2010年1月20日水曜日

1月20日(水)新武道館設計順調
















・ 年が明けて初めての「新武道館」詳細設計の進捗報告を受けた。本校の「新武道館推進チームのメンバー6名と嘱託勤務の設備施設担当と建設会社の南海辰村建設の設計陣」である。「良い打ち合わせ」であった。かなり設計も進み、私の「イメージ通りに進捗」しており「大いに安心」したのである。
・ このチームは中々まとまりが良い。メンバーの「人柄」が元々良いうえに「チーム長の取りまとめ力」があるのだろうと思う。とにかくこのチーム長は「仕事がきっちり、かっちり」としており、「仕事を任せても安心」しておられる。しかしこのことは実はすごいことなのである。
・ 「仕事は一見出来そう」に、「てきぱき」とこなすように見えても「ポカ」を出すような者は結構多くて、こういう教職員には安心して任せられない時がある。そういう時は私の「チェック」が頻繁に必要となり、時間が取られるだけである。
・ 仕事のミスは当然「減点」である。ミスする人としない人が同じ処遇と言うわけには行かない。プロ野球でも何でもプロの仕事とはそういうものである。勿論「減点主義」ではない。ヒットもホームランも評価するがエラーも多いとなると「相殺される」のは当たり前である。
・ さて武道館であるがさぞかし「立派」なものが出来るだろうと再確認した。ハナ肇演ずる「あっと驚く為五郎」というドラマか映画が昔あったが、間違いなく「あっと驚く浪速の武道館」となる。別に世間を驚かす為に作るのではないが、「評判を呼ぶことは間違いない」。
・ メンバーも私の前では「もう少し嬉しそうにしたらどうだ」と言いたい気分もある。まあ、こういうのが「教員の気質」なのだろう。恥ずかしいような、みすぼらしい古い道場を全面的に更新し、空手や雅楽などは初めて「専用の道場」が持てるのである。
・ 概観は「江戸時代の藩校や武道場をイメージした黒と白の色調」とし、それに本校が創立された時代の「大正ロマンの香り」みたいなものを感じさせる「縦格子とアーチ窓のコンビネーション」が何とも言えない。
・ 私は「神社神道の学校」として概観にこだわった。「精神性」と「質実剛健」を感じさせるものをとの私の思いに応えた南海辰村建設さん、「必殺の技」がここに閃いている。誠実な設計屋さんで「教師という職業を生業とするチームのメンバー」に対応するにはこういうタイプのお方が好まれる。偉そうにするタイプは好まれない。それは「学校の先生は誇り高くて」、元々偉そうにする人種だからである。
・ 「中2階」が組み込まれておりそこから道場内部が「観覧できる味な構造」となっており、設計コンペで大いに得点を稼いだ部分である。大きく入り口は2箇所に分かれている。一つは校内から生徒が出入りする内部門である。出来ればここには小さくても「門を作りたい」と思う。「くぐり門」である。
・ この門をくぐった段階で生徒は「心を一新」して武道館に入ると言う「精神性」である。武道館に引き続いて私は即刻、体育館・新館からの「アクセス道路」と「生徒の部室団地」を手がけたいと思っているからだ。
・ 新館の出口から全くその幅で「屋根付のアクセス通路が新武道館の玄関とどのような位置関係になるのか」チームはチェックしなければならない。そしてその右側の墓地側にクラブ室団地が来るのだ。
・ 学校正門の「改革の門」を抜けて校内に入る。右側に新館と体育館を見ながらグラウンドに入り、遠くに見える「武道館のくぐり門」があった方が良い。すぐ玄関というわけには行かないだろう。
・ もう一つの門は言わば「武道館の正門」とも言える物で外部の道路に面している。これが又素晴らしい設計である。「学習院、あるいは旧の警視庁、財務省などのイメージを彷彿とさせる大正ロマン的設計」でここには緊急車両が横付けされる。このアイデアも良かった。
・ 例えば入試広報室の業務やPTA会合などはこの入り口も使用可能である。一階の空手道場は多目的道場であり、柔道場にもなり、女生徒の「モダンダンス練習場」となるくらいの広さである。「パイプ椅子で700名分は収容可能」だからここは大いに助かる筈である。すなわち「講堂の代替」となるのである。早速「中学校は学年集会などで武道館を使う」と言っていた。
