2010年5月1日土曜日

5月1日(土)鳩山総理のリーダーシップ







・ 一国の総理が他国のマスコミにLoopyと言われても一向にこの人は平気なことに私は違って面で感心している。Loonyとはうすのろ、間抜け、アホという意味である。「お粗末な宰相」と言われても、自分から「そうかもしれませんが・・・」というくらいだから鳩山総理は謙虚なお人柄なのだろう。
・ 官邸でのぶら下がり記者会見でも最初「会釈」して始める総理も今まで見たことがない。政治家の名門の家に育ち、お金持ちで大学は東大だから頭脳は間違いなく明晰である。
・ 「お坊ちゃん」特有の「品の良さ」などがあり、小沢一郎幹事長などと対比すれば「月とすっぽん」位に顔からにじみ出るものが違うことは認めよう。だから私は思うのだ。お母さんから出して貰った月々1500万円,何年間では10億円を超える資金の提供は「全く知らなかった。秘書がやったことで自分は全く知らなかった」と言ったのは案外真実かも知れない(?)。
・ しかしそう思っても60のおっさんだし「それはないだろう」という気も消えない。無頓着なのであろうか。しかし困ったものである。全く以って総理として今この国を「迷走状態」に追い込んでいるのは他でもないこの鳩山さんである。国民は自民党公明党の政治に不満を感じ、遂に「政権交代」を考え、民主党に託した。
・ 自民がいやだから民主党もあてにはならないけれど一応民主党に任せてみようした政権交代であると一時期政治評論家諸氏が論評していたが「後講釈」であり、そんなことはどうでも良い。とにかく日本で本格的な政権交代が起きたのである。
・ ところが鳩山総理率いる民主党政権は「ダッチロール状態」に入って来た。支持率など無茶苦茶である。多くの国民は「がっかり」している。沖縄普天間の米軍基地問題、高速道路無償化、子ども手当てなど次々公約違反で、しっかりやってくれたのは高校の授業料無償化くらいではないか。
・ 確かに「政治と金の問題」はあったのだが、そんなことよりも私は「総理のリーダーシップ」の方に落胆を感じるのである。全くリーダーシップが見えない。ここを最大の懸念としているのである。言葉が軽く、ぶれる。丁寧語や謙譲語に国民は惑わされている感じである。
・ 普天間の問題でも「腹案」などという訳の分からないことを言う前に自分の言葉で「徳之島にする。来週の日曜日行って私が直接説明しお願いする!!」とでも数ヶ月前に言っておけば当初は「大騒ぎ」になるだろうが「賛同する意見」も出てきた筈である。
・ それを官房長官、外務大臣、防衛大臣、民主党、国民新党、社民党などが「勝手気ままに好きなことを言う」だけだからますます事態を複雑にした。特にあの社民党の福島瑞穂とかいう女性党首はとんでもない政治家である。
・ この人は最も私が女性として嫌な部分を全部有している人だと思っている。彼女がテレビに映ると私はスイッチを切る。出来もしないような理想論を振りかざし、外国人地方参政権、夫婦別姓、死刑廃止などとんでもない政治家である。
・ 鳩山総理のことを個人的に忌み嫌っている日本人は少ないのではないか。私はそのように思うのである。それだけに総理の「あやふやな態度」が事態をますます混乱に追い込んでいるのである。
・ 民主党、社会民主党、何でもかんでも「民主的」と言えば皆が納得すると思っていたら「大間違い」である。民主党になって以来教育界でも大きな反動が出てきている。この前も「主幹教諭の増員ゼロ」という産経の報道があった。
・ 校長の校務運営を補佐するために「主幹」という中間の職位を設けたが政権交代以降増員はゼロだからこの職位はもう「死んだも同然」である。教職員組合の利益に沿ったこの加配ゼロはこの制度そのものの「骨抜き」である。記事は組合活動の過激化を心配していた。
・ 「砂漠では民主主義は全く通用しません。すべて僕が指揮を執ります」と言ったのは考古学で有名な早大の吉村作治教授であると月刊誌「教育再生」4月号で曽野綾子さんが言っておられる。
・ 更に教授は「砂漠では運の悪い人間は連れていかないと。連れて行くとその人の悪運で皆が死んでしまう」と言われたらしい。右に曲がれば花屋さんがあるなどの目印は砂漠にはない。そういう時にどっちへ行くか多数決で決めると全員が死ぬことになる。「世の中には民主主義だけではないということが特に戦後の日本人には分からない。」けだし名言である。
・ 民主主義というのはそれぞれの価値観が尊重される社会で時間も余裕もある場合には機能するが自分が責任を取る場合は「自分が仕切る」と言明したのが金美齢先生である。「砂漠や生きるか死ぬかの修羅場において会議をしているようではらちが明かない。」これもけだし名言である。
・ 民主主義は素晴らしいがそれは平時であって非常時では適さない場合もあるというということも教職員も生徒も知らねばならない。今はまさしく非常時であろう。特に大阪府の教育界は公立も私立も激動の時、非常時である。
・ 何か激動というと悪いことを想定しそうであるが必ずしもそういう面ばかりではない。公立高校の授業料が無償化になり、府の補助制度も衣代わりしてこれからは橋下知事の言われるように「公立私立同一土俵での勝負」となる。
・ すでに昨年からこれは始まっており本年度は更に府立の超エリート校が10校立ち上がり来年度にかけて募集活動が始まる。男子校、女子校をかたくなまでに守るといった私立が簡単に白旗を掲げて共学に踏み切った。
・ とにかく「大競争時代」に入ったという認識が重要である。私は「リーダーシップを発揮」してこの戦争に勝ち抜いていかねばならない。「新校舎建設のお金を貯めなければならないのだ。」
・ 悠長に職員会議で「多数決で新校舎を何時建てるかなど教職員の意見など聞く気は全くない」。しかし新校舎の教室の大きさをどれくらいにするかは教員の意見を聞くのは当然だ。リーダーシップとは「決めるべき人が決めなければ成らないことを全責任を持って決める」ということである。
・ そして決めた経緯を懇切丁寧に「説明責任」を果たすということである。鳩山総理みたいに部下の閣僚に好き放題させて自分は黙りこくって「腹案」などということではないのである。
・ 「自分が決める。閣僚は一切普天間問題は口にするな。」「来週徳之島に行く」と政権発足直後に言えば良かったのである。そうしていたら今頃は一件落着するか「出口は見えていた」のではないか。すべての人が反対になるのを待っていたように4日に沖縄にようやく行く気になったらしいが「遅すぎる」。
・ 「 トップのリーダーシップとはまず自分の言葉で自分の考えはこうだと内外に言明すること」である。そのことが鳩山総理には分かっていない。「皆で喧々諤々」が性格的にもお好きなようである。生きるか死ぬかの時に話し合いで物事は解決はしない。果たして5月末に沖縄普天間問題は解決するのであろうか。