・公民教科書」であった。
・ この道程については本日アップした公式サイトにある公式メッセージの「扶桑社版中学校歴史教科書採択への道」に詳述している。是非こちらを読んでいただけると有難いと思っている。
・ この私に対して扶桑社は「虹の巻頭言」を書けと水を向けられたのである。並み居る立派な方々に並んで私のごとき「浅学菲才」のものが「おこがましい」と思い、逡巡し躊躇したがこれも「改革の足跡の一つ」として覚悟を決めて書いたのである。
・ そのタイトルは「虹」巻頭言:「私立学校とアイデンティティ」とした。駄文であるが私の思いが詰まっている。近日中にその短い全文を公式メッセージにアップすることになろう。

2009年10月26日月曜日

10月26日(月)公式サイトリニューアル




・ 本日から「新しいホームページ」に切り替わっている。こういうものは見て頂く外部のお方との「関係」などを考えながら設計して発信していかねばならない。現代社会はますます「広報情報管理が重要」になっているからである。
・ 私は今朝の管理職朝会で「今日を契機にタイムリーに中身のあるコンテンツをそれぞれの管理職が責任を持って」発信管理するように指示を出したのである。私立学校であるから「情報向け先とその発信内容」については極めて重要である。ここを外してはならない。
・ まず「受験生とその保護者」向けだ。この部門の担当は「入試広報室」である。情報漏れの無いように徹底して欲しい。「貴方は今日の入試説明会をどのようにして知りましたか?」という問いについての答えは圧倒的に「サイトと塾」からである。ますますこの「公式サイト」が重要になっている。
・ 次の対象者は「保護者宛」である。これは重要であるが正直言って「アクセス数」が他に比べて非常に低い。「保護者が見てくれない」と嘆いても解決にはならない。「工夫が必要」ではないか。これは「学年主任と広報情報員会」の仕事である。
・ 従来学校からの保護者への連絡は「プリント」と言って書いたものを「生徒に持ち帰らす方法」であった。今でも「主力」である。ところがだ。この方法は「限界」があって「保護者に届かないケース」がままあるのである。ままと言うよりその方が多いと言ったら言い過ぎか。子どもが親に見せないのである。
・ それで我々は公式サイトに「保護者通信欄」を設けてそこにアクセスすれば「全ての保護者宛学校情報」が分かるように改善したのであるが、そこに入ってくる保護者の数が全然少ないのである。全校生徒数からすればまさに「悲観的に低い数値」である。
・ 一般の外部の方が覗けないように「IDとパスナンバー」を全保護者にお知らせしているのだがPTA役員でもご存知ないお方がおられるのである。「開設したというプリント」が生徒から保護者に届いていないのか、それとも忘れたかであろう。
・ 他の私立学校の中には生徒のプリントを止めて「郵便」を使って連絡しているところもある。本校も重要な内容についてはそのようにしているがコストのかかる話」で何時もかつもと言うわけには行かない。これらのお金も最終的には保護者負担となるからである。
・ この際学年主任と副主任、そして広報情報委員会は知恵を絞って「保護者からのアクセス数を増やす方策」を考えて欲しいものである。このような現状の背景にはまずご家庭でのパソコン保有の問題があろう。しかし「携帯電話」で見に来られるのではないか。
・ それよりも大きな理由としてはご家庭の皆様お忙しくて「見る暇がない」というのと「面倒くさい」というところではないか。しかし高い授業料を払って息子、娘を通わせているのだ。その学校のことにもう少し気を向けて欲しいと言う気もする。
・ O広報情報委員長はIDとパスナンバーが「足かせ」になっているのかも知れないと分析していたが、いずれにしても「現状よりの脱却策」を考えて欲しい。今日の「校務運営委員会」でも私は強調したのである。
・ 次の対象者は「一般外部のお方」をイメージしている。「ええエー、次は生徒が来ないの?」という質問に対する答えは「生徒を対象にした公式サイト」ではないということである。
・ その理由は全く必要ないからである。生徒には毎日朝のショートや放課後の集礼、木曜日のロングホームルームなどで「もう何回も入れ替わり立ち代わり」指導や情報を流している。
・ 大体教師と生徒が「肉声で話し合う」ことが教育の根本で「先生の言っていることはホームページに書いているから後で読んでおくように」となったら「教育はお仕舞い」だと思っている。
・ そういうわけで外部の一般の方が3番目に来るのである。実はこれは「受験生とその保護者」へ「じわじわ」と伝播していくもので極めて重要である。そういう方の中には「近い将来の生徒の保護者の予備軍」もいらっしゃることになる方もいるからだ。
・ 又公式サイトは「塾の先生方」に本校教育の全般をご理解いただく絶好の場所と言うことになる。今日では小学校6年生と中学3年生の「進路決定」に大きく「塾の先生が関与し影響を与えている」のが現実である。
・ 従って「理事長校長日記や公式メッセージは経営や教育の方針」を開示することによって「透明性を高める」ことが重要でこのことは平成17年の「私立学校法の改正」でも求められていることであった。
・ 本校では年度の「決算状況まで開示」している。特に校長日記やメッセージを読み、「本校への理解が進んだ」とかというお声は良く耳にするのである。先週土曜日私は多聞尚学館に視察に出かけたのであるがそこで食事をお世話していただいている給食会社の社長さんから突然「先生、浪速の評判、すごいですね」と言われたのに驚いたのである。
・ この女社長さん、決してお世辞など言わないお方なのだが「ご近所の方が子どもさんの進路先で浪速志望だが今は入るのが難しくなった。「校長先生のブログおもろいわよ等々の話」だったのだが、こういう学校の「食事のお世話」をしている誇りを感じたというのである。
・ 今日も某設備メーカーさんが来られて新武道館や新校舎の建設に参画したいと言われたのであるがこの情報も私のブログ校長日記だと言われる。結構な人が目にしておられるのであり、私は「校長日記やメッセージの威力」を感じるのである。
・ 「 11時40分、計画通りリニューアルが終わった」。早速拝見したが、思ったほど最初のフラッシュの声も悪くなく、逆に大変良かった感じである。CD見本とは少し違う。本番の声は品格の高さを感じさせ、大変良かったのである。パーフェクトに切り替えてくれた。「完全試合」であった。
・ 私は「トップページと多聞尚学館」のところが好きだ。中でも多聞にアクセスすると「青葉茂れる」がバックミュージックとして流れるようになっている。これは多聞尚学館の「館歌(私の造語?)」である。これは嬉しい。

2009年10月25日日曜日

10月25日(日)新しいホームページ










・ 「新しいホームページが完成した」と報告があった。来週の「月曜日の26日(月)から切り替えたい」と広報情報委員長が言ってきたので「」とした。CDを見せて貰ったが大変良く出来ている。
・ 「派手さ」はないが「落ち着いた感じ」に仕上がっている。これ以上私があれこれ言っては現場が「困惑」するだろうから「これで良い」としたのである。しかしどうも最初の「フラッシュの案内の声のトーン」がまだ「ウーン」と言う感じが残る。
・ 確かに落ち着いた「声調」だが「最初に出てくるページ」であり、もっと「華やいだ感じ」でも良いのではないかと思うが、「飽きが来ても心配」と言う意見もある。声にもう一段の「抑揚」があれば更に良くなるかもしれない。「声には品がある」からその点では申し分はない。テレビコマーシャルや街頭の販売、デパートの売り子さんなど研究すればよい。「引き込まれる言い方」ってあるよね。
・ 前回より確かに時間が1分から30秒と短くなっているし、改善した後は感じられるのでOKとしたのだが、まだ「入試説明会の司会進行役の雰囲気」を私は感じるのだ。「抑えに抑えている」感じなのである。でもこれは自分の思い込みかもしれない。最後は本校の公式サイトを見ていただける人々の評価で定まる話だ。それに何時でもと言う話にはなるまい。テレビでも番組の改編やアナウンサーの交代は「日常茶飯事」である。

・ このホームページは一人の常勤講師の先生が時間を見つけては「独力」で完成させたもので「大したものである。」勿論委員長や同僚の支援があったのだろうが、こういうものは「芸術作品」と同じで複数での合作というわけにはいかないと言うのも分かる。この教員を大いに「評価」したい。
・ 前にも書いたが「イニシャルコストが大幅に削減」できた。外部発注なら大きな「キャッシュアウト」が発生していた。何より外部発注の問題は「ちょっと手直し」する度に「費用が発生」するし「管理用のランニングコスト」も恐らく馬鹿にならないものがあったかも知れない。
・ それにしても「特技と言うか技量というか」素晴らしい。私などどうやって作るのか想定できない。本を読みながら勉強すれば何時かは可能かも知れないが、この歳になってはもうその気もない。ここまで専門性を高める必要は私には必要がないからだ。前の担当のT教諭も素晴らしかった。これで「2枚看板」が揃った。
・ この先生は「情報科」の先生で関西大学の情報社会学部を卒業している。高校までは東京で大学は関西と決めていたというから、こういう面も「面白い人材」である。卒業後は北部の某女子高で「専任教諭」として教鞭をとっていたが「思うところがあった」のであろう。そこを円満退職してこの4月から本校に奉職してくれている。
・ この厳しい世の中に折角の専任教師の道を捨てて常勤講師の身分に切り替えるか?私はその点に興味があって面談して聞いたことがある。情報が専門であるが、生徒指導に関しても「一家言」あり、当初は「浪速の生指は甘い」と言ってきたことがあった。
・ この時私は「見所がある」と思ったのである。早速1年生の学年主任にこの話を流したら二人で色々と話をしたそうである。授業も厳しいそうであり、大変結構である。「生徒生活指導」が出来ない先生にはこの学校での働き場所はない。
・ 背が180センチと高くイケメンで若い。大体「身のこなし」がスマートで、前述したように「関東育ち」で「こてこて」の大阪人ではない。「礼儀正しい」のも立派だ。「将来東京に戻らなくて良いのか」と聞くも「長男ではないからその必要は無い。大阪が面白い。」という。私は「しめしめ」と思ったのである。
・ 今のところ「伊勢修養学舎」とか「神道行事」にも違和感を持っていないようなので安心した。昔常勤講師の先生で夏の伊勢五十鈴川の「」に裸になるのは嫌だと言って解雇された先生が居たらしいのだが、「伊勢は面白い」と言っていた。
・ それに朝が早い。この学校には複数名の「朝人間」が居て、彼はその内の一人で7時前には既に仕事をしているような人だ。加えて広報情報委員会の分掌に属しているが「人脈も広い」と言う。結構なことだ。