・ 私の自慢は「40畳もある和室」である。元々小さな8畳とか6畳とかの分散であったが「大広間」に変更して貰った。昔、新館に「修養室」というものがあったが生徒増で今や教室確保の為に図書室に変わっているが元々の発想はその代替であった。
・ ここでの日常は本校のクラブである「雅学部と教員の団体である浪速教職員雅楽団の練習場」である。「歌舞錬場」と言って良い。その最も奥まった部屋は「広間の茶室」を正規に組み込んであり「1.5間の床と違い棚」が設けられた本格的なものである。しかしまだ「炉の位置」などチェックが必要である。
・ 和室からの「雪見障子」越しには「天竜寺の砂庭」みたいな「つくばい」と「飛び石」が並び「開放感あふれる幅広の廊下」が走っている。この廊下は「刃傷松の廊下」ではなくて「忍耐の廊下」と名づけようか。
・ この和室は豪華絢爛とまでは行かないが「表千家の茶道と雅楽と神楽舞の拠点」と言うことでこの「武道館のへそ」である。ここで「女生徒の礼儀作法教室」なども視野に入っている。そういう時代に成って来ていないか。「復古」である。少なくとも私はそのように思う。「温故知新」と言っても良い。
・ このへその周りに剣道場、空手道場、柔道場、ダンス練習場、と弓道場が配置され「L字型」の配置は「度肝を抜く」設計となっている。教員の指導者には恵まれているので問題は無いのだが茶道の指導者と教員の顧問に苦慮している、人が居ないからである。
・ 茶道の指導者は理事長職務代理に頼めば何とかなるが、顧問先生がいる。「茶道をたしなむ女性の先生」がいらっしゃればその先生にお願いしたいのである。最も茶道部はまだないが・・・。
・ このお茶室は「重要来客の接待場所」にもなるし、和室全体が相手チームの「宿泊場所」として利用できるだろう。極めて重要な空間であり一度理事長職務代理に設計監修して貰いたいと思う。「お茶室開き」は「お家元」に来て頂くと名誉であるが不可能な話ではあるまい。
・ 剣道場も空手道場も弓道場も立派なものが出来る。中でも弓道場は車で言えば「セルシオ」並みの豪華版で恐らく高校弓道界でトップレベルの「公式戦可能な本格的道場」となる。インターハイには出るが今一つ壁が破れない。今後に期待したい。
・ 剣道場が又良い。2階に位置し「天井には斜め勾配の梁が化粧板で巻かれむき出しで「天窓」からは明かりが差し込む」のだ。素晴しいものになる。今までは中央に大きな柱があって1面しかなかったものが「様変わり」する。頑張って欲しい。
・ とにかく各クラブの指導の先生方にお願いしているのである。「器、入れ物は良いが実力は今一つ」とならないように頑張って欲しいと。そのためには「スポーツ特待生制度」も整備することとし、すでに空手と剣道には適用した。素質のある小学生、中学生にこの道場を見せて「囲い込め」と私は檄を飛ばしているのである。
・ 大阪市の建設指導課との協議も順調で3月末には防球ネットを移動し、4月には「プール解体」となるだろう。予定通り行けば12月頃には「武道館の雄姿」が見えるかも知れない。
・ 同時並行で「堺市には校外グラウンド」が完成する。ここでは「野球場、サッカー、ラグビー、アメフトの正規コート」が整備される。こちらも大いに楽しみである。「新武道館」と「堺の校外グラウンド」、それに現在の「体育館」と「人工芝テニスコート3面」の拠点は間違いなく「文武両道の浪速」を作っていく筈である。すべて完成した暁には「本校のグラウンドを芝生化」することは既に内心では決めている。
・ そして我々には「多聞尚学館」がある。こちらは「文武両道の文」である。これらを武器に浪速は厳しい私学としての「生き残り競争に勝っていかなくてはならない」。そして次は本命「新校舎建設」である。
・ 「タヒチ地震」の例もある。理事長職務代理は「新校舎、急いだら」と言われるがその通りかも知れない。今年が終われば今仕掛かっているものは全て完了する。その後はまず既存の古建物の撤去である。「新校舎の種地」を作っておけば後はどうにでもなる。
・ このようにして着実に「夢が現実になっている」のだ。「私に任せておけ」と教員には言っているのである。「先生方にはしっかりと生徒の面倒を見て欲しい」。それが貴方方の仕事であると。今、「目の前にいる生徒をしっかりと教育し、大切にすることが浪速が生き延びる唯一絶対の道」である。しかし「新しいものを造るのは幸せな気持ち」になる。