2010年4月1日木曜日

4月1日(木)新年度のスタート「年々歳々」





























・ 今朝の新聞各紙は「公立高校授業料無償化」が本日より始まったと一斉に大きく出ている。ギリギリ、昨日の31日に参議院を通過しようやく「法案」になったのである。「大きな節目の年である22年度を象徴する」ような4月1日の記事である。
・ 昨日のブログの表現に習えば今日は「すごろくの最初の一振り」。22年度がスタートした。気分も一新して「すがすがしい気分」である。又「1年頑張るか」という気になる。
・ 初唐の詩人劉廷芝は次のように詠っている。「年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず」である。大好きなフレーズで仕事柄多い挨拶の場面で良く引用させて貰った。良い詩である。しかしこの詩には前の句があって最近ではそちらにも気が惹かれる。
・ 「今年花落ちて顔色改まり 明年花開く時 復誰か在る」だ。今年こうやって学校の桜を見ることの出来た私であるが来年も復同じように見ることができるであろうか。私の仕事のピッチは大きな周期で1年、小さなピッチは1ヶ月単位である。
・ 詩の意味の通りであり本校の桜は例年この時期に咲くがその桜を愛でる人は去年と同じではないというのである。「無常」である。この3年間でベテラン専任教諭15名が「早期退職優遇制度」を使って退職していき、30台前後の若手2人が他の私立高校へ転身していった。これら合計17名の先生はもう本校にはいない。
・ その代わり若いはち切れんばかりの専任教諭がこの3年間で22名も誕生した。そして本日本校の桜を初めて見る新しい先生方が19名、本日着任された。「歳々年々人同じからず」である。この3年間激しいまでの「世代交代」となった。
・ 「老・壮・青」というが、極めてバランスの良い年齢構成になってきた。この3年間で「平均年齢が7.7歳も若返っている」のである。7.7歳ですぞ。普通の組織ではこのような若返りはあり得ないと思う。
・ お金も使ったが結果的には若い大学新卒にも就職の機会を与えることが出来たし、何より「学校全体の意識改革が進んだ」ことだ。給与の高いベテランと言われる教員が自分より給与の安い常勤講師の先生の働きを見て「これではいかん。負けてはいられない」となったことではないか。

・ 今日の時程も忙しいものであった。
8時20分 3人の専任教諭の試用期間満了の通知辞令         木村
8時30分 辞令交付 9人の専任教諭                木村
9時00分 新任式 継続勤務、ならびに新任の常勤講師        木村
* 9時30分 新任研修 
11時00分 拡大校務運営委員会                  木村
13時00分 職員会議                       木村
* 14時00分 机の移動開始
*  14時30分 病院に見舞い                     木村
・ 「 校長として4年目に突入」した。過ぎ去った3年は本当に密度の濃い3年間で自分ながら「良くやった」と思うが、「自分を褒めてあげたい」などの甘い考えは有していない。そのような感慨は今後の生徒募集と教育展開に何の効果も及ぼさない。常に「進化し続ける」ことが組織の力発揮には重要なのである。
・ トップが「過去の成功体験を語るようになったらその組織はもう凋落」というのが私の哲学である。「過去の成功体験は未来の成功を約束するものではない」。むしろ「失敗から学ぶ」ことの方が重要である。
・ 「これでもう良かろう」「ボツボツ大目に見るか」「少しはゆっくりさせてやろう」などと私が言えば「言う私も言われる教職員の方も気持ちが良い」のは分かりきっている。問題はそれが組織にどのような結果を生むかと言うことである。
・ 「人間の個性や能力は千差万別」で私が一言言ったら間違いなく受けとめる人と「あっち向いてホイ」の人がいることが現実の姿なのである。「全員のベクトル」を合わせ同じ方向を向かせるのはそれほど簡単な話ではない。
・ しかしこの3年で「相当リストラが進展」し大幅に若返り、「あっち向いてホイの人」もほとんど居なくなったのではないか。それくらいこの3年人の入れ替わりは激しかったのである。一応これで「封をする」こととしたいと思っている。「ベテランはベテランの味わい」がある。
・ 本日も9名もの専任教諭を作った。この3年間で誕生した22名の先生方は「本校の正クルーメンバーとしてこの学校にかけてもらう」こととしたのである。彼らが頑張ってくれれば本校の未来は安泰である。又「本日は希望に燃えて23名もの若い常勤講師の先生が着任」してくれたのである。
・ 私は「これらの先生を知る楽しみが増えた」ことを大変喜んでいる。この中に驚くような「潜在能力の高さと人間的魅力」を見せてくれる人物がいるのではないかと想像するともう「ワクワク」するのである。
・ 9時からの「新任式」では、色々とお話したが一言で言えば「頼もしい先生」になって欲しい。そして「謙虚に、謙虚に」をお願いした。「偉そうにしたり」「自信過剰タイプ」は本校には要らないと申し上げたのである。教師は「総合的人間力が勝負」であり、「香り高い、品格溢れる人間的魅力」を期待したいと申し上げた。
・ その後11時に「年度最初の校務運営委員会」。会議後メンバー全員に昼食を用意した。一緒のものを食べながら「まあ決起集会」みたいなもので「同じ釜の飯を食べる」ことを演出したのである。この校務運営委員会で大筋意思決定が進んでいく。「顔ぶれを見ても仕事が出きそうな人ばかり」である。
・ 13時「年度最初の職員会議」。「人事異動の紹介」であった。今日から本校は堺市と貝塚市の公立中学校の校長先生に入試広報室参与として三顧の礼を以って来て頂くことにした。「大所高所」からメンバーにご指導ご支援頂ければありがたいと全教職員に紹介した。次に事務長代理である。りそなグループの銀行から支店長経験者をこれまた私は招聘した。
・ そして私は昨日の理事会・評議員会にて説明した「理事長報告」の「法人経営と校務運営の概況」についてPDFにして思いを縷々説明したのである。「21年度の総括と22年度の目標」をじっくりと説明したのである。
・ 教員はその後全員で「机移動」作業である。今回は「職員室のレイアウト」を変えることにしたらしい。分掌や学年の移動もあり大作業であったと思う。私はこの間、事務長と堺の病院に入院加療中の事務職員の見舞いにささやかなプレゼントを持参して見舞ったのである。