・ 新しいサイトの画面構成は最初「フラッシュ」と言うらしいのだが「動画」が出てきて導入部分がある。これは毎回毎回見る必要はないので「スキップ」すれば画面が「トップページ」に飛んでいく。動画が次々と出てくるがこれは入れ替えがきくのだろう。
「トップページ」は工夫され、何より「コンテンツ」が充実してきた。大きなフィールドとしては「理事長校長」「学校案内」「受験生諸君」「中学校」「高等学校」「多聞尚学館」と6分野に整理された。
・ 今までは「受験生専用欄」も無いし、中学高校が一緒であったのである。私は「受験生諸君」と「中学と高校の分離」そして「多聞尚学館」が独立したのがとても嬉しい。見たいところに「一直線」で行けるだろう。
・ 「ブログ校長日記」「部活動実績」「校歌の紹介」「ゆるキャラふく丸クン」等の紹介など本当にコンテンツが盛り沢山である。又本校の学校通信「我ら浪速」もネットで公開されており親切である。
・ 嬉しいのは私の「公式メッセージ」がタイトル表示されており何時でも索引できることである。前にも書いたようにブログ校長日記は言ってみれば私の「愚痴」「決意」「泣き」「憤慨」「怒り」「方針」「自慢」などの準公式的なまさに「日記」である。
・ しかし公式メッセージは「文責」を伴う正式文章として公開しているつもりである。今後は改革の進捗で余り頻度高く発信できていないが今後とも教育問題に対して「覚悟」を決めた「教育論文」として中身を充実させて行きたいと考えている。

・ まあ広報情報委員長が「走りながら手直し」していくというからとりあえず「発射」である。皆様のお声を大切にしながら更に中身を充実していけば良いと思っている。26日のうちに切り替わって初めてご覧になる閲覧者は「驚く」かも知れない。

2009年10月24日土曜日

10月24日(土)第1回高校入試説明会







・ 今日は第一回高校入試説明会である。実は昨夕も気になって体育館に準備状況を見に行ったのだが職員は悪戦苦闘していた。何かと言うと購入した180インチの大型スクリーンの設置状況である。
・ しかし「大きい」。これだと打つ映像にも迫力があるし体育館の後部でも映像は十分見える。何しろお金のない中でも100万円以上も出して今日の日のために準備したものだ。ところが問題があるという。
・ DVDの映像がスムースに映らず停止したり飛んだり、確かにこれでは意味はない。担当者と納入業者に厳しく申し渡した。明日までに「万全にせよ」と。今朝一番、「OKです」と来た。「良かった」。パソコンの送り出し能力か何か知らないが問題を突き止めてパソコンをとっかえひっかえしてようやく直ったのだという。
・ 今年は「学ナビ」と「得ナビ」とう二つのビデオが手に入り、いずれもその出来が大変に良く、保護者が来られて開式までの時間に繰り返し映像を流すようにしたのである。言ってみれば映画の本編は始まる前のコマーシャルフィルムを流すと言うところである。
・ 昨年の第一回目には保護者同伴で参加者が600人弱であったが果たして本年はどうなのであろうか。第一回目に参加する生徒はどのような子どもたちであろうか。本校は11月、12月と3回実施市、やはり12月が「本番に近い感じ」となるが、出足を見る上で今日の参加者数には興味があった。
・ 基本的に教職員総出での対応となる。電車の駅3箇所には「立ち番」がおり「道案内」を置いたりする「心配り」が結構人気の的になったりする。「私学」とはそういうところだ。公立の教員には出来ない相談だろう。
・ 嬉しいのはブラスバンド部だ。正門から入ってくる中学生とその保護者を演奏で迎えてくれている。2年間に渡って数百万の楽器を購入して支援したことを生徒は知っているからこういう時に私が言わなくともちゃんと自主的にしてくれる。その横では狭い場所を使って部活の練習だ。本当に良い学校になった。
・ 私学においては「生徒数」は命運を決める数値である。朝会でもなんと第1次教員採用に応募してきた先生方の数が昨年の109名に対して190名を超えたと言う。担当の副校長は驚いている。
・ これから先第2次、第3次と総数は500名を超えるのではないか。昨年が300名だった。一体どういう現象なのだろうか。昨日ほぼ全国の公立教員の採用試験の発表があった。
・ 大阪府、大阪市もそうであったが応募者、合格者が減少しており、橋下改革による給与削減の影響とか新聞にはあったが、それだけではあるまい。今「私学が面白い」のだ。本校の応募にも近隣の兵庫県からと言う人もいるとのこと。生徒数は4クラスという私学もあるらしい。厳しい世の中になってきた。
・ 私は副校長にいうのだ。「良い教師は財産」。目を見開いて「探して欲しい」と。そして今いらっしゃってる常勤講師の先生方も「本校のカラーに合致しない先生方を引き伸ばしては失礼に当たる。」そういう先生方には「選択権」があり当方にも「選択権」がある。粛々と進めるように指示したのだ。
・ さて入試説明会などの式典では通常、トップの挨拶は冒頭に行うものだが本校では私の強い意向で私が「トリ」即ち最後を締める。先に担当者が具体論を説明して最後に校長が「教育方針」などを強調する方式にしている。要は全ての式がこのような「演出」というか舞台設計されておりここが重要だと教職員には常日頃言っているのだ。
・ 私がお話した点は三つ、まず全国学力調査結果、関西大学との連携、そして授業料の値上げのお願いだ。しかし与えられた時間は10分強だから要領よくテンポ良くしなければならない。それで今日は「パワーポイント」を使った。結果、私の思いは十分に伝わったと思う。

・ 実は以上の文は「昨年10月25日の第1回高校入試説明会の日のブログ」である。「まったくそのまま使える文章」である。かように「学校と言うのは同じことの繰り返し」なのである。日にちも一日違いだけである。しかしそこに「一工夫」入れれるかどうかにかかっていると私は思っている。
・ 変わったところを上げれば「DVDビデオ」は全く新しいものだし、第一「多聞尚学館」のことなど一切ない。勿論「数値」は異なる。やはり微妙に違ってくるのである。「参加者も昨年より増えている」。嬉しい限りだ。
・ 又例えば教員採用の応募者は昨年は190名であったが今年は230名を軽く超えたと副校長は言う。「浪速で働きたいと言う教師や新卒の方々」が増えているのはある面「学校の勢い」を示していないか。しかしますます「狭き門」になっている。申し訳ない。
・ 「学校は行事消化型社会」と私は名づけたが最近ではつくづくそのような気がする。最近ではそれでも仕方がないなと思わないでもないが、年を取ったのかも知れない。しかし自分を「鼓舞」して、やはりここは「批判精神の意識」を変えてはならないと思っているのだ。
・ 「一工夫も二工夫」も入れないと「マンネリ」になってしまいそれは結局参加者に伝わって決して良い結果を生まないと思う。そのことを何時も入試広報室に言っているのである。「少しでもどこかを変えよ」と。

・ しかし昨日の朝刊で報道していたが大阪の公立高校の定員をなんと「1000人の増員」を図るという。国が始める「高校の授業料無償化」に伴い「公立志向」が強まっており、公立の受け入れ態勢の整備だろうが「私学には極めて辛い話」である。
・ 橋下知事の言われた「公私比率7対3」の枠組みが遂に崩されることとなった。「公私共存時代の終焉」である。今年の府内の高校進学率は景気悪化の影響で見込みから1000名少なかったところに加えて、今回の決定は私学には「ハンマーパンチ」となろう。
・ これで終わりとはならないだろうから大阪では「私学冬の時代」というか「氷河期時代の到来」である。他府県でこのようなところはあるのか。少なくとも近畿2府4県で大阪のようなところはあるまい。「義理も人情」もあったものではない。
・ 今年から大阪府で起きた「私学回避公立志向」の流れは止まらないだろう。「私学助成の削減」と合わせて公立定員の増大は「私学の淘汰」を視野に入れている。確かに公立はどんどん学校数を減らしてきているが私学は一校なりとも減ってはいない。
・ 私は21年度は新たな施策展開はせず「熟成期間」として「厳しい合理化策」はして来なかったが「来年春の入学者数」によっては新校舎建設のために「新たな合理化努力」を教職員にお願いせざるを得ない局面が出てくるかも知れない。遂に「正念場」が来た感じがする。

・ 中間試験が済み、「多聞尚学館の週末スペシャル」が始まったので久しぶりに様子を見に行った。気候の変化、すなわち「寒さ」を気にしたのである。今日は中学と高校が来ているのだが「中学生は可愛い」。明るくてのびのびしている。しかし本気で「勉強する気」など感じられない。「修学旅行感覚」で多聞に来ているみたいで困ったものだ。「親の心子知らず」とはこのことだろう。

2009年10月23日金曜日

10月23日(金)修学旅行はエネルギーを使う







・ 数ある「学校行事」の中で最大・最重要なものは何と言っても「修学旅行」である。学校がこの行事に費やす「エネルギーは大変」なものがある。しかしこのことはそれだけ意味があると行事と言うことであろう。
・ 今年は「新型インフルエンザ」で本当に「酷い目」にあった。高校2年生生は『キャンセルのやむなき』に至り、中学校も時期を変更して一部スケジュールを変更した。当然ではあったが「キャンセル料」も支払い「踏んだり蹴ったり」とはこういうことかと思ったものだった。
・ 「修学旅行費用」は当然受益者負担で保護者の負担となるが金額が大きいので「積み立て」方式で学校が預かる方式としている。すなわち勘定科目としては「預かり金」である。しかしこのお金を巡って大きな問題が時として発生するのである。
・ 時々新聞に載る記事として「事務室の人間が修学旅行の積立金を使い込む」などの事件が発生するのはそこに間違いなく大きな金額があり、印鑑さえあれば簡単に引き出せるからである。
・ 私が公立高校勤務の時代も勿論他校ではあったが2ないし3回大きな事件があり、そのたびに府教委から指導があり、とにかく「金銭管理と印鑑管理」の徹底を言われたものだった。
・ しかしそれでもなくならなかったから「次にどうしたと思う?」最後は「ダブル印鑑」と言って「校長印と府教委財務課長印の両方」がないと引き出されないようになっている筈である。
・ 事務長さんが行ったりきたりで大変だったことを覚えている。その後府立高校では同種の事件はなくなったみたいだが最近では大阪南部中学校で同じような事件が報道されていた。
・ 私は「銀行印」は決して誰にも渡さない。「通帳も私名義以外の通帳は作らせていない」。着任時には他の名義の通帳もあったがすべて変更手続きをした。ただし通帳は事務長管理とし、払い出しの実印は理事長・校長と言うわけである。
・ 過去金銭トラブルは一切無かったというがそれはお金がなかったからではないか。私の代になって少しずつ溜まるようになってきているので気をつけなければならない。とにかく修学旅行のお金は保護者からの預かり金だから神経を使わねばならないのである。
・ 学校経営からすれば修学旅行は「神経」とあわせて「お金も使う」と言ったところである。高校2年生の修学旅行の再トライは来年の3月1日出発で再計画しているので、6名の先生方に中間試験の最中に「下見」に行って貰っている。
・ 前は6名もオーストラリア下見旅行に行って貰ったがそちらのほうは「パー」になったが、当然今回も行って「事前調査」が求められるのである。若しそれをしないで本番のとき、旅先で何かあった場合、「申し開きが立たない」からである。
・ しっかりと「コースを辿りホテルをチェック」し教育的にふさわしくないものなどがないかチェックするのである。今朝「東京下見組」が帰ってきて報告を受けた。「素晴らしい内容」だと述べていた。なんと「はとバス」を添乗員さんと4人で乗って回ったそうである。
・ 4泊5日の旅程で「東京味わい尽くし」みたいな計画である。東京組は男女合わせてぴったし200名の大部隊でホテルも日航ホテルとヒルトンホテルで移動がないから「楽チン」だと思う。
・ 今回の下見は男女二人の先生に行って貰ったが前述の「はとバス東京名所巡り」が良かったという。勿論「東京ディズニーリゾート」も丸々一日取っておりその日は昼食夕食もクーポン券で自由食としている。生徒は喜ぶだろう。
・ 最後は横浜山下公園と横浜中華街での昼食となっておりまあ「至れり尽くせり」と言う感じである。あえて課題はホテルの中は人で混雑しており、お酒を飲んだりしているので「なんとかならないか」と私に言うので東京の目玉ホテルだ、「どうにもならない」と私は言ったのである。それにああいう「都会のホテルの雰囲気」を味合わせるのも「一興」だと言ったのである。

・ そして今日は「今の1年生の来年の修学旅行」の生徒説明会の日となった。このように大体1年前に段取するから長丁場なのである。理由は簡単で100名も200名もの団体を「飛行機」に乗せてくれて「ホテル」に泊めてくれるようなところは簡単に1ヶ月まえに段取してくれるようなところは無いからである。
・ 大体1年前である。それでも遅いくらいと旅行会社は言う。「来年こそ本校初めての海外修学旅行」とする。先般高校1年生の「保護者集会」で私から直接保護者にご説明してご理解を頂いている。
・ 教員には余り海外経験がないので「海外経験の多い校長」にやってくれと頼まれたからである。私も趣旨を直接説明するのが良いと思って受けたのである。「大型スクリーン」を3台も用意して教員がパワーポイントで「プレゼンテーションの資料」を上手く作ってくれた。
・ 4つのコースにわけて説明したのである。「アメリカ・ニューヨーク」「フランス・パリ」「ドイツ・ベルリン」「日本・沖縄石垣島」である。円高だから費用に大きな差異はない。逆に国内のほうが相対的に高い感じがする。
・ 私は熱を込めて「フーテンの寅さん」の口調でPRしたのである。果たして生徒はどのコースを選択するか。原則「完全選択制」としており希望はかなえてやりたいと考えている。後で学年主任に聞くと評判は良かったみたいであった。
・ 大体教員が行ったことが無いというし、言葉の問題もある。「安全を期す」ため「付き添い教員」も多く配置しなければならないだろう。「下見」も2回くらい要るのかもしれない。とにかく旅行会社総力を挙げて対応してくれるよう頼んでいるところである。
・ 私立高校だからこそ「一生の思い出」となるような修学旅行にしてやりたい。海外も恐らくこれが最後と言う生徒もいるかも知れない。「変革と激動の世界史」を自分の目で確認するため私は浪速高校の生徒にニューヨークのワールドトレードセンターの跡地「グラウンドゼロ」に立たせて何かを感じて貰いたいのである。
・ この修学旅行が終わるまで「神経戦」が続くことになる。手間暇、費用、肝心の効果を見極めて「行ける」となったらこれを「本校の名物行事」としたいが果たしてどのようなことになるか。駄目だったら国内旅行に戻すだけである。「1年生の学年団には頑張って欲しい」。

・ ところで私のブログの読者におかれては本日アップしている公式メッセージ3年生に伝える「臥薪嘗胆」をお読みいただけると嬉しく思います。

2009年10月22日木曜日

10月22日(木)道徳教育と新保守主義







・ 民主党の「矢継ぎ早な」「政策転換」はまさに我々に「政権交代とはこういうことだったんだ!」と思い知らしめているが、この連立政権の体質は徐々に「社会主義的政権」の様相が強くなってきている。
・ 「旧社会党勢力」の意向が政策展開に滲み出て来ているのである。左派・リベラルというが結局は旧社会党や民主党の支援組織である「日教組や自治労」などの支援団体の意向がその後ろに透けて見えるのだ。
・ 官房長官はじめ労働組合出身者が多く居るのもこの内閣の特徴で「労働組合内閣」と称する人もいる。確かに思い切った政策転換は国民から「喝采」を受けているかに見えるが、問題は今後の政策具体化の段階で表に出てくるだろう。その時に「民意」を引き付けられるかどうかがポイントである。
・ それにしても次々と新しい政策、と入っても旧自民党政権では「お蔵入り」だったものが「陽の目を見ている」と言うだけなのだが、選挙で大勝したからすべてが認められているというのは少し違うのではないか。
・ 「選択的夫婦別姓制度」の導入もその一つである。旧社会党出身の千葉景子法務大臣は民法改正案を来年1月の通常国会に提出するという。社会民主党の福島瑞穂党首(消費者庁大臣)も賛意を示し連携して取り組むとしている。
・ 夫婦家族の中で「私はこの姓が好き」「貴方はお父さんの姓を使う?お母さんの姓にする?」などと一つの家族の中でアパートの住民みたいなことが、この「日本であって良いのか」と私は素朴に思う。何で夫婦が別々の姓でなければならないのか私には今だに良く分からない。
・ 又憲法違反の疑いの残る「永住外国人への地方参政権付与」についても鳩山総理は「愛のテーマ」と言っているし小沢幹事長や岡田外務大臣も賛成の様子である。「死刑制度の廃止」も上がってきている。
・ もう教育問題に関しては「急ブレーキ・急ハンドル」である。「教員免許更新制度は廃止」「全国学力調査も抽出に切り替え」とまさに矢継ぎ早である。又文部科学省が小中学生に配布している道徳教育補助教材の「心のノート」も廃止になることが打ち出された。
・ これらはすべて教員の負担軽減をうたい、結果として道徳教育を否定する「日教組」の要請どおりの動きになっている。今後「教員の加配」と「小人数学級」などが出てくるだろう。項目だけなら教員加配や少人数学級などは悪い話ではない。その方向に行くべきである。
・ しかしだ。幾ら30人学級にしようと先生の数を増やそうとその「教員がぼんくらでサボリ」だったら幾ら良い施策を導入しても駄目である。「教員を楽にさせる施策」ばかりでは「教育改革・学校改革」は進まない。
・ 大切なことは「頑張っている教員には報いてあげる制度」とそれなりの教員には「もうちょっと頑張ってね」という「けじめ」をつけることである。社会の勤労者と同じシステムを導入すべきと言っているのである。
・ 10月14日に日教組の委員長は川端文科相との会談で日教組との定期的な会合や全国集会への出席を申し入れたと言う。又この会談で「給与カットの凍結」など12項目の政策要求書を提出したと言う。今最も高い給料の職業はスポーツ芸能を除けば教員である。
・ 会談後日教組の委員長は「民主党のマニフェストで私どもと同じ主張がかなりみられる。具体化していくのは嬉しい」と親密ぶりをアピールしている。もう「蜜月時代」の到来に「小躍り」している感じである。
・ しかしもっと本質的議論と財源論があって良い。「手厚さ」は良いが後で苦しむ事にならないか。過去の世界史はすべてを物語っている。「廃止と分配」だけでは早晩行き詰る事は見えている。そこに「成長戦略」が無いからである。
・ 成長があって初めて財政の再建も可能である。「分配は麻薬」みたいなものでその場は楽になるが後で効かなくなり更に分配を増やすと言う悪循環であったのは「東京、大阪、京都の革新府政時代」に証明されている事実である。
・ 大体教育施策でも「やめて、その後をどうする」と言う議論が不足している。問題があるから一応の対策として導入したのだからやめるなら「次の手」を出さないと後退になるのではないか。少なくとも前述した「道徳教育」について今後どうして行くのか新政府の考えを私は知りたい。
・ 確かにこの「心のノート」は使い勝手が悪いと本校の教諭は言うが、現場の教師の意見を取り入れて手直しするのは歓迎するが、一挙にすべて止めてしまうというのは如何なものかということである。
・ 「改定教育基本法は道徳心育成を重視」している。これを受けて今年3月に改定されたものである。子どもの規範意識が薄れ、低下している現状への危機感から「道徳心や公共精神の育成は日本教育の大きな課題」である。
・ にも関わらす一方的な廃止は「乱暴」というものである。平成12年に西鉄高速バスの乗っ取り事件など少年による重大事件が相次ぎ、世論を受けて文科省が作成したものではないのか。
・ 全国の小中全員約500万部を無償配布しており私も心のノートを研究したが「決して悪くはない」。授業のこま数から学校では無理があるとしても「家庭で保護者と生徒が向き合うには格好の教材」ではないか。運用の問題で「心のノート」が悪いわけではなかろう。
・ 「礼儀知らずは恥知らず」「忘れていないか大切な事」「「ルールとはなんのためにあるのだろう」「権利と義務ってなんだろう?」「社会生活の秩序と規律」など文章は少なく「イラスト」を使ったもので一度でも読めばそれなりの効果は期待できると私は思う。
・ 日教組は「道徳教育反対闘争」を繰り広げてきた歴史的経緯がある。この3月の政策要求にも「規範意識を重視した道徳など課題が多い」と批判している。日教組の教研集会には「人権教育」や「平和教育」はあっても「道徳教育をどうするか」は一つもない。
・ ここ数年進めてきた教育政策が一挙に後退していく中で私はいささか心配になるのである。しみじみと政権交代はこういうことかと思うのである。私は民主党の中にもこのような政策に危惧を感じている議員はいると信じているが、それにしても敗れ去り、再生の息吹さえ感じられない自民党にますます腹が立つ。
・ だれが「新保守主義のフラッグ」を掲げてくれるのであろうか。保守とは右翼ではない。国粋主義でもない。私は「普通の感覚」だと思っている。普通の感覚とは「日本の伝統文化を知り、親子家族の絆を大切に、社会のルールの上でのびのびと生きていくこと」である。そして不平不満や責任を他に転嫁する前にぎりぎり「しっかりと自分の責任を自覚して頑張るという姿勢」である。

2009年10月21日水曜日

10月21日(水)第1回中学プレテストアンケート結果




・ 10月17日の「第1回中学入試プレテスト」における「保護者アンケートの結果」がまとまってきた。例によってこの入試説明会を知った手段としてはホームページからが60%で、次に塾からというのが42%(複数回答)である。
・ 結果として今回の入試説明会も「保護者の皆様からは高い評価」を頂いている。私はそれは「本校の真摯な態度」が皆様に伝わっているという思いを持っている。「本校の誠意」と言っても良い。
・ しかし私はこれらに「有頂天」になるのではなくて、本校にお子様を入学させたいと思っている親御さんからすれば「学校の悪口」や、「批判めいた事」を書けないと考えれば幾分差っぴいて見なければなるまい。子ども通わせようと思っている保護者がその対象を「良く見たい。良く思いたい。」と思うのは「人間の心理」だろう。
・ 私はこれらのアンケート結果の書いた「紙の真後ろにある保護者の心情」を読み取るように入試広報室には言い、月曜日の校務運営委員会でも議論している。こういう面は徹底している。
・ そしてどういう場合でもこういう説明会はその組織の「トップ」が先頭に立って「話す」ことである。これが極めて大切である。トップが「単なる気候の挨拶」だけしかしないような学校に保護者が信頼を置くわけがなかろう。
・ 私はとにかく正直に隠すことなく、熱意を持って所信を述べる。そしてこれは保護者の皆様にお話しているのだが「同時に教職員にも伝えている」のである。「校長はこのように保護者にお話したよ。約束したよ!分かっているね」と。
・ 今の民主党の政権でも前原国土交通大臣の発信は力強いものがある。八ッ場ダム問題でも色々と意見はあろうが、メッセージは国民に伝わっている。こうでなければならない。橋下知事を見よ。「発信力のあるトップ」の最たる者である。
・ 私は今までも特にこの点に留意して参加してきた。果たして今回の保護者の皆様の受け止めは如何であったか、大変気になっていたがその結果が出てきた。総アンケート数から「校長に言及」している部分を抜き出してみると以下のようになる。決して自慢して書いているのではない。「そのまま」である。

校長に関する部分の主だったところ
*木村校長先生の子どもたちを厳しく鍛えて指導していただける方針がよく理解できた。
*校長先生の教育に対する熱意がよく伝わった。ぜひ子どもを入学させたいと思った。
*本日の説明会で3回目の参加になりますが、中学入試の各教科についての詳しい説明をお聞きすることができてよかったです。校長先生のお話で、成績が1番から100番までの生徒がいるが、100番の生徒を指導の力で必ず引き上げてみせるという内容は大変心強いお話でした。
*理事長のお話にとても心を打たれました。また、普段我が子はなかなか読書の機会がないので朝読書があるとのことでとても共感しました。
*私は初めて浪速中学校の説明会に参加させて頂きました。校長先生のお話はとても興味深い話で、教育に携わる仕事をしている私にとってとても心に響く、そして温かさを感じるお話でした。教育は大切だと改めて感じました。親のステータスで学校を選ぶのではないとの理事長先生のお話に心打たれ、正しい教育を知る学校に入学させたいと思いました。ありがとうございました。
*校長先生が熱心にお話しくださり、様々な学校を研究され生徒を伸ばそうという意欲を感じました。
*理事長の教育方針にとても共感をもてた。しかし、勉強とクラブ活動の両立がむつかしいとの話があったが、できれば両立できるような環境を作って欲しい。
*校長先生のお話、3回聞きましたが毎回引き寄せられます。生徒さんの日常の発表、素顔が拝見できて良かったです。パンフレットにはない良さです。
*今日はいつもと違い、中1の皆さんのプレゼンテーションや吹奏楽の方たちの演奏で、和ませてもらい良かったです。校長先生のお話は毎回、子どもに対する、勉強に対する熱意が感じられ、ますます子どもを入学させたいと思います。
*校長先生のお話しが毎回ご立派で、楽しみに拝聴させていただいております。
*校長のお話がとても印象的だった。在校生が明るく楽しい学校生活を送っているのがわかった。
*説明会に来させていただくたびに、校長先生を始め先生方の熱心さが伝わります。今日は生徒達のプレゼンテーションがあり、生の声、又楽しそうなスライドを見せてもらえてとても良かったです。是非、受験生の子どもにも見せてもらえたらと思いました。我が子を入学させてもらえ、是非きたえて頂きたい、又その中でも楽しい学校生活を送らせてもらいたいと強く感じました。
*校長先生の子どもたちを最後まで見て頂けるという話を聞き、安心して任せられる学校だと思いました。本日も木村校長のお話はすばらしいものでした。
*校長先生のごあいさつ、いつもお元気で楽しいお話し楽しみにしております。子どもの教育に勢いのある指導内容、これからの貴校のご発展を期待して入学できることを祈念いたすのみです。

在校生や校風に関する部分の主だったところ
*現中学1年生の生徒達によるプレゼンテーションがよかったです。また、説明会ではありませんが、本日門をくぐり説明会場に来るまでの間に出会った生徒さんがきちんと挨拶してくれたのが嬉しかったです。
*9月の体験学習会の時も思いましたが生徒さんがあいさつをしてくれとても感じがよかったです。勉強だけでなく、しつけや情操面も育てていただけるように思いました。
*どんな質問にもていねいに答えてくださり有り難かったです。今回は在学生の生の声が聞け、また、皆さんの明るい表情にとてもホッとしました。
*最初に案内してくださった生徒さんが大変良い感じの生徒さんで気持ちが良かったです。ありがとうございました。
*本当に前回にも増して浪速に入れたい気持ちが今日が説明会の生徒の皆さんを見て強く思わされました。ありがとうございました
*在校生の生き生きした姿を拝見して楽しくできていると感じました。
*中学1年生の方々が直接自分たちの生活について話していただけ、入学後の子どもの生活がイメージできてよかったです。

・ 関西大学との連携の部分では
*関大コースについて9/12のときと、説明上違ったことが聞けたのでよかったです。   前回は偏差値57が関大入試一般レベルとして、5つ下の52を確保できる力をつけると強調されていたが、今回、関大コースから国公立も、とのこと。益々優秀な生徒が集まると期待しています。初めての試みで大変と想像しますが、関大OBとしても応援しています。
*関大コース新設に魅力を感じ説明会に参加しましたが特進コースでも学力を充分つけてくださるとのことで、特進コースも視野に入れてコースを考えたいと思います。ご丁寧な説明ありがとうございました。
*何度か来校していますが、正門から受付まで案内してくれる在校生の対応がよくいつも感心しています。説明会では関大コースについての質問が多かったですが、私どもは説明会の内容でよく理解できました。特進コース希望ですが、貴校で6年間お世話になりたいと望んでおります。本日はありがとうございました。
*連携という言葉の意味がすっきりと理解できなかった。例えば初芝立命館と具体的にどう違うのか説明していただければ分かりやすく思えたのだが、その辺は少し不安に思える内容でした。
*6年後(大学進学)のことよりも、まず中学高校を安心して子どもを預けられるという熱い思いが先生方のお話ぶりから伝わって参りました。ありがとうございました。私は、大学進学については成長の過程で本人が目標を立ててほしいと考えております。

2009年10月20日火曜日

10月20日(火)テニスコート







・ 着任以来、矢継ぎ早に様々な施設設備を充実させてきましたが、思いで深いのは何と言っても「多聞尚学館」の購入です。ようやくというか大阪府からの「校地としての認定」が済み、「登記簿の整備」がなされましたので昨日千早赤阪村に行き「所有権移転登記」の事務処理に事務の担当が行きました。
・ この前の日曜日は「大槻能楽堂」での能の鑑賞でしたが、その日、実は多聞尚学館傍の「千早神社」において「秋の例祭」があり、そちらの方には副校長で多聞尚学館の館長先生が参加しました。「中々良いお祭り」だったと朝会で報告がありました。
・ この神社は「楠正成公」立てこもり100日で有名な古城であり、「日本100名城」にカウントされていますが、河内長野市との合併を断念し一人で生きていくことになった千早赤坂村としては「観光資源として売り出そう」との話も「直会」の席であったそうです。大変結構なことです。

・ 次に私が整備した事業で感慨深いものに「第2グラウンド」があります。昔は荒れた地面のコートが2面で見るからに「寂れた」もので私はこれを見るたびに「落ち込み」ました。と言うのも体育館のある新館の真ん前で多くの学校訪問者はこの荒れ果てたテニスコートを見て入試説明会場に向かうのです。
・ 私は着任して1年目の終わりには「全面的更新」を決意し、突貫工事で整備しました。「テニスコートを3面」とし、それまで中学生は追いやられていたのを「中学生にも優先使用権」を与え、「人工芝コート」として周囲は「金網のフェンス」で囲みました。加えてハンドボールやバレーボールなども可能にした多目的グラウンドです。
・ 私はこのテニスコート3面は「隠れた入試広報部隊」と思っており多くの保護者が入試説明会で学校に来られた時に生徒たちが楽しそうにテニスをしている様子は「一番の学校PR」になると思うのです。とにかくこの第2グラウンドは自慢できます。
・ ところが一向にテニスが強くならないので「いらいら」していましたがようやく大きなニュースが飛び込んできました。1昨日行われた「大阪府中学校テニス大会で男子シングルス」で本校の中学校1年生の生徒が「優勝」したのです。「快挙」です。
・ これはインターハイや国体の選手になり得る可能性を有しています。まだ中学1年生ですから6年間も本校にいます。私は嬉しくなって「校長特別表彰」をすることを決めました。相変わらず生徒は男女共に「テニス人気」は大きく、ようやく第二グラウンドの効果が出て来始めたのかも知れません。

・ 12月1日から「オーストラリアの男子高校生を1名交換留学生として受け入れる」ことを決めました。結構長丁場で1月26日までですが、この間堺市の一般のボランティア家庭にホームステイして本校に通うことになります。
・ 今日はこの種の交換留学生システムなどは特定非営利活動法人である「なんとか協会」というのが一切の段取を責任を持って進めてくれるから学校の負担にはなりません。逆に「生徒には刺激」になると思って決めたものです。校務運営委員会で受け入れクラスは2年のK-1としました。このクラスは英語強化クラスなので最適と思ったのです。

・ それにしても民主党の進める「教員養成6年制」については悩ましい。現政権は先の自民党政権が決めた「教員免許更新制」を「教員の負担」になるからという理由で早速廃止の方針を打ち出していることはこのブログでも何回も書いてきました。
・ この代替として検討しているのが「修士号を免許取得の条件」とする案です。更に現場教育実習も現在の2ないし3週間を1年間に伸ばす案も浮上して来ており「エー、本当、マジ?」と私は思っています。
・ 更に文科省は卒業時の免許状は「一般免許状」で8年の実務経験を積んだ人に「専門免許状」を出すと言うことも検討しています。これなど免許更新制そのものではないのですか。
・ 大体大学院の受け入れ態勢は可能かという問題もありますし、6年間も大学に通わせると言うのは「大きな負担」になりませんか。又教育実習を1年間もやられては学校現場は「たまったものではない」という声も出てくるでしょう。
・ 私の基本的な考えは人材の育成はやはり「仕事を通じて」育成する「オン・ザ・ジョブ・トレーニング」が最も実践的で効果ある手法であり、何年大学におろうとも「駄目なものは駄目」だと思います。
・ 又1年も教育実習に来て「駄目な教師集団」に直接触れたら「良いものも腐って」しまう可能性があります。大切なことは「今居る教師集団をレベルアップする」ことであり、そうすれば「職場風土」が変わりその風土が人を育てるのです。

・ 「本校OBで直木賞作家の藤本義一先生と友人の関西ジャズ協会会長の大塚善章先生」が久しぶりに会うと言われるので「来ないか」と誘われ、お二人とも本校の新しい校歌の作詞作曲者であり昨日の夕方対談会場のロイヤルホテルに出かけて来ました。
・ お二人揃って年齢合計が150歳以上ですが「お若いわー」。並ぶと私のほうが年寄りみたいでした。いくつになっても現役で仕事をして頭をフル回転している人には年齢は関係ないのかも知れません。
・ しかし作って頂いた「校歌」は素晴らしいもので夏の硬式野球大会などであらゆる場面で演奏されたり生徒が歌ったりするとしみじみと分かります。共学にして作った新たしい校歌「我ら浪速」を「プロデュースできた幸せ」を私は感じています。この歌が「未来永劫歌い継がれる」ことを望みます。
・ そのためには学校が生き続けていかねばなりません。私立学校ですから学校が生き続けるためには「生徒が来る学校」だということです。こんなに分かりやすい理屈はありません。生徒が来る学校にするのは「校長と教職員の連帯力」ですよ。これだけは間違いありません。

2009年10月19日月曜日

10月19日(月)大阪府私立学校緊急支援策







・ 今朝の朝日新聞の1面トップ記事は「定時制志向不合格1174人」の「大見出し」である。「不況影響今年度も高水準」「定員超過理由1.5倍」とある。これだけでは何のことか良く分からないが、要は「高校に行きたくとも行けない弾き飛ばされた数が1174名」だということである。
・ 「不況の影響」で「公立志向」が強まり、大体「原則入学」の定時制でも定員オーバーの志願者が居てその結果修学できない層が増え始めていると言う「今までなかった現象」が全国的に見え始めているということである。
・ 不合格者数は「都市圏で目立っており」愛知、福岡、京都などである。北海道や山形熊本などはゼロだったとある。大阪府でも2次募集で167名も不合格が出て4月以降に2次募集をかけ、それでも定員超過で29名が入学できなかった。
・ 「文部科学省の学校基本調査」によれば公私あわせた定時制の今年度入学者数は37083人で「過去10年で最高」となり、逆に全日制入学者数は1093027名で「過去最低」となっている。
・ 間違いなく経済的事情や規則が緩い定時制の利点が再評価と言うか、選択せざるを得ない「新たな状況の出現」と見て良いだろう。又「新たな流れ」として全日制を不合格になった生徒が学費の高い私学を敬遠して「定時制に流れ込む傾向も顕著」で従来の「がらがら」の定時制が「定員オーバー」となっている現象となっているのだ。
・ 朝日はこの記事に力を入れて3面にも4段で大きな記事にしている。こちらは「定時制で学ぶ生徒の実態」と弾かれた子ども達の現実、すなわち、「無就労」などを特集的に書いているのだが全日制と合せて「定時制の定員枠を再検討せよ」との論調であった。

・ しかし街を歩いていても不況の影響を「ひしひし」と感じる。今まで勤労者として40年間、生きてきて、今までも「不況」という感じは何回もあったが、今回は「どうも感じが違う」のである。まだ「二番底」があるかもしれない。『じわじわ』とまだ沈んでいる感じがしてならない。
・ タクシーの運転手さんから伺う話が最も『景気感』に直結していると私はかねてから思っているのだが最近の運転手さんは「言葉もない」と言われている。タクシー運転手では食べていけないから転職せざるを得ない運転手も多くなったという。
・ リストラされたサラリーマンが手っ取り早く稼げる職業としてタクシー運転手になるが「タクシーそのものの供給過剰」と「500円タクシー」の登場、更に「改正労働基準法の厳格適用」で「ニッチもサッチ」も行かないのだという。
・ それらに比べて学校の教職員は恵まれており、本校も例外ではない。確かに授業料の滞納など本当に少ないのであるが実際のご家庭ではご苦労が多いと思うと「謙虚」にしていかねばならないと思うのである。
・ 元気のある学校だけに世の不況感と隔絶したところで「働らかさせて貰っている幸せ」を教職員には感じて貰いたいと思っている。それだからこそ「謙虚」と言っている。「偉そうにするな」ってことだ。
・ 浪速高校は恵まれているのである。それだけに良い仕事をしなければならない。大学からの進学情報の放置など絶対にあってはならないことだ。今こそ「額に汗して」働いて欲しい。給料は高く身分が保証されている職場など世の中の比率は極めて少なく、その中に間違いなく学校の教職員は入っている。

・ そういった環境の中で大阪府私学・大学課は頑張って頂き、「高校生修学支援基金」なるものを「今年度限り」ではあるが実施して頂けることとなった。素晴らしいことである。
・ 今連立政府の亀井金融相が「中小企業へのモラトリアム法案」について議論を巻き起こしているが、今回の私学課の政策は言ってみれば返済猶予ではないから「私立高校生を抱える家庭へのモラトリアム法案以上のもの」である。
・ 「経済的理由から高校就学を断念」することのないように「家計急変世帯」の私立高校の授業料を「緊急支援」するというもので、これは「徳政令」である。背景にはこの春の一方的な私学助成の削減があり、公立に多くの生徒が回帰した現象も一役買っていると考えたほうが自然である。
・ 又大阪府の「公私間の授業料水準の開き」を私学課の優秀な人たちは橋下知事に粘り強くご説明したに違いない。「授業料の差は公立14.4万円、私立平均56.6万円」、「非課税世帯では公立ゼロ円すなわち全額免除で、私学は約32万円」「生活保護世帯では公立はゼロで、私立は7万円」と大きな差違となっている。
・ この現状から知事の言うように私立を止めて公立で受け入れるとしたら定員枠はどうするのか、教職員はどうするのか等考えれば闇雲に公立回帰は総体として「経済合理性に反する結果」となりかねない。
・ 今回私学課は「私立高校の修学セーフティネット機能の強化」を考えてくれた結果がこの「基金」であろう。うたい文句は「家計急変の非課税世帯の授業料を公立並みのゼロに!」ということである。
・ シミレーションに寄れば府内で20年度実績から推定して9600人の20%として「1900人が対象」と踏んでいるみたいである。もともと財政課の内示段階ではゼロ査定であったが復活折衝で国の「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」の活用を入れて10億円のファンドを組んだと見えるが、まあないよりは良い。
・ 私は事務長に指示した。本校の「該当者の徹底したチェック」と事務手続きを抜かりなく進めるように言ったのである。府内の全私立高校生の2%程度だから本校の場合1500人の高校生で内30人程度は出てくるかもしれない。もし無いようであれば本校の生徒のご家庭ではこの基準にのる『家計急変世帯』は居ないことになるだろう。
・ 「来年度から高校授業料の無償化」が始まる。これにあわせて大阪府も新たな施策を出されると思うが私は「公立高校4年間、私立高校3年間の校長経験」で言わせて貰えば「決して私立に学ぶ生徒のご家庭がお金持ちばかりではない」ということである。
・ どうしても「公立には行きたくない、行けない」という生徒は多く、その理由もここでは書けないくらいに広範囲で深いものがあるのである。本校は単に進学実績だけを誇る学校にするつもりはない。
・ しっかりと「建学の精神」を体して「大阪の公立中学校の生徒を受け入れている」のであって少なくとも知事の言われるようなカルテルで受け入れているのではない。「生徒の集まらない私立学校は自然と淘汰されるだけの話」なのである。

2009年10月18日日曜日

10月18日(日)大槻能楽堂能楽「経正」











・ 「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。一度生を受けて滅せぬ者はあるべきか」は幸若舞の謡曲「敦盛」の一節ですが、この謡はご承知のように「織田信長」が愛唱したことで余りにも有名です。私も大好きな一節です。
「信長公記」によればこの敦盛を舞った後、“法螺を吹け、具足を寄こせと仰せられ、立ちながら御食を参り、御甲めし候ひてご出陣なさる”と書いています。そう一大決心をして篭城作戦から撃って出る「桶狭間の戦い」に向かう直前のことですね。
・ 今日は「芸術の秋」ということで上町にある「大槻能楽堂」に出かけました。大槻能楽堂は大変立派な劇場で504席もあり「難波の宮」の南部にある日本を代表する能狂言などの劇場です。私はここに来るのは今日で3回目になります。
・ 今日は「本校理事長職務代理である道明寺天満宮宮司の南坊城充興先生」が「シテ」で能「経正」を演じられるので参った訳です。学校からは私以外に管理職やPTA会長も来てくれました。地元や同窓会、ライオンズクラブなど多くの南坊城先生の友人やファンが来ておられていました。
・ 「経正」というのは前述した「敦盛」の兄で幼少より京都の仁和寺や御所に出入りする和歌や「琵琶」を良くする大変な文化人でしたが「平家都落ち」のときに「名器青山」という琵琶を返上して、落ちていきます。
・ そして「一の谷の合戦」にて戦死しますがご門跡の守覚法親王は「経正の追善の法要」を執り行わせます。経正はその席に現れて琵琶「青山」を弾じて共に楽しみますが「修羅道」の姿を人々に見られるのを恥じて灯火を消して「暗闇のうちに姿を消していく」という物語です。
・ 「弔い」の有難さと「管弦」の音楽に誘われて現れ出てきても修羅道の苦しみの姿を人に見られるのを恥じると言う経正の「優雅な人柄」が美しく表現されている大変有名な能楽なのです。
・ とにかく能楽などの鑑賞には「事前に勉強」して行くように私はしています。そうでもしなければ良く理解出来ないからです。一期一会、今度何時行けるか分かりませんからその時々の機会を大切にするようにしています。
・ 「琵琶」が重要な役回りをしているだけにこの能の管弦の優雅さと「謡の文句」が素晴らしいのです。「索索として秋の風、松を弔って疎韻落つ」「冷冷として夜の鶴の、子を憶う籠の中に鳴く」「律呂の聲々に情(こころ)聲に発す、聲文を(あやを)をなす事も」などととにかく言葉が素晴らしい。しかしこの「律呂の聲」というのは一体どのようなものでしょうか。まだ理解していません。余りにも「深奥幽玄」です。
・ 私は南坊城先生がこの能楽を選ばれた理由が分かったのです。実はご案内には「南坊城伸子様追善秋の会」とあり、弔いの舞台であるこのお能を掛けられたのであると思いました。「本年3月急逝した妻伸子に捧げる」と書いてあります。
・ 亡くなられた奥様には私も大変良くしていただき、表千家の相当なお茶を研鑽されていた奥様からどのくらい「お薄」を頂いたでしょうか。ちょうどあの「大きなご葬儀」から半年も経っているのかと私は「人間の無常さ」を思うのです。
・ ことさらこの「お能」が弔いの舞台だけに余計に亡くなられた奥様をしのびながら、お面を付けて演じられている南坊城先生のお気持ちを察して目頭が熱くなるのを禁じえませんでした。
・ 今日初めて知ったのですがちょうど1年前の10月19日に「」を良くされた奥様は、ここ大槻能楽堂で謡曲「安達原」の「シテ」を謡われ、今日が10月18日ですから正に因縁みたいなものを感じます。恐らく南坊城先生はこの日に意識して持って来られたのだと思います。
・ 今日演じられた「経正」は理事長職務代理にとっては「初能」で「シテ」を演じるのは初めてだと言うことです。言ってみれば大変お目出度いことなのです。シテというのは「主役」であり、「面(おもて)」という能面をつけて「正式衣装」に「」を持って舞います。この発表会のために新しく「お面」を作られたと聞きました。
・ 能楽はご承知のように1300年代に出来た世界最古の舞台演劇といいますが、分かりやすく言えば「ミュージカル」ですよね。歌いながら踊るのです。とにかく演劇の一つですが歴史が古いだけに決まりごとが多いそうです。「能楽」の前には「猿楽」と言っていました。
・ 職業人としての「能楽師」と言う集団があって各流派に分かれています。それもシテ方、ワキ方、笛方、狂言方、小鼓方、太鼓方などに分かれています。シテ方は観世流、室生流、金剛流、金春流、喜多流の5流のみで圧倒的に観世流が大きな勢力となっていますね。今日の能楽も「観世流」でした。
・ 「素晴らしい舞台」でした。舞いも謡いも男っぽく迫力がありました。最初は「幽霊」として出てきます。先生はこのときは静かに夢幻の様相のように演じられましたが最後「翔(かげり)」という場面からは音曲も舞いも一転変調します。
・ 経正は殿中に伺候する教養人、文化人といっても、そこは元々「平家の武士」ですから消えていく最後の場面は「荒々しく舞台狭しと舞ながら、刀を抜いて踊ります」。それが南坊城先生のイメージに合致して「お人そのもの」と言う感じを醸し出されていましたね。
・ そして最後のシテの文句は「あの灯火を消したまえ」と言うのです。そして舞台最後は「地方」の「魄霊(はくれい)は失せにけり、魄霊の影は失せにけり」で終わりました。満場一杯の拍手で本当に迫力がありました。
・ 私は大いに感激して「良い秋の午後の一日」を過ごすことが出来たと思いました。大変に勉強になりました。終わった後は能楽堂の前で南坊城先生を多くの方が待っておられました。私もお待ちしてご挨拶をしました。
・ 「これで能もやるだけやったので一区切りにして、これからは学校にもう少し時間を割いて手伝うよ」と言って頂きました。恐らく61歳という若さで突然亡くなられた奥様への感謝と詫び、無念さなど一切合財が今日の「経正」にぶつけて来られたのですね。そのように私は思いました。
・ この半年、この日の為に集中されていましたから、私には先生のお気持ちが分かるのです。「多くの人に感動と感激」を与えていただいて有難う御座いました。しかしさすがですね。ここまで能楽を極められるなど私など足元にも及びません。「すごいお方」です。

2009年10月17日土曜日

10月17日(土)22年度中学入試第1回プレテスト











・ 今日は「平成22年度中学入試の第1回プレテストの日」であった。今日を皮切りに来年2月まで浪速高校入学試験までほぼ「週末の土曜日」が予定で一杯になる。別に土曜日だろうと日曜日だろうと構わないが「神経の張り詰めた日々」が続くことになる。
・ 要は中学入試で言えば「プレテストへ参加してくれる小学校6年生の数」と高校入試で言えば「入試説明会に参加してくれる中学3年生の数」である。多ければ嬉しいし、少なければ落ち込むだけの話である。
・ それでも最終的にはどちらも「入学試験」を受験する生徒の数で決まるから最後の最後まで分からないのであるが、今までの「データの蓄積から傾向は読める」のである。ところがどうも今年は読めない。「受験地図」が変わりつつあるのだろう。
・ しかしながら陰さまで今日のプレの受験者は「過去新記録」となった。「一安心」である。私は「ホッ」としたのである。たった3年でここまで来るかと言う感じだ。特に前から本校に居る教員はそのように強調する。この間の伸びが「信じられない」というのである。
・ しかし1回目のプレだけでは何も分からない。中学で言えば「11月14日(土)の第2回プレテスト、12月19日(土)の最終説明会、そして1月17日(日)の本番試験A,翌日18日(月)の本番試験B」となり、最後のふたを空けるまでは分からない。
・ 第1回プレテストへの参加者が新記録となったのは学校全体の「勢い」と「入試広報室のメンバーの誠意と努力」が結実したもので私は彼らに感謝している。しかし今後の展開は彼らとて読めないという。激しい私学間の生徒獲得競争で今日でもプレテストを同じ日に「ぶつけて」来る私立中学がある。
・ どうも本校は今や「研究の対象」となっており、「生徒を集める浪速の作戦を学べ」とばかりに徹底的に研究されているらしい。作戦など何処にもない。本校の教育方針をご説明して「誠意」を持って中学校、塾、保護者に対応しているだけである。
・ ハイブリッド車などの車のセールスでもあるまいし、「秘伝の秘薬」があるわけがない。とにかく「学校改革は生徒の為」であり、継続している「生徒の為の学校つくり」が徐々に浸透してきているとすれば「保護者様の目は鋭い」と言える。
・ 特に今年は「関西大学連携浪速中学校」となった最初の募集であり、特に「関大コースと特進コース」について時間をかけてご説明してきた。とにかく徹底的に「面倒を見る」ことはお約束した。
・ 確かに今の浪速の人気は従来の延長線上にある勢いとそこに関西大学連携という「ブランド力」が相乗効果となっているが受験生の模様が変わりつつあるのも事実である。昨年までお呼び出なかった塾様などから「お声」がかかるようになったのは典型的な例である。
・ 関西大学と言えば今年の夏に法学部で中学生対象の「ひらめき☆ときめきサイエンスー政治って何?」とういう催し物があってそこに中学生を参加させたのだが法学部の教授から写真が届いたのである。
・ そのお手紙の中に「参加してくれた浪速中学の生徒は非常にすぐれた分析力やプレゼンテーション能力を持ち当日指導にあたりました学生たちも大変驚いておりました。本当に将来が楽しみです。」とのお言葉を頂いたのである。本校の生徒は「のびのび」しているからだろうと思う。
・ 例えば来月5日には「日能研」という巨大で権威ある有力塾が上本町校で「提携校フェア」を言うのを企画してそこの本校が招聘されるなど今までになかったことである。昨日も別の大手塾の兼ねてのからの知人である幹部が私を訪ねてくれて「先生、すごい人気ですね」と言ったりしてくれているがとにかく「お相手してくださる塾の皆様や地域が広がった」ことは確かである。
・ 生徒が受験している間の保護者への説明会では、今日の私の持ち時間は10分間なので今日の話は「中高一貫の教育方針」と「中学生までの子ども手当て」と「私立高校授業料助成」についてお話した。保護者のお顔は大変喜ばれていたように見えた。

・ 10分で切り上げ会場を移動だ。別の部屋で今度は「関西大学高大接続パイロット入学制度」で関西大学進学の決まった生徒と保護者への「正式伝達式」である。私はそこで内定「お祝いの言葉」と来年卒業までの「心構え」についてお話したのである。生徒も保護者も嬉しそうだったなー。

・ ところで「内憂外患」と言う言葉があるが本校には「外患」はない。「外吉」だ。「内憂外吉」である。しかし困ったことになってきた。じわじわと「新型インフルエンザ」が忍び寄ってきている。やはり「外患」か?「内吉外患」かもしれない。
・ 高校2年生で現在一クラス学級閉鎖をしているが今朝更に一クラス閉鎖とし、昼前に更に一クラス閉鎖にした。これで「3クラス閉鎖」である。あるクラスでは一挙に3人の感染者が確認され8人の発熱者が出た。すごい「感染力」である。
・ 来週20日からは「中間試験」が始まるのでこの二クラスの生徒は試験初日にかかるが症状が無いものは「マスク着用で別室受験」とした。勿論「学校医」との相談の結果である。試験を受けられなかった生徒には当然「不利な取り扱い」とはしない。

2009年10月16日金曜日

10月16日(金)想定:大学スポーツ推薦入学某重大事件




・ 学校というのは実に「様々な事件」が起きる。世の中を騒がすような大きな事件は滅多に無いが「ちょっとした小事件・小トラブルの類」は何時も起きていると言っても良いくらいだ。
・ そのために書店に行けば「学校事件の判例」とか「学校事件誌」などの本が多くある。そして学校と言うのは「事件が起きた後の対応」についてはどちらかというと「見事な後処置」を行うものである。「取り繕う」と言っても良い。
・ しかしながら「未然の措置」となると誠に「心もとない」面がある。これは基本的に「学校文化」と密接に関連していると私は考えている。学校の仕事は「全員で分担」して「均等に業務を按分」する。そこには「抜きん出た人」を歓迎せざる雰囲気があるのである。
・ 「教科持ち時間」などは典型的であり、教員間で絶対に「同じ」でなければ、「何で私があの人より1時間多いのですか?」などと管理職を攻め立てるところがある。一言で言えば「赤信号皆で渉って」いるようなものである。
・ そして一旦事件や事故が起きると「責任を取る人がいない」という見事な構図が出来上がっているのである。現実に事故事件が起きているにも関わらず「責任を取る者」が見えて来ないのは社会の中でも学校だけではないのか。
・ しかしそこに初めて「学校管理者の存在の意義」がある。「事故事件を未然に防ぐ」ことが管理者の仕事と言ってもよい。しかしこれは言うほど易しいことではない。人物を見て状況を見て的確に判断し「事前に予防の手を打つ」ことの出来る管理者は素晴らしい。

・ 以下の文章は「大学スポーツ推薦」に関わる「ちょっとした事件」を「想定」したものであり、これを読んだ各教職員はそれぞれが何処にこの事件の真因があり、この「職場の問題点と対策」について考えて欲しいものだ。
・ これを「ケーススタディ」という。これは私が「想定して作ったケース」であるが「格好の教材」となっていると思う。このような事例を「ディベート」することで更にその職場は「進化し強く」なるはずである。

 「金曜夜サスペンス劇場 大学スポーツ推薦某重大事件のあらまし
・ 10月9日夕方18時40分頃、一通の携帯メールがTという生徒からA教諭に発信された。「先生、他高校の相撲部員には神道大学相撲部から出願書類が来ているそうですが僕のはまだですか?」
・ このメールをどのような気持ちで受け止めたか分からないが、A教諭はすぐ神道大学相撲部コーチに「願書書類の一式が未着」と電話した。時刻は18時50分であった。
・ 19時30分、神道大学相撲部コーチは大学職員に問い合わせてくださり、その結果をA教諭に電話してくる。「9月16日の時点で進路指導部宛に発送され9月18日には届いていているはず。願書締め切りは本日10月9日の消印まで有効ですが・・」と言う内容であった。
・ 恐らく顔色を変えたであろうA教諭はまだ学校に残っていた進路指導部の副部長であるB教諭に「書類来ていませんか?昨年は進路指導部が直接私に手渡してくれました。今日が願書締め切りだそうです。」と伝える。
・ 「エッ、知らないよ、今日締め切り?!」と言ったかどうか知らないが、事態を重く見たB教諭は電話で進路指導部長のC教諭に報告しながら進路指導部の部屋や第一職員室を探す。想像であるが内心「エッ、又起きたか!」と思ったに違いない。
・ 事態の重大さに気づき、相撲部顧問のA教諭は神道大学職員で相撲部顧問の先生に電話した。何を話したのか、誰もその内容を聞いていない。時刻は20時20分であった。
・ 20時40分、遂に資料がC進路指導部長の机左隣の棚の上から他大学の封筒に紛れて神道大学からの進路指導部宛の正式封筒が見つかる。丁度1時間探し回ったことになる。
・ 封筒は「封切り」されており、誰かが中を見ていることは間違いない。確かに中には宇宙高等学校長宛の神道大学学長からの「公文書」が入っており、生徒Tの受験条件合致と入試要綱・願書一式が入っていたのである。
・ しかし書類はあるにはあったが、当日の消印と言ってもすでに時刻は21時前で途方にくれていたが進路指導部のB副部長が「堺本局なら24時まで受け付けてくれる」ことを思い出したのである。
・ 窮地に一縷の望みを得た宇宙高校相撲部顧問のAは生徒T君の保護者と本人、ならびに神道大学に対して書類はあったが時間が無いので「願書は学校で代行して作成する」旨の了解を得る。
・ A教諭は生徒T君の担任であるD教諭に「調査書」の作成を依頼、その後「学校長推薦書」「入学志願書」の作成を急いで進める。ところが調査書と学校長推薦書には「校長の公印」が必要なためその手配を進路指導部のB先生に頼む。
・ A教諭はここまでの顛末を管理職のE先生に報告し指示を仰ぐ。「事務室のFさんに学校に来て貰うよう」にとの指示が出る。そこで進路指導部のB教諭は事務のFさんに電話するも電話に出ないので同じ事務のGさんに電話する。
・ 時刻はすでに1時間経ち21時30分、焦ったB教諭はG職員に「校長の公印が要るんです。要るんです!」と叫び、頼み込んでロックナンバーを電話で聞きながら金庫の開錠を行い校長印を遂に手にする。そして急いで入学志願書の作成をT君と連絡しあいながら続ける。21時31分、C進路指導部長がゆっくりと学校に到着した。
・ A教諭は学校近くのコンビニで「受験料」を振り込み、証明用のT君の個人写真を出入りのK写真館に頼んでいたものが21時50分頃写真館が届けてくれたので、それを願書に貼ってAは堺の中央郵便局に自分のバイクを飛ばして届ける。時刻は22時40分であった。当日消印まで残り1時間20分であった。
・ 郵便局前でA教諭は電話で関係者すべてに「無事投函」できたと「ホッ」として電話報告した。そして23時30分学校に戻る。C進路指導部長がT生徒とその保護者に謝罪。その後進路指導部長副部長、相撲部顧問A教諭と3人で無事に済んだ事を喜んだのである。
・ 日が変わって朝7時30分事務室のG職員が部屋に入ってくる。何時もは8時10分頃の出勤がこのように早いのでどうしたのかとこの学校の校長は怪訝に思ったのである。「実は重要な金庫の鍵の番号をB先生に教えました。考えたら軽率な行為・・・・・」と目を少し赤くしていた。昨夜は寝れなかったのだろう。
・ その学校の校長は事務長には電話したのか、了解は得ていなかったのかと問いただすも「時間がなく焦っているようだったので管理職の許可も得ていません・・・」と言う。丁度その頃当事者の一人A教諭が校長宛の「報告書」と言うタイトルの書類を持って校長室に入って来たのである。
・ 校長はそれを観たが、まず「報告書ではないだろう。顛末書ではないのか」と指摘し、今後の再発防止策の策定手順の無いのに驚いたのである。それに何より最も責任の重いC進路指導部長が来ていないことに憤慨したのであった。
・ 校長は進路指導部のCとB、それに相撲部顧問A教諭ならびに管理職、事務長、全員揃って部屋に来るように言ったのである。以下省略。  (以上がざっとした筋書き)

 命題
  1.管理責任が学校長にあることは当然として、この学校の体質について想像を加えて論じよ。
  2.そしてこの学校の抱える病理を解剖し、打つべき対策について論じよ。

 補足情報
・ 実は今年はすでに一件、最重要な案件で「似たような事件」があり、昨年も同じような事件がこの学校にはあったのである。前進路指導部長の報告によれば前からこのような「資料が無い。・・無い。」と大騒ぎする事件などは日常的にあったと言う。
・ 又昨年は「大学合格通知書」を放置し、保護者からの連絡で初めて知り管理職とともにご自宅に謝罪に行ったことも記憶に新しいのである。
・ 加えてこの学校の校長の発信している10月4日のブログ「編転入」の末尾には“大学進学の願書資料を放置して生徒の進路に影響などがあったら「厳しい処分」を下す。”とまで書いてあるのである。

2009年10月15日木曜日

10月15日(木)高校3年生への校長講話











・ 今日は「3年生への校長講話の日」であった。各学年に一回行っているもので2年前から実施している。言ってみれば「校長の授業」で「産業社会」とかのテーマによる特別授業と考えている。
・ 月に一度の一斉参拝や朝礼、時に校内放送を使った臨時校長講話などがあるが年に一度改まって私の話をする機会と言うわけである。昨年までは「レジュメ」を使って説明していた。今日も作っていたが今朝になって今日は資料配布をやめて口頭で「パンチある言い方」にしようと考えたのである。
・ 私が言いたかったのは松山千春の歌である「大空と大地の中で」に「その心」がある。どういうわけかこの歌が好きでならない。私が生徒に伝えたかったのは最後の歌詞である「力の限り生きてやれ」というただこの一点である。
・ 「ごちゃごちゃ」「あれこれ」言っても生徒の頭には残らないだろう。しからば今年は違うやり方による私のメッセージを伝えたいと思ったのである。一般の教員であれば英語とか数学とか様々な専門分野がある。
・ しかし校長というのは生徒へ伝える究極の話は「これから先何があってもしっかり生き抜いていけ」というしかないのでは無いかと最近では思うようになっているからである。

        果てしない大空と 広い大地のその中で
        いつの日かしあわせを 自分の腕でつかむよう
        歩きだそう 明日の日に 振り返るにはまだ若い
        吹きすさぶ北風に 飛ばされぬよう飛ばぬよう

        凍えた両手に息を吹きかけて しばれた体をあたためて
        生きることがつらいとか苦しいだとか言う前に
        野に育つ花ならば 力の限り生きてやれ

・ 私が本日、卒業まで4ヶ月強の3年生に話したことは多分に「自分の人生の光と影が投影」しているものだと自分でも分かっている。まだ幼い生徒には私が今日話したことが分からないかもしれないしその可能性の方が高いだろうと思う。
・ それでも私は言わざるを得なかったのである。自分の人生を生徒に押し付ける気など毛頭ないし私が生きてきた人生などこの地球上の人間の様々な生き様からすれば取るに足らぬ話である。しかし縁あってこの学校の校長となり、齢63歳になった今、17歳、18歳の子どもに私としては「伝えたかった思い」がある。
・ まず最初にこの曲を聴いてもらい私がその意味を解説した。そして話に入って行ったのである。今日の話のテーマは「臥薪嘗胆」であるとこの字を白板に書いて私は歴史の故事を導入部分に据えたのである。
・ 勿論この語の意味は目的達成のため、成功するため、復讐するためなど苦労に耐えると言う意味である。薪の上で寝ることで「痛み」を忘れることなく、豚の肝をなめることでその苦味を知り、自分を戒め、初心や屈辱や忘れず努力をするという意味である。このことを一八史略の故事を元に生徒に話した。
・ そして明治維新を経て「近代日本の日本と言う国家と日本人と言う精神性」はこの臥薪嘗胆という言葉から始まったと私は勝手に考えている。維新後30年富国強兵政策でようやく近代国家の形は出来、わが国は最初の国際戦争であった「日清戦争」に勝つ。
・ しかしロシア、ドイツ、フランスの列強3国に干渉され遼東半島を返還するように要求され、いまだ国力としては弱体で日本は泣く泣く応じざるを得なかった。歴史に言う「三国干渉」である。このことも生徒に話した。
・ そしてこの時の日本の世論は「今に見ていろ」「何時かは・・」と世論を盛り上げ、国力強化のスローガンとなったのがこの「臥薪嘗胆」であったと話を続けていくと生徒は真剣に聞いてくれ目を輝かすのである。
・ そして私は本論に入って行ったのである。知識教養で言えば絶対的に「歴史」である。日本史と世界史は何時でも何処でもどのような方法でも勉強できる強化であると私は強調した。「歴史を学ぶ」中に「人間としての生き方の知恵」があると強調した。
・ 歴史の本も色々ある。硬いのもあればやわらかいのもある。テレビの大河ドラマも歴史の勉強になる。歴史物をしっかりと読むことは「知性や教養の積み上げ」に最も効果がある。それは「時代別の言語に触れる」からである。そして「言葉こそ魂」であると述べた。
・ 君たちに伝えたい言葉で言えばベースは「忍耐」「我慢」「努力」「志気」の4つが重要と強調した。以上の4つは骨組み骨格、ハードウエアであると。その上で生きたかの工夫すなわちソフトウエアとして「挨拶」「笑顔」「言葉使い」「服装」の四つが重要であると述べたのである。以上は全て「ただ」で身につくものでお金は要らないとも述べた。
・ その結果として人間には「知性と教養」が滲み出てくる。これが「人間の香り」でありこの香気こそ「人間の品」であると。「品性とか品格」と言って良い。こういう言葉がある。「粗にして野だが卑ではない」ということも付け加えた。
・ 「 卑しい人間になるな」、人間として最も恥ずべきことは卑しい心の持ち主になることである。しかし同時に人間は神様ではない。失敗や事故事件に巻き込まれる。そのときに「人間の真価」が表れると私は述べた。
・ 「捲土重来」という言葉がある。「七転び八起き」と言う言葉もある。「隠忍自重」「雌伏十年」と言う言葉もある。「君よ、憤怒の河を渉れ」と言う言葉もある。「勉励刻苦」「われに艱難辛苦を与え賜え」という言葉もある。
・ これから一生山あり谷ありの人生が続く。「良いときもあれば悪いときもある」。それが「人間社会」である。自分の人生を振り返って考えてみると人間と言うのは実に愚かでどうしようもない存在だと思う。しかしそこが人間社会の面白いところでこれが型に填まったような同じタイプばかりでは面白くもなんとも無い。
・ 自分が好きな人間もいれば嫌いな人間もいるように相手からも好きなタイプや嫌いなタイプに分類されているのである。好きなタイプばかり集まったグループや組織では活力と発展は無いだろう。嫌われてる中で生きていくのが面白いと思うようにならないといけない。
・ これから先「失敗と成功の繰り返し」となろう。大学選び、就職選び、結婚相手選びこれから大きな三つの選択がある。「パーフェクト」に自分の思うように行くわけが無いと思っておいたほうが良い。
・ 問題は「失敗したときの自分の対応」である。こういう言葉がある。「起きたことはすべて正しい」とまず「受け止める」ことが重要だと言い切り要因を他のせいにしてもはじまらないとも言った。受け止めとは100%反省をするということではない。「反論」「反抗」「対抗」「復讐」「怨念」はあって良いと思う。
・ 問題はその後だ。めげて引きこもり、自己を追い込んで再起不能となったら全く意味は無い。「不屈の闘」が必要である。「負けてなるものか」という内に秘めた「闘志」がエネルギーだ。これが「臥薪嘗胆」だと再度強調したのである。
・ 闘志を燃やせ、エネルギーを燃やせ、自分の持つ力を信じて「力の限り生きてやれ」と話を歌に戻していった。そして最後に私はアカペラで「大空と大地の中で」を体育館一杯に響くように唄って校長講話を終えたのである。
・ 今日は上手く歌えなかったが「手拍子」に始まり、「万雷の拍手」が生徒から沸きあがったが本当に分かってくれたのか。しかし何時か「臥薪嘗胆」という言葉に触れるかその場面になった時に生徒は私を思い出すかも知れない。私は「浪速高校3年生、しっかりと生きて行け」とつぶやきながら会場を後にしたのである。これでもう高校3年生に話できるのは来年2月27日の「卒業式」となる。

2009年10月14日水曜日

10月14日(水)日本の教育が危ない!?




・ 遂に高校でも「学級閉鎖」となった。正式には「学級休業」と言う?。2年生の一クラスである。昨日時点では4名であったが今朝になって2名増えて合計6名が休んでおり基準の内規になったのでやむなくこのクラスは閉鎖とした。
・ 来週からは「中間試験」が始まるが今日から4日間で17日までである。次回登校日は19日だから10月20日から始まる中間考査には間に合うが今後の展開次第では「感染が拡大」しそうな様相である。
・ とにかく先週も泉州ではお祭りでとにかく人ごみの多い行事があるのと少し気温が下がってきているのもあるのかも知れない。とにかく中間試験は予定通り済ませたいと思っているのだが・・・。

・ もうどうでも良いが「全国学力テスト」が来年度から「抽出調査」に変わることがほぼ固まったみたいだ。「全国の小学6年と中学3年の230万人余りを対象」とした全国学力テストについて文部科学省は13日にこれまでの「全員調査」から「抽出調査」に切り替えた上で、希望する市区町村の参加を認める「希望参加方式」を併用する方針を固めたとの今朝の新聞記事である。
・ もう私はこの問題では関心もあまりないが、「希望参加方式」という新たな「物議を醸しそうな方針」が出てきている。抽出なら抽出と「スパッ」と切り替えれば良いものを幾分「心苦しい」と見えて、希望するところは自治体として参加できると「お茶を濁して」いるのである。
・ 参加しなかった自治体は「各学校や個々の児童生徒の改善点が把握できなくなるから希望参加制を考えた」と言うが、これは自治体に「踏み絵」を踏ますことにならないか。3年連続で下位の大阪府はこれで「汚名返上」の機会は失われたのではないかと思う。
・ 「成績レベルの良い学校」だけが参加し、低位の学校などは「退けて」参加しなくなれば何をやっているのか分からない。もともと全国学力調査は1956年抽出調査から始まり、全員参加となった後の1966年、「日教組の反対」で打ち切られた経緯がある。
・ その後1982年に抽出方式の「教育課程実施状況調査」が何度か実施されたが世界的な「日本の子ども達の学力低下」から2007年以降行われてきたが「たった3年でまた終焉」である。たった3年ですぞ。
・ 抽出調査を行うことでこれまで58億円程度かかっていた実施費用のうち、数が減った分採点作業などで20億円が削減できるとしているが、面白いのは「希望参加」の場合は「模範解答」を送るので「学校ごとに自己採点せよ」としているところだ。
・ 誰がこのようなことをすると思っているのか。恐らく希望参加は自治体の長が「ギャーギャー」いうから一応参加しても、試験結果は「倉庫に」投げておくだけのことにならないか。私には構図が見えるような気がする。

・ もっと深刻なことは「教員免許の更新制」を来年度の10年度限りで廃止するという。この命はたった2年であった。しかしふざけた話だ。今年から始まって本校でも既に7名の先生が研修会に参加して免許を更新してきてくれた。費用は当然個人免許であり、生活の糧なのだから「個人負担」である。
・ ただ私は配慮して当日の勤務は「職免」としてあげたのであるが、今年で終わりだと言う。来年の10年度の対象者は3人いるのだが、彼らに何と言えば良いのだろう。「最後になるから名誉と思って行って来て!」とでも言えというのだろうか。
・ みすみす来年で終わるものを高い研修費を個人持ちで行かせるのは「忍びない」よ。大体理由は「教員の技量向上に効果があるか不透明」だとか「ただでさえ忙しい教員が更に疲弊する」といった意見がまかり通っているらしいがとんでもない話だ。
・ 廃止するなら即刻廃止するべきだが法律なので11年の1月通常国会で関係法令を調整するというが、この結論を出した13日の文科省の「有識者会合」に参加して廃止意見を述べた人間は本当に「教育現場の実態」を分かって言っているのだろうか。
・ それにその種のタイプばかり集めて意見を聞いても結論は出ている話なのであろう。前回の有識者会議は「やるべし」で法律となったのである。「政権交代」とはこういうことかと私は「嘆息」する。
・ 「資質に問題がある教員」を抱えて校務運営している校長のほうが疲弊しているのだ。間違ってはならない。「改定教育基本法の精神」を具現化した目玉の施策であったが政権が変わった瞬間に「廃止」だから完全に「先祖帰り」ではないのか。もう少し「検証」しても良いではないかと思う。
・ 正直言って民主党政権は非常に良くやっていると思うが教育問題は急ぎすぎている。これでは将来大きな「禍根を残す」ことになりかねない。最大の懸念は「日教組問題」である。民主党の教育施策は殆ど日教組の主張そのままではないか。
・ 現場には良い教員もいればどうしようもない教員もいるのである。これは厳然とした事実である。これらを束ねて「校長のリーダーシップ」で学校改革を進めようと「1983年の中曽根臨調以来の国の教育施策」が今急ブレーキ、急ハンドルで切られようとしている。到達点が教員免許の更新性であった筈である。
・ 重要な教育3法のうち更新制法律が廃止されたら、次は「改定教育基本法」も元に戻せと言ってくるかもしれない。私は本気で「日本の教育の行く末」を心配し始めたのである。
・ 大勝した民主党の小沢幹事長に次ぐ党側のナンバー2に日教組出身の輿石氏が参議院議員会長のまま就任した。「教育が政治に中立などあり得ない」と公言するばりばりの日教組出身議員である。
・ このことは現政権が日教組政権と言っても過言ではないくらいに今後教育政策に日教組や連合、自治労などの労働組合の大きな影響を受けていくと危惧するのだ。私は今「日本の教育が危ない」と感じ始めているのである